新生児聴覚スクリーニングの基本を押さえよう
看護師国家試験 第108回 午後 第59問 / 母性看護学 / 早期新生児期の看護
国試問題にチャレンジ
新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。
- 1.空腹時に行う。
- 2.泣いていない時に行う。
- 3.タンデムマス法で行う。
- 4.生後24時間以内に行う。
対話形式の解説
博士
今日は新生児聴覚スクリーニング検査について学ぶぞ。
サクラ
難聴を早く見つけるための検査ですよね。
博士
その通り。先天性難聴は1000人に1~2人と頻度が高く、早期発見・早期療育で言語発達への影響を最小化できるんじゃ。
サクラ
どんな方法で検査するんですか?
博士
OAE(耳音響放射)と自動ABR(自動聴性脳幹反応)の2つが主流じゃ。OAEは内耳からの反響音を調べ、ABRは聴神経から脳幹の電気反応を皮膚電極で見る。
サクラ
検査中の新生児の状態はどうあるべきですか?
博士
設問の通り、正解は2の泣いていない時に行う、じゃ。啼泣や体動はノイズになって正確な結果が出ない。
サクラ
いつ行うのが理想ですか?
博士
授乳後1時間程度の満腹で安眠している時間帯が望ましい。空腹だと泣いてしまうからじゃ。
サクラ
生後24時間以内ではダメなんですか?
博士
初期は中耳に羊水などが残って偽陽性になりやすい。通常は生後2~3日以降、入院中の生後1週以内に行う。
サクラ
タンデムマス法と混同しそうです。
博士
タンデムマス法は全く別の検査じゃ。先天性代謝異常症のスクリーニングで、足底採血した血液をろ紙に染み込ませて質量分析する方法じゃな。
サクラ
要再検になった場合は?
博士
1-3-6ルールというものがある。生後1か月までに再検、3か月までに精密検査、6か月までに療育開始が理想じゃ。
サクラ
療育にはどんなものが?
博士
補聴器装用、人工内耳、手話指導、言語訓練などじゃ。言語発達の重要な時期を逃さないことが大切じゃ。
サクラ
看護師の役割は?
博士
検査前の家族への説明、検査中の静粛な環境づくり、結果に不安を抱く家族への支援などじゃ。
サクラ
よく理解できました。
POINT
新生児聴覚スクリーニングはOAEや自動ABRで行い、泣いていない静かな状態で実施します。生後24時間以内は偽陽性が多く、授乳後の安眠時が適切です。タンデムマス法は代謝異常の検査で別物です。1-3-6ルールに沿った早期療育への接続が重要な看護支援となります。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。
解説:正解は 2 です。新生児聴覚スクリーニングは先天性難聴を早期発見するために行う検査で、OAE(耳音響放射)と自動ABR(自動聴性脳幹反応)が用いられます。検査は新生児が静かに睡眠している、または泣いていない状態で行うのが適切で、体動や啼泣によるノイズが混入すると正確な結果が得られません。
選択肢考察
-
× 1. 空腹時に行う。
空腹時は啼泣や体動が増えてノイズが入るため不適切です。授乳後1時間程度の満腹で安眠している時間帯が望ましいとされます。
-
○ 2. 泣いていない時に行う。
啼泣や体動があると検査が正確に行えません。静かに睡眠している、または覚醒していても泣いていない安静時に行います。
-
× 3. タンデムマス法で行う。
タンデムマス法は先天性代謝異常症(アミノ酸・有機酸・脂肪酸代謝異常)のスクリーニングに用いる質量分析法で、聴覚検査ではありません。
-
× 4. 生後24時間以内に行う。
生後24時間以内は中耳腔に羊水などの液体が残り偽陽性になりやすいため、通常は生後2~3日以降、入院中の生後1週以内に実施します。
難聴は1000人に1~2人とされ、早期発見・早期療育により言語発達への影響を最小化できます。初回検査で要再検となった場合は退院までに再検査、それでも要再検なら生後3か月までに精密検査を受け、6か月までに療育開始が理想とされています(1-3-6ルール)。
新生児聴覚スクリーニングの実施条件と他の新生児検査との区別を問う問題。タンデムマス法との混同に注意です。
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