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分娩機転で先進するのはどこ?

看護師国家試験 第103回 午後 第65問 / 母性看護学 / 分娩期・産褥期の看護

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第65問

正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。

  1. 1.分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。
  2. 2.後頭部が先進する。
  3. 3.胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。
  4. 4.肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

対話形式の解説

博士 博士

分娩機転は児頭が骨盤を通る一連の回旋じゃ、覚え方は屈・回・伸・回の四つじゃよ。

サクラ サクラ

最初の屈位ってどういう意味ですか?

博士 博士

顎を胸に引き付けて頭を小さく見せる姿勢、これで小斜径という最小径で通過できるんじゃ。

サクラ サクラ

ということは先進部は?

博士 博士

そう、後頭部、つまり選択肢2が正解じゃ。

サクラ サクラ

1の背中が母体の背側にあるは違うんですか?

博士 博士

違うぞ、児頭は横向きで進入するから背中は母体の左右どちらかにある、多くは第一胎向で左じゃ。

サクラ サクラ

3の顔が母体の腹側を向いて娩出は?

博士 博士

第2回旋で前方後頭位になり、顔は母体の背側を向いて出てくる、腹側ではないんじゃ。

サクラ サクラ

4の肩は骨盤の横径に一致するんですか?

博士 博士

肩甲横径は前後径に一致するんじゃ、第4回旋でクルッと外旋するイメージじゃな。

サクラ サクラ

四つの回旋を順に整理しますね。

博士 博士

第1屈位、第2骨盤内回旋、第3伸展、第4外回旋、これで正常分娩の頭からおしりまでじゃ。

サクラ サクラ

後頭位以外は遷延しやすいんでしたね。

博士 博士

その通り、顔位や額位は要注意じゃよ。

POINT

分娩機転は児頭が小斜径で通過するため第1回旋で屈位となり後頭部が先進します。胎向は分娩開始時に背中が母体側方にあり、娩出時に顔は母体の背側、肩は骨盤前後径に一致します。四つの回旋の順序と各段階の特徴を整理しておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。分娩機転は児頭が骨盤内を通過するために行う一連の回旋・進入のことで、第1回旋で顎を胸に引き付ける屈位をとり、最も小さい径である小斜径を通過させるため後頭部が先進します。続いて第2回旋で後方後頭位、第3回旋で伸展しながら娩出、第4回旋で肩が骨盤前後径に一致して出てきます。

選択肢考察

  1. × 1.  分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。

    分娩開始時の児頭は横向きで進入するため、胎児の背中は母体の左右いずれか(多くは左)に位置します。

  2. 2.  後頭部が先進する。

    第1回旋で屈位をとり、最小径である小斜径を通過させるため小泉門のある後頭部が先進部となります。

  3. × 3.  胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。

    第2回旋で前方後頭位となり、児頭の顔は母体の背側を向いて娩出されます。

  4. × 4.  肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

    肩甲横径は骨盤の前後径に一致した方向で娩出されます。これが第4回旋にあたります。

正常分娩の四つの回旋を覚えるコツは「屈・回・伸・回」です。第1回旋=屈位で後頭部先進、第2回旋=骨盤内回旋で後方後頭位、第3回旋=伸展で頭娩出、第4回旋=肩の骨盤前後径への外回旋です。後頭位以外(顔位、額位など)は分娩遷延の原因になります。

分娩機転の4回旋と各段階での児頭・胎向の関係を正確に理解しているかを問う問題です。