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妊娠中期〜末期の便秘の主犯は?

看護師国家試験 第103回 午後 第64問 / 母性看護学 / 妊娠期の看護

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第64問

妊娠中期から末期の便秘について適切なのはどれか。

  1. 1.妊娠中期は妊娠末期と比較して生じやすい。
  2. 2.エストロゲンの作用が影響している。
  3. 3.子宮による腸の圧迫が影響している。
  4. 4.けいれん性の便秘を生じやすい。

対話形式の解説

博士 博士

妊婦さんが便秘を訴えるのはとても多いんじゃ、その仕組みを整理しよう。

アユム アユム

どうして妊娠すると便秘になりやすいんですか?

博士 博士

主犯は二つ、増大した子宮による腸の圧迫と、プロゲステロンによる腸管平滑筋の弛緩じゃ。

アユム アユム

では正解は?

博士 博士

選択肢3、子宮による腸の圧迫じゃ。中期から末期は子宮が大きくなり、機械的に大腸が押される。

アユム アユム

1の中期の方が便秘しやすいは違うんですね?

博士 博士

子宮は末期に向かってさらに大きくなる、当然圧迫は末期で最大になるから誤りじゃ。

アユム アユム

2のエストロゲンはどうですか?

博士 博士

蠕動を抑えるのはプロゲステロン、エストロゲンではないぞ、混同しないように。

アユム アユム

4のけいれん性便秘は?

博士 博士

あれは蠕動が過剰に高ぶる病態じゃ、妊娠では逆に蠕動が落ちるから弛緩性や直腸性が主流じゃ。

アユム アユム

看護としては何を勧めますか?

博士 博士

水分と食物繊維、軽い運動、規則正しい排便習慣じゃな。下剤なら酸化マグネシウムが第一選択じゃ。

アユム アユム

強くいきむと早産になることもあるんですよね。

博士 博士

その通り、努責は禁物。早めの予防がポイントじゃよ。

POINT

妊娠中期から末期の便秘は、子宮増大による腸管圧迫とプロゲステロンによる蠕動抑制が主因の弛緩性・直腸性便秘です。末期ほど症状は強くなり、エストロゲンやけいれん性便秘は主因ではありません。生活指導と安全な下剤選択で予防・軽減を図ります。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:妊娠中期から末期の便秘について適切なのはどれか。

解説:正解は 3 です。妊娠中期から末期は子宮が急速に増大し、横隔膜方向と背側へ腸管を押し上げるため、機械的に大腸が圧迫されて蠕動が低下します。さらにプロゲステロンによる腸管平滑筋弛緩、運動量の低下、骨盤底のうっ血なども重なり、弛緩性・直腸性の便秘が起こりやすくなります。

選択肢考察

  1. × 1.  妊娠中期は妊娠末期と比較して生じやすい。

    子宮はより大きくなる末期の方が圧迫が強く便秘は悪化しやすいので、中期の方が起こりやすいというのは誤りです。

  2. × 2.  エストロゲンの作用が影響している。

    腸管平滑筋を弛緩させて蠕動を抑制するのはプロゲステロンであり、エストロゲンは主な原因ではありません。

  3. 3.  子宮による腸の圧迫が影響している。

    増大した子宮が大腸を圧迫し、内容物の通過を物理的に妨げて便秘を引き起こします。

  4. × 4.  けいれん性の便秘を生じやすい。

    けいれん性便秘は蠕動の過剰な亢進によるもので、妊娠期は逆に蠕動が低下するため弛緩性・直腸性が中心です。

妊婦の便秘予防には、十分な水分と食物繊維、適度な歩行、規則正しい排便習慣、左側臥位の活用などが推奨されます。下剤を使う場合は酸化マグネシウムやラクツロースなど胎児への影響が少ないものが第一選択で、刺激性下剤の連用や強い努責は早産誘発のリスクがあるため注意します。

妊娠中期から末期の便秘の主因が子宮による腸圧迫であり、弛緩性タイプであることを理解しているかを問う問題です。