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画像検査の原理を見分けよう

看護師国家試験 第111回 午後 第85問 / 疾病の成り立ちと回復の促進 / 疾病に対する医療

国試問題にチャレンジ

111回 午後 第85問

放射性同位元素を用いるのはどれか。

  1. 1.脳血管造影
  2. 2.膀胱鏡検査
  3. 3.頭部CT検査
  4. 4.腹部超音波検査
  5. 5.骨シンチグラフィ

対話形式の解説

博士 博士

今日は画像検査の原理を整理するぞ。放射性同位元素を使う検査はどれか分かるかの?

サクラ サクラ

放射性同位元素というとラジオアイソトープ、RIですよね。

博士 博士

そうじゃ。体内に放射性医薬品を投与して、そこから出るγ線を検出して画像化する検査を核医学検査という。シンチグラフィ・SPECT・PETがその代表じゃ。

サクラ サクラ

選択肢の中だと骨シンチグラフィが該当しますか?

博士 博士

正解は5の骨シンチグラフィ。テクネチウム99mで標識したリン酸化合物を静注すると、骨代謝が盛んな部位に集積する。骨転移・骨折・骨髄炎などの評価に使われる。

サクラ サクラ

脳血管造影はどうでしょう?

博士 博士

選択肢1の脳血管造影はカテーテルでヨード造影剤を注入してX線透視で血管を見る検査じゃ。放射線は使うが放射性同位元素ではない。

サクラ サクラ

膀胱鏡検査は?

博士 博士

選択肢2は尿道から内視鏡を入れて直接見る検査で、放射線も使わぬ。

サクラ サクラ

頭部CTもX線ですよね。

博士 博士

そうじゃ。選択肢3の頭部CTはX線を多方向から照射して断層像を作るが、これも放射性同位元素は使わぬ。

サクラ サクラ

腹部超音波は音波ですね。

博士 博士

選択肢4は超音波で、放射線を一切使わない非侵襲的検査じゃ。妊婦にも使えるのが利点じゃな。

サクラ サクラ

核医学検査の種類をもう少し詳しく教えてください。

博士 博士

心筋シンチは201Tlや99mTc、甲状腺は123Iや131I、PETは18F-FDGが代表的な核種じゃ。それぞれ臓器や目的によって使い分ける。

サクラ サクラ

検査後のケアで気をつけることは?

博士 博士

放射性医薬品は尿中に排泄されるから、水分摂取を勧めて排泄物の取り扱いに注意する。妊婦・授乳婦は原則禁忌じゃ。

サクラ サクラ

被ばく量はどれくらいなんですか?

博士 博士

骨シンチで2〜5mSv程度、PETで3〜7mSv程度じゃ。診断メリットが被ばくリスクを上回る場合に実施される。

POINT

画像検査はその原理によって放射線を使うもの・使わないもの、放射性同位元素を使うもの・使わないものに分類される。骨シンチグラフィは99mTc標識リン酸化合物を投与して骨代謝亢進部位の集積を画像化する核医学検査で、放射性同位元素を用いる代表例である。脳血管造影・頭部CTはX線を、超音波検査は超音波を用い、膀胱鏡は内視鏡による直接観察で、いずれも放射性同位元素は使用しない。本問は画像検査の原理の理解を問うている。

解答・解説

正解は 5 です

問題文:放射性同位元素を用いるのはどれか。

解説:正解は 5 です。放射性同位元素(RI、ラジオアイソトープ)を用いる検査は核医学検査と呼ばれ、放射性医薬品を体内に投与し、臓器や組織から放出されるγ線をガンマカメラやSPECT・PET装置で検出して画像化します。骨シンチグラフィはテクネチウム99m(99mTc)標識のリン酸化合物を静注し、骨代謝が亢進している部位に集積することを利用して骨転移や骨折などを評価する代表的な核医学検査です。

選択肢考察

  1. × 1.  脳血管造影

    脳血管造影は大腿動脈などからカテーテルを進め、ヨード造影剤を注入してX線透視下に脳血管を描出する検査で、放射性同位元素は使用しない。

  2. × 2.  膀胱鏡検査

    膀胱鏡検査は尿道から内視鏡を挿入して膀胱内を直接観察する検査で、放射線も放射性同位元素も使用しない。

  3. × 3.  頭部CT検査

    頭部CTはX線を多方向から照射し、コンピュータで断層像を再構成する検査である。放射線は用いるが放射性同位元素ではない。

  4. × 4.  腹部超音波検査

    腹部超音波検査は体表から超音波を発し、反射波を画像化する検査で、電離放射線も放射性同位元素も使用しない非侵襲的検査である。

  5. 5.  骨シンチグラフィ

    99mTc標識リン酸化合物などの放射性医薬品を静注し、骨の代謝亢進部位への集積をガンマカメラで撮像する核医学検査で、放射性同位元素を用いる代表例である。

核医学検査にはシンチグラフィ・SPECT・PETがあり、用途により使用核種が異なる(骨:99mTc、心筋:201Tl・99mTc、甲状腺:123I・131I、PET:18F-FDGなど)。検査後は放射性医薬品が尿中排泄されるため、水分摂取を促し、排泄物の取り扱いに注意する。妊婦・授乳婦は原則禁忌または慎重投与となる。

画像検査の原理を区別し、放射性同位元素を用いる核医学検査を同定できるかを問う問題である。