離乳開始の目安、哺乳反射を軸に理解しよう
看護師国家試験 第108回 午後 第55問 / 小児看護学 / 健康増進のための小児看護
国試問題にチャレンジ
離乳の開始で正しいのはどれか。
- 1.離乳食は1日2回から開始する。
- 2.人工乳はフォローアップミルクにする。
- 3.哺乳反射の減弱が開始時の目安のひとつである。
- 4.離乳食は歯ぐきでつぶせる硬さのものから始める。
対話形式の解説
博士
今日は離乳食の開始について学ぶぞ。
サクラ
離乳食っていつから始めるんですか?
博士
生後5~6か月頃が目安じゃ。ただ月齢だけで決めるのではなく、発達指標を確認することが大事じゃな。
サクラ
具体的にどんな指標ですか?
博士
厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドでは、首のすわり、支えると座れる、食物への興味、哺乳反射の減弱が挙げられておる。
サクラ
哺乳反射って何ですか?
博士
新生児期からある原始反射で、口に入ったものを吸って飲み込む一連の動きじゃ。これがあると離乳食を舌で押し出してしまう。
サクラ
いつ消えるんですか?
博士
4~6か月頃から徐々に減弱し、自分の意思で食べられるようになる。
サクラ
選択肢の3が正解ですね。
博士
その通り、正解は3じゃ。
サクラ
開始時は1日何回ですか?
博士
1日1回、スプーン1さじから始める。消化機能がまだ未熟だから少しずつ慣らすのじゃ。
サクラ
フォローアップミルクは使うんですか?
博士
いや、離乳開始時は育児用ミルクを継続する。フォローアップミルクは生後9か月以降、離乳食が軌道に乗ってから鉄・カルシウム補給目的で使うものじゃ。
サクラ
食物の形態は?
博士
開始時はなめらかにすりつぶした状態、ヨーグルト程度のトロトロじゃ。10倍粥をすりつぶすところから始める。
サクラ
進めていく順序は?
博士
5~6か月ごっくん期、7~8か月もぐもぐ期で舌でつぶせる硬さ、9~11か月かみかみ期で歯ぐきでつぶせる硬さ、12~18か月ぱくぱく期じゃ。
サクラ
注意点はありますか?
博士
はちみつは乳児ボツリヌス症予防のため1歳未満は絶対禁忌じゃ。これは国試でも頻出じゃぞ。
サクラ
覚えておきます。ありがとうございました。
POINT
離乳開始は生後5~6か月頃、哺乳反射の減弱を含む発達指標を確認して判断します。1日1回1さじ、なめらかにすりつぶした状態から開始します。フォローアップミルクは9か月以降の栄養補助用で開始時は使いません。はちみつ禁忌や段階的な硬さの進行も押さえましょう。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:離乳の開始で正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳開始の目安として、首のすわりがしっかりしている、支えると座れる、食物に興味を示す、哺乳反射(原始反射の一つで舌で物を押し出す動き)の減弱、などが挙げられています。生後5~6か月頃が開始の適期で、1日1回1さじから、なめらかにすりつぶした状態(ヨーグルト程度)で始めます。
選択肢考察
-
× 1. 離乳食は1日2回から開始する。
開始時は1日1回、スプーン1さじから始めます。2回食は生後7~8か月頃、3回食は9~11か月頃が目安です。
-
× 2. 人工乳はフォローアップミルクにする。
フォローアップミルクは生後9か月以降、離乳食が軌道に乗ってから鉄・カルシウム補給目的で使用するものです。離乳開始時は育児用ミルクを継続します。
-
○ 3. 哺乳反射の減弱が開始時の目安のひとつである。
哺乳反射(舌で異物を押し出す反射)があると離乳食を舌で押し出してしまいます。減弱・消失が離乳開始の重要な発達指標です。
-
× 4. 離乳食は歯ぐきでつぶせる硬さのものから始める。
開始時はなめらかにすりつぶした状態(ヨーグルト程度)から始めます。歯ぐきでつぶせる硬さは生後9~11か月頃です。
離乳食の進め方の目安は、5~6か月(ごっくん期・なめらかにすりつぶす)→7~8か月(もぐもぐ期・舌でつぶせる)→9~11か月(かみかみ期・歯ぐきでつぶせる)→12~18か月(ぱくぱく期・歯ぐきで噛める)です。はちみつはボツリヌス中毒予防のため1歳未満は禁忌です。
離乳開始時期の判断基準と初期食の形態・回数を問う問題。哺乳反射の減弱が重要なキーワードです。
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