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加齢で上がるもの下がるもの

看護師国家試験 第105午後7 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

105午後7

加齢に伴い老年期に上昇するのはどれか。

  1. 1.腎血流量
  2. 2.最大換気量
  3. 3.空腹時血糖
  4. 4.神経伝導速度

対話形式の解説

博士博士
今日は加齢に伴い上昇するものを選ぶ問題じゃ。老年看護の基本じゃぞ。
サクラサクラ
加齢で機能が下がるイメージが強いですが、上がるものもあるんですね。
博士博士
そうじゃ、全部が下がるわけではない。血糖、血圧(特に収縮期)、残気量、動脈硬化指数などは上昇するのじゃ。
サクラサクラ
選択肢は腎血流量、最大換気量、空腹時血糖、神経伝導速度ですね。
博士博士
正解は3の空腹時血糖じゃ。膵β細胞の機能低下でインスリン分泌が減り、さらに筋肉量減少や内臓脂肪増加でインスリン抵抗性が上がるため、血糖が上がりやすくなる。
サクラサクラ
1の腎血流量はどうですか?
博士博士
低下するのじゃ。糸球体も減り、腎血流量も糸球体濾過量も落ちる。40歳以降、GFRは年1mL/分ずつ下がるとされる。薬剤の腎排泄にも影響するぞ。
サクラサクラ
2の最大換気量は?
博士博士
これも低下。肺胞の弾性繊維が減り、呼吸筋筋力が落ち、胸郭の柔軟性も低下するため、肺活量や1秒量が減る。逆に残気量は増えるのが特徴じゃ。
サクラサクラ
4の神経伝導速度は?
博士博士
下がる。有髄神経の脱髄や神経細胞数の減少で、刺激から反応までの時間が延びる。高齢者の転倒リスクにもつながる。
サクラサクラ
高齢者の糖代謝について詳しく教えてください。
博士博士
耐糖能低下は70歳以上の半数以上にみられるとされる。食後血糖の上昇が特に目立ち、HbA1cとあわせて評価することが重要じゃ。
サクラサクラ
高齢者の血糖管理の注意点は?
博士博士
厳格な血糖管理は低血糖リスクを高めるため、個別に目標を設定する。日本糖尿病学会と老年医学会の合同委員会は、認知機能やADLを考慮したHbA1c目標を提示しておる。
サクラサクラ
他に加齢で上昇するものは?
博士博士
収縮期血圧、BUN、血清クレアチニン、動脈硬化指数、残気量、骨髄脂肪比率などじゃ。
サクラサクラ
低下するものは?
博士博士
基礎代謝、心拍出量、肺活量、骨密度、筋肉量、免疫機能、感覚機能、短期記憶など多数じゃ。
サクラサクラ
全体像がつかめました。

POINT

老年期における生理的変化の方向性(上昇/低下)を正しく理解しているかを問う必修問題です。

解答・解説

正解は3です

問題文:加齢に伴い老年期に上昇するのはどれか。

解説:正解は 3 です。加齢に伴って空腹時血糖は上昇する傾向にあります。これは膵β細胞のインスリン分泌能低下、筋肉量減少と内臓脂肪増加によるインスリン抵抗性の増大、身体活動量の減少による耐糖能低下など複数の要因によるものです。一方、腎血流量、最大換気量、神経伝導速度はいずれも加齢とともに低下していきます。

選択肢考察

  1. ×1.  腎血流量

    加齢に伴い腎血流量、糸球体濾過量(GFR)はいずれも低下し、腎機能は徐々に衰えます。40歳以降GFRは年約1mL/分ずつ低下します。

  2. ×2.  最大換気量

    肺胞数減少、呼吸筋筋力低下、胸郭弾性低下により最大換気量は低下します。肺活量、1秒量も減少します。

  3. 3.  空腹時血糖

    インスリン分泌能低下とインスリン抵抗性の増大により空腹時血糖は上昇傾向となり、高齢者は糖尿病発症リスクが高まります。

  4. ×4.  神経伝導速度

    有髄神経の脱髄や神経細胞数の減少により神経伝導速度は低下し、反応時間が延長します。

老年期の生理的変化として上昇するものは他に、収縮期血圧、血中尿素窒素、残気量、動脈硬化指数などがあります。低下するものは基礎代謝、肺活量、心拍出量、骨密度、免疫機能、味覚・視覚・聴覚、記憶(特に短期記憶)など多岐にわたります。耐糖能低下のため高齢者の空腹時血糖正常値の解釈は慎重に行い、HbA1cと併せて評価します。ただし高齢者では低血糖のリスクも高いため、血糖管理目標は個別に設定します。

老年期における生理的変化の方向性(上昇/低下)を正しく理解しているかを問う必修問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。