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清拭の湯温は準備と実施で違う

看護師国家試験 第105午後19 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

105午後19

全身清拭時、洗面器に準備する湯の温度で適切なのはどれか。

  1. 1.20〜25℃
  2. 2.30〜35℃
  3. 3.40〜45℃
  4. 4.50〜55℃

対話形式の解説

博士博士
清拭の準備湯温はなぜ実際に使う温度より高くするのか説明できるかな?
サクラサクラ
タオルに取ったりしぼったりする間に冷めるから、だと思います。
博士博士
そうじゃ。気化熱でどんどん温度が下がっていくから、実施時に40〜42℃の適温を保つには準備湯を高めにする必要があるのじゃ。
サクラサクラ
この問題では50〜55℃が正解ですね。
博士博士
その通り、正解は4じゃ。準備時50〜55℃にしておけば、タオルを絞って皮膚に当てる頃には気持ちよい40〜42℃に下がるのじゃ。
サクラサクラ
1の20〜25℃は水と同じくらいですね。
博士博士
そうじゃ、皮膚に触れると冷たくて不快だし、体温低下を招いて寒気・戦慄・血圧変動の原因になるぞ。
サクラサクラ
2の30〜35℃はぬるい感じですね。
博士博士
体温と同じくらいで、タオルにすると更に下がって冷感を与えてしまう。爽快感も得られず不適切じゃ。
サクラサクラ
3の40〜45℃は?
博士博士
これは実際に皮膚に触れる時の適温帯じゃが、準備湯としては低すぎる。使う間に冷めてしまうのじゃ。
サクラサクラ
実施時はどのくらいの温度が理想ですか?
博士博士
皮膚に触れて気持ちよい40〜42℃じゃ。高齢者や知覚低下のある患者では熱傷予防のため必ず介助者が温度を確認するのじゃ。
サクラサクラ
清拭の目的は清潔だけではないですよね。
博士博士
そうじゃ。皮膚清潔保持に加え、血行促進・爽快感・皮膚観察・コミュニケーションの機会じゃ。拭く方向は末梢から中枢が基本で、静脈還流を促す効果がある。
サクラサクラ
環境整備も大切ですね。
博士博士
室温22〜26℃、すきま風防止、プライバシー確保、露出最小化。準備段階の配慮でケアの質が大きく変わるのじゃ。
サクラサクラ
準備と実施で温度が違う、覚えました。
博士博士
看護技術は物理的な根拠を理解すると応用が効くぞ。

POINT

清拭時に『準備する湯の温度』が実施時温度より高めである理由と、その具体的な温度帯を問う必修問題。

解答・解説

正解は4です

問題文:全身清拭時、洗面器に準備する湯の温度で適切なのはどれか。

解説:正解は 4 です。全身清拭で実際に皮膚に触れるウォッシュクロス(タオル)は40〜42℃程度で気持ちよく感じる温度ですが、準備段階ではタオルを絞る過程や空気との接触で気化熱が奪われ、短時間で湯温が低下します。そのため洗面器に準備する湯は50〜55℃と高めにしておき、使用時に適温(40〜42℃)になるよう調整します。湯温が低いと患者が寒さを感じるだけでなく、血行促進や爽快感が得られずケアの目的を損ないます。

選択肢考察

  1. ×1.  20〜25℃

    水温に近く、準備時点でも使用時も体温より低く冷たいため、患者が不快感を感じ体温低下を招きます。

  2. ×2.  30〜35℃

    ぬるい湯でタオルを絞るとさらに冷めるため、皮膚に触れる時点では冷感・不快感が強くなります。

  3. ×3.  40〜45℃

    実施時の適温帯ですが、準備時点ではタオルへ移す間に下がるため、準備湯としては低すぎます。

  4. 4.  50〜55℃

    タオルを絞って皮膚に当てる頃には気化熱で適温(40〜42℃)に下がるため、準備湯として適切です。

清拭の目的は皮膚の清潔保持だけでなく、血行促進・爽快感・皮膚観察・コミュニケーションも含まれます。環境整備としては室温22〜26℃、すきま風防止、プライバシー確保が重要です。熱傷予防のため、やけどしやすい高齢者・知覚低下のある患者・意識障害のある患者では介助者が先に温度を確認し、皮膚の発赤や異常を観察しながら実施します。拭く方向は末梢から中枢が基本で、静脈還流を促します。

清拭時に『準備する湯の温度』が実施時温度より高めである理由と、その具体的な温度帯を問う必修問題。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。