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なぜ5%ブドウ糖液?血漿と等張な輸液のしくみ

看護師国家試験 第106午後17 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

106午後17

血漿と等張のブドウ糖溶液の濃度はどれか。

  1. 1.5%
  2. 2.10%
  3. 3.20%
  4. 4.50%

対話形式の解説

博士博士
今日は輸液のキホンじゃ。5%ブドウ糖液と生理食塩水、この2つが血漿と等張な代表的輸液と覚えるのじゃ。
サクラサクラ
等張って、どういう意味ですか?
博士博士
2つの溶液の浸透圧が等しいことじゃ。血漿の浸透圧は約285mOsm/L。これと同じ浸透圧を持つ液を等張液と呼ぶのじゃよ。
サクラサクラ
なぜ等張であることが大事なんですか?
博士博士
浸透圧が異なる液を血管内に入れると、赤血球が水を吸って膨らんで壊れたり(低張)、逆に縮んだり(高張)するからじゃ。等張なら赤血球への影響がない。
サクラサクラ
5%ブドウ糖液はなぜ5%なんですか?
博士博士
計算すると、5%=50g/L。これを浸透圧に換算すると血漿とほぼ同じ285mOsm/Lになるのじゃ。
サクラサクラ
10%や20%だと高張液になるんですね。
博士博士
その通り。10%、20%、50%は高張液で、末梢静脈から投与すると静脈炎を起こしやすい。高カロリー輸液のベースに使われるが、中心静脈から投与するのが原則じゃ。
サクラサクラ
50%ブドウ糖液はいつ使うんですか?
博士博士
重症低血糖の緊急時に静注するのが代表的な用途じゃな。意識障害のある低血糖患者に20〜40mL程度を静注するぞ。
サクラサクラ
5%ブドウ糖液を入れると、体の中ではどうなるんですか?
博士博士
良い質問!ブドウ糖は血管内ですぐに代謝されて水とエネルギーになる。結果として「自由水」だけが残り、細胞内外に均等に分布するのじゃ。
サクラサクラ
つまり、水分補給になるんですね。
博士博士
そう。脱水の補正や薬剤の溶解液として使われる。一方、生理食塩水(0.9% NaCl)はNaを含むから細胞外液の補充として使われる。
サクラサクラ
ブドウ糖液と生理食塩水、同じ等張でも役割が違うんですね。
博士博士
その通り!ブドウ糖液は自由水、生理食塩水は細胞外液補充。この違いを理解しておくと輸液計画がわかるようになるぞ。
サクラサクラ
リンゲル液は違うんですか?
博士博士
乳酸リンゲル液や酢酸リンゲル液は生理食塩水にカリウムやカルシウム、乳酸/酢酸を加えた細胞外液補充液で、やはり血漿と等張じゃ。
サクラサクラ
等張液と高張液の使い分け、看護師としてしっかり理解しないといけませんね。

POINT

血漿と等張な輸液の濃度(5%ブドウ糖・0.9% NaCl)を覚えているかを問う基礎問題。

解答・解説

正解は1です

問題文:血漿と等張のブドウ糖溶液の濃度はどれか。

解説:正解は 1 です。血漿の浸透圧は約285mOsm/Lで、この浸透圧と等しい(等張)ブドウ糖溶液の濃度は5%(50g/L)である。5%ブドウ糖液は血漿とほぼ等張で投与時の赤血球破壊を起こさず、生理食塩水(0.9% NaCl)とともに輸液の基本液として使用される。体内ではブドウ糖が代謝され水だけが残るため、結果として自由水を補給する役割を持つ。

選択肢考察

  1. 1.  5%

    5%ブドウ糖液は血漿と等張(約285mOsm/L)。投与後ブドウ糖は速やかに代謝されて水分のみが残るため、細胞内外に分布し自由水の補給源となる。脱水・低張性脱水の補正や薬剤溶解に使用。

  2. ×2.  10%

    高張液に分類される。エネルギー補給や高カロリー輸液のベースに用いられるが、血漿とは等張ではない。末梢静脈から投与できる上限の目安でもある。

  3. ×3.  20%

    高張液。低血糖時の緊急投与や中心静脈経由の高カロリー輸液に使用。末梢投与は静脈炎のリスクが高く避ける。

  4. ×4.  50%

    非常に高張な液で、重症低血糖時の緊急静注に用いる。末梢投与は血管痛や血管障害のリスクが高く、通常は中心静脈から投与する。

血漿と等張な代表的輸液は、5%ブドウ糖液と0.9%生理食塩水、そして乳酸リンゲル液・酢酸リンゲル液などの細胞外液補充液である。5%ブドウ糖液は自由水補給、生理食塩水は細胞外液補充という役割の違いを理解しておきたい。高張液(10%以上のブドウ糖液や3% NaClなど)は末梢静脈から投与すると静脈炎を起こしやすいため、原則として中心静脈から投与する。また高張ブドウ糖液は浸透圧性利尿を起こしうる点にも注意。

血漿と等張な輸液の濃度(5%ブドウ糖・0.9% NaCl)を覚えているかを問う基礎問題。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。