グリセリン浣腸はなぜ効く?水を吸って刺激する二刀流のメカニズム
看護師国家試験 第107回 午前 第16問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
排便を促す目的のために浣腸液として使用されるのはどれか。
- 1.バリウム
- 2.ヒマシ油
- 3.グリセリン
- 4.エタノール
対話形式の解説
博士
サクラ
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サクラPOINT
浣腸に使用する薬液とその作用機序、および手技の安全性を問う基本問題。
解答・解説
正解は3です
問題文:排便を促す目的のために浣腸液として使用されるのはどれか。
解説:正解は 3 です。グリセリン浣腸は、排便を促す目的で最も一般的に使用される浣腸液である。グリセリンは腸壁から水分を吸収することで便を軟化させ、同時に腸管粘膜を化学的に刺激して腸蠕動を亢進させるという2つの作用で排便を促進する。通常は50%グリセリン液が用いられ、成人では60〜150mL、小児では体重1kgあたり1〜2mLが目安とされている。直腸粘膜の損傷を防ぐため、チューブは5〜6cmを超えて挿入しない、立位では行わない(左側臥位で実施)、注入はゆっくり行う、といった手技のルールが定められている。
選択肢考察
- ×1. バリウム
硫酸バリウムは上部・下部消化管のX線造影検査に用いる造影剤。排便を促す目的では使用しない。逆にバリウム検査後は便秘を防ぐため下剤を服用する必要がある。
- ×2. ヒマシ油
ヒマシ油は小腸に作用する刺激性下剤として経口投与する薬剤。浣腸液としては用いない。
- ○3. グリセリン
正解。腸壁からの水分吸収と粘膜刺激作用により排便を促す。50%グリセリン液が標準で、浣腸として最も頻用される。
- ×4. エタノール
エタノールは消毒薬や食品添加物として使用される。腸管への直接注入は粘膜損傷を引き起こすため、浣腸液としては使用しない。
グリセリン浣腸の注意点:①患者は左側臥位(直腸・S状結腸の解剖に沿う)、②チューブ挿入は5〜6cmまで、③液温は40℃前後、④注入速度はゆっくり、⑤立位での実施は直腸穿孔のリスクがあるため禁忌、⑥排便したくなったら我慢せず排泄、⑦施行後はバイタルサイン確認。腎不全患者ではグリセリンが吸収され溶血・急性腎不全を起こすおそれがあるため禁忌。
浣腸に使用する薬液とその作用機序、および手技の安全性を問う基本問題。
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