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歯周ポケットに効くブラッシングはどれ?4つの磨き方を一気に整理

看護師国家試験 第115午前39

国試問題にチャレンジ

115午前39

歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。

  1. 1.バス法
  2. 2.フォーンズ法
  3. 3.ローリング法
  4. 4.スクラビング法

対話形式の解説

博士博士
今日は歯ブラシの当て方を問う問題じゃ。バス法・フォーンズ法・ローリング法・スクラビング法、この4つの違いを言えるかな?
サクラサクラ
えっ、名前は聞いたことあるけど、どれがどんな磨き方かまでは…正直あいまいです。
博士博士
看護師国試では口腔ケアの分野でほぼ毎年問われる頻出テーマじゃ。まずは「歯周ポケット」が何かおさらいしておこう。歯と歯肉のあいだには、健康な人でも1〜2mmの小さな溝があってのう、これを歯肉溝という。
サクラサクラ
それが歯周病で深くなったものが歯周ポケットなんですね。
博士博士
その通り。4mm以上に深くなると歯周ポケットと呼ばれ、中にプラークやバイオフィルムが溜まりやすくなる。ここをいかに掃除できるかが、歯周病ケアの肝じゃ。
サクラサクラ
じゃあポケットの中まで毛先を届かせる磨き方が正解、ってことですか?
博士博士
ピンポイントで答えに近づいたのう。正解はバス法じゃ。歯ブラシを歯の軸に対して45度に傾け、毛先を歯肉溝に向けて軽く差し入れて、1〜2mmの小さな振動で磨くのが特徴じゃ。
サクラサクラ
45度に傾けて小刻みに動かす…なるほど、毛先がポケットの入口に入り込むイメージですね。
博士博士
うむ。Bass博士が1948年に提唱した手技で、今も歯周病患者へのブラッシング指導の基本になっておる。さらに毛先を縦に動かす改良バス法も臨床ではよく使われるぞ。
サクラサクラ
ほかの3つはどんな違いがあるんですか?
博士博士
フォーンズ法は上下の歯を噛み合わせて、歯面に毛先を直角に当てて大きく円を描く方法。手技が簡単じゃから、小児や手の動きが不器用な人への指導に向いておる。
サクラサクラ
子どもの仕上げ磨き指導でよく出てくる方法ですね。
博士博士
次にローリング法は、毛先を歯肉側に向けて当て、手首を返して歯冠方向へ回転させながら払う方法。歯肉マッサージや歯面清掃にはよいが、毛先がポケットの中に留まらんので歯周ポケットの掃除には弱いんじゃ。
サクラサクラ
最後のスクラビング法は?
博士博士
歯面に毛先を直角に当てて、小刻みに横方向へ動かす方法じゃ。一般的な歯面の清掃法として最も普及しておるが、こちらも角度の関係で歯肉溝には毛先が入りにくい。
サクラサクラ
整理すると、ポケットを狙うならバス法、面をきれいに磨くならスクラビング法やローリング法、子どもならフォーンズ法、って感じでしょうか。
博士博士
見事な整理じゃ。看護師は入院患者の口腔ケアや、退院後の生活指導でブラッシング指導をする場面が必ずある。誤嚥性肺炎の予防にも口腔衛生は直結するから、患者の口腔状態や手の動きに合わせて適切な方法を提案できるとよいのう。
サクラサクラ
歯間ブラシやデンタルフロスを併用するのも大事ですよね。
博士博士
その通り。歯ブラシだけでは歯間部や深いポケットには届かんから、補助清掃具の併用が推奨されておる。歯ブラシは毛先が広がったら効果が落ちるので、おおむね1か月での交換も覚えておくとよいぞ。

POINT

代表的なブラッシング法(バス法・フォーンズ法・ローリング法・スクラビング法)のうち、歯周ポケット内のプラーク除去に最も適した手技を問う問題。「毛先が歯肉溝に届くかどうか」が判別ポイント。

解答・解説

正解は1です

問題文:歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。

解説:正解は 1 のバス法です。バス法は、歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目(歯肉溝)に向かって約45度の角度で当て、毛先を歯周ポケット内にわずかに入れ込んだ状態で、ごく小さな振動(前後の細かい動き)を加えて磨く方法です。毛先がポケット内のプラーク(歯垢)に届きやすく、歯肉縁下に潜む細菌の除去に有効であるため、歯周病予防や歯肉炎・歯周炎を有する人へのブラッシング指導で第一選択となります。動かす幅は1〜2mm程度で、強く動かさず歯1〜2本ずつ丁寧に磨くことが基本です。

選択肢考察

  1. 1.  バス法

    歯ブラシを歯軸に対して45度に傾け、毛先を歯肉溝(歯周ポケット)に向けて軽く挿入し、小刻みに振動させる方法。ポケット内のプラーク除去に直接アプローチできるため、歯周ポケットの清掃に最も適している。

  2. ×2.  フォーンズ法

    上下の歯を軽く噛み合わせた状態で、歯面に毛先を直角に当て、大きな円を描くように磨く方法。手技が簡単で習得しやすいため小児や手指機能が未熟な人への指導に向くが、毛先が歯肉溝に入りにくく、歯周ポケット清掃には不向き。

  3. ×3.  ローリング法

    歯ブラシの毛先を歯肉側に向けて当て、手首を返すようにして歯肉から歯冠方向へ毛先を回転させながら払うように磨く方法。歯面のプラーク除去や歯肉マッサージには有用だが、毛先がポケット内に留まらないため歯周ポケット内の清掃効果は弱い。

  4. ×4.  スクラビング法

    歯面に対して毛先を直角(90度)に当て、小刻みに横方向へ動かして磨く方法。日常的な歯面清掃の基本手技として広く用いられるが、毛先が歯肉溝に入る角度ではないため、歯周ポケット内の清掃には適さない。

歯周ポケットとは、歯と歯肉の境界にできる溝(健常では1〜2mm程度の歯肉溝)が、歯周病の進行で深くなった状態(一般に4mm以上)を指す。ここに溜まったプラークやバイオフィルムは通常のブラッシングでは届きにくく、歯周病進行の温床となる。バス法は1948年にCharles C. Bassによって提唱された手技で、現在も歯周病患者への標準的なブラッシング指導法である。なお、毛先を歯肉溝にやや押し込んだまま縦に小刻みに動かす変法は「改良バス法(モディファイドバス法)」と呼ばれ、より歯面のプラーク除去効果も期待できる。歯ブラシは毛先が広がる前(おおむね1か月程度)で交換し、補助清掃具としてデンタルフロスや歯間ブラシを併用することで歯間部や深いポケットの清掃効果が高まる。

代表的なブラッシング法(バス法・フォーンズ法・ローリング法・スクラビング法)のうち、歯周ポケット内のプラーク除去に最も適した手技を問う問題。「毛先が歯肉溝に届くかどうか」が判別ポイント。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。