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院内感染で要注意の多剤耐性菌

看護師国家試験 第107午後71

国試問題にチャレンジ

107午後71

院内感染の観点から、多剤耐性に注意すべきなのはどれか。

  1. 1.ジフテリア菌
  2. 2.破傷風菌
  3. 3.百日咳菌
  4. 4.コレラ菌
  5. 5.緑膿菌

対話形式の解説

博士博士
多剤耐性菌と聞いて何を思い浮かべるかの?
サクラサクラ
MRSAが有名ですね。
博士博士
その通りじゃ。選択肢の中で多剤耐性が問題となるのはどれかの?
サクラサクラ
緑膿菌が院内感染の代表格だと思います。
博士博士
正解じゃ。カルバペネム、アミノグリコシド、フルオロキノロンの3系統に耐性を示すとMDRPと呼ばれる。
サクラサクラ
緑膿菌は元々弱毒ですよね。
博士博士
うむ。健常者には感染を起こしにくいが、免疫低下患者では致命的になる。
サクラサクラ
ジフテリアや破傷風、百日咳はワクチンで予防できる感染症ですね。
博士博士
その通り。いずれも多剤耐性による院内感染の問題とは別の枠組みじゃ。
サクラサクラ
コレラも輸入感染症ですし、院内感染とは結びつきません。
博士博士
他に注意すべき耐性菌も覚えておこう。
サクラサクラ
MRSA、MDRP、VRE、ESBL、CREなどですか。
博士博士
その通りじゃ。最近はアシネトバクターやCREも大きな脅威になっておる。
サクラサクラ
対策は手指衛生と接触予防策が基本ですね。
博士博士
それに加え、適正抗菌薬使用(AMS)と環境清掃も欠かせん。
サクラサクラ
抗菌薬の使いすぎが耐性菌を生むのですね。
博士博士
その通り。AMR対策は世界的な課題じゃ。

POINT

院内感染で注意すべき多剤耐性菌の代表は緑膿菌・黄色ブドウ球菌・腸球菌・アシネトバクターです。

解答・解説

正解は5です

問題文:院内感染の観点から、多剤耐性に注意すべきなのはどれか。

解説:正解は5です。緑膿菌は環境中に広く存在する弱毒菌ですが、複数の抗菌薬への自然耐性を持ち、さらに治療過程で耐性を獲得しやすい性質があります。多剤耐性緑膿菌(MDRP)は免疫低下患者で院内感染を起こし、治療が極めて困難になるため、接触予防策を中心とした厳重な感染対策が必要です。

選択肢考察

  1. ×1.  ジフテリア菌

    ジフテリアは飛沫感染する疾患ですが、ワクチンで予防可能で国内では極めて稀です。多剤耐性による院内感染菌として問題視されません。

  2. ×2.  破傷風菌

    破傷風菌は土壌中の芽胞から創傷感染する嫌気性菌で、人から人には感染しません。院内感染の多剤耐性菌には該当しません。

  3. ×3.  百日咳菌

    百日咳は飛沫感染する呼吸器感染症で、マクロライド系で治療可能です。多剤耐性による院内感染問題の代表ではありません。

  4. ×4.  コレラ菌

    コレラは汚染された水や食物による経口感染症で、輸入感染症が中心です。多剤耐性院内感染の対象ではありません。

  5. 5.  緑膿菌

    緑膿菌は環境常在菌で、カルバペネム・アミノグリコシド・フルオロキノロンの3系統に耐性を示すと多剤耐性緑膿菌(MDRP)となり、院内感染対策で最も注意すべき耐性菌の一つです。

院内感染で注意すべき多剤耐性菌には、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター(MDRA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生菌(ESBL)、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)などがあります。対策は手指衛生、接触予防策、適正抗菌薬使用、環境清掃が基本です。

院内感染で注意すべき多剤耐性菌の代表は緑膿菌・黄色ブドウ球菌・腸球菌・アシネトバクターです。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。