修正型電気けいれん療法(m-ECT)のポイント
看護師国家試験 第107回 午前 第58問
国試問題にチャレンジ
修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。
- 1.保護室で行う。
- 2.全身麻酔下で行う。
- 3.強直間代発作が生じる。
- 4.発生頻度の高い合併症は骨折である。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
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サクラ
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博士
サクラ
博士POINT
修正型ECTの『修正型』たる所以である全身麻酔と筋弛緩薬の使用を理解し、旧来ECTとの合併症プロファイルの違いを区別させる問題です。
解答・解説
正解は2です
問題文:修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。
解説:正解は2の『全身麻酔下で行う』です。修正型電気けいれん療法(modified electroconvulsive therapy:m-ECT)は、従来の電気けいれん療法(ECT)を改良した治療法で、静脈麻酔薬による全身麻酔と筋弛緩薬を併用したうえで頭部に短時間の電気刺激を加え、脳内にのみ人工的なけいれんを誘発します。重症うつ病、自殺念慮が強いケース、薬物治療抵抗性の統合失調症、緊張型昏迷、産後精神病、高齢者のうつ病など、迅速な効果が必要な症例で有効性が高い治療です。麻酔・呼吸管理のできる手術室や専用治療室で、精神科医・麻酔科医・看護師がチームで実施します。
選択肢考察
- ×1. 保護室で行う。
全身麻酔と呼吸管理が必要なため、保護室ではなく手術室や麻酔機・蘇生設備の整った専用治療室で行います。
- ○2. 全身麻酔下で行う。
静脈麻酔薬(プロポフォールやチオペンタールなど)と筋弛緩薬(サクシニルコリン等)を用いた全身麻酔下で実施することが『修正型』の定義そのものです。
- ×3. 強直間代発作が生じる。
筋弛緩薬により骨格筋のけいれんは抑制されるため、目に見える強直間代発作は生じません。脳波上のけいれん発射は起こっていますが、身体は動きません。
- ×4. 発生頻度の高い合併症は骨折である。
骨折は筋弛緩薬を用いなかった旧来のECTで問題となった合併症です。修正型では筋弛緩により骨折リスクはほぼなくなり、現在最も頻度が高い合併症は記憶障害(逆向健忘)と治療直後の頭痛・筋肉痛などです。
m-ECTの一般的なプロトコルは週2〜3回×計6〜12回。効果発現が早く(通常1〜2週間で改善)、薬物療法に比べ優れた緩解率が報告されています。合併症・副作用としては健忘(多くは一過性)、頭痛、筋肉痛、悪心、治療中の一過性の血圧上昇・徐脈または頻脈、まれに遷延性けいれん・不整脈があります。絶対禁忌はなく相対的禁忌として頭蓋内圧亢進や大動脈瘤などが挙げられます。妊娠中でも適応となる場合があります。
修正型ECTの『修正型』たる所以である全身麻酔と筋弛緩薬の使用を理解し、旧来ECTとの合併症プロファイルの違いを区別させる問題です。
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