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温罨法の生理的作用をマスターしよう

看護師国家試験 第108午後23 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

108午後23

温罨法の作用で正しいのはどれか。

  1. 1.平滑筋が緊張する。
  2. 2.局所の血管が収縮する。
  3. 3.還流血流量が減少する。
  4. 4.痛覚神経の興奮を鎮静する。

対話形式の解説

博士博士
今日は温罨法について勉強じゃ。温罨法は皮膚に温熱刺激を加えて血流を改善したり、痛みや緊張を和らげる看護技術じゃよ。
サクラサクラ
博士、この問題の正解はどれになりますか?
博士博士
正解は4の『痛覚神経の興奮を鎮静する』じゃ。温熱刺激は副交感神経を優位にして、痛覚神経の興奮を抑える鎮静効果がある。
サクラサクラ
なぜ副交感神経が優位になるんですか?
博士博士
温かさは人をリラックスさせる刺激じゃ。入浴するとホッとするじゃろう。自律神経のうち副交感神経が働いて、心拍が落ち着き、筋肉が緩み、痛みの感受性も低下するんじゃ。
サクラサクラ
選択肢1の『平滑筋が緊張する』はどうですか?
博士博士
これは逆じゃな。温罨法では平滑筋は弛緩する。だから腸蠕動が促進されて便秘に効くし、月経痛にも有効なんじゃ。
サクラサクラ
選択肢2の『局所の血管が収縮する』は?
博士博士
温熱では血管は拡張するんじゃ。収縮するのは冷罨法のほう。冷やせば血管が縮み、出血や炎症を抑えられる。
サクラサクラ
選択肢3の『還流血流量が減少する』はどうでしょう?
博士博士
血管が拡張するから、当然血流量は増える。還流血流量も増加し、酸素や栄養が組織に届きやすくなって老廃物も運び去られる。
サクラサクラ
温罨法はどんな場面で使うんですか?
博士博士
便秘、筋肉痛、肩こり、月経痛、不眠、末梢冷感などじゃ。湯たんぽや蒸しタオル、電気あんかなど様々な方法がある。
サクラサクラ
注意点はありますか?
博士博士
低温やけどじゃな。40〜45℃でもタオルで包まず長時間当てると起こりうる。特に意識障害や知覚障害のある患者では皮膚状態を頻回に観察せねばならん。
サクラサクラ
禁忌もありますよね?
博士博士
急性炎症、出血部位、悪性腫瘍部、急性腹症などは温めると悪化する可能性があるから禁忌じゃ。冷罨法と使い分けるのが大事じゃな。
サクラサクラ
痛みの鎮静メカニズムをもっと詳しく教えてください。
博士博士
ゲートコントロール理論で説明される。温熱という別の感覚刺激が脊髄後角で痛覚伝達を抑制するんじゃ。加えて血流増加で発痛物質が除去され、筋緊張の緩和で二次的な痛みも減る。

POINT

温罨法の生理的作用として、血管拡張・平滑筋弛緩・鎮痛鎮静効果(副交感神経優位)を理解しているかを問うている。

解答・解説

正解は4です

問題文:温罨法の作用で正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。温罨法は皮膚に温熱刺激を加えることで、血管拡張・血流増加・筋緊張の緩和・鎮痛・鎮静・排便促進などの生理的効果をもたらす看護技術です。温熱刺激は副交感神経を優位にし、体表の感覚神経や自律神経を介して全身に作用します。痛覚神経に対しては興奮閾値を上げ、ゲートコントロール理論でいう疼痛伝達を抑制することで鎮静効果が得られます。便秘・筋肉痛・月経痛・不眠などへの援助として広く用いられます。

選択肢考察

  1. ×1.  平滑筋が緊張する。

    温熱刺激は副交感神経を優位にし、平滑筋を弛緩させます。腸蠕動が促進されて便秘解消に役立つのも平滑筋が緩むためです。

  2. ×2.  局所の血管が収縮する。

    温熱刺激では血管は拡張します。血管収縮は冷罨法の作用で、止血や炎症抑制の目的で用いられます。

  3. ×3.  還流血流量が減少する。

    血管拡張により局所の血流量は増加し、還流血流量も増えます。老廃物の除去や組織修復の促進にもつながります。

  4. 4.  痛覚神経の興奮を鎮静する。

    温熱刺激は副交感神経を優位にし、痛覚神経の興奮を抑制して鎮痛・鎮静効果をもたらします。筋肉痛や月経痛の緩和に有効です。

温罨法には湯たんぽ・蒸しタオル・電気あんか・温湿布などがあり、皮膚温度は40〜45℃程度が目安です。低温やけど予防のためタオルで包む、同一部位に長時間当てない、知覚障害・意識障害のある患者では特に注意します。急性炎症・出血・悪性腫瘍部位・浮腫の強い部位などには禁忌となる点もあわせて押さえましょう。

温罨法の生理的作用として、血管拡張・平滑筋弛緩・鎮痛鎮静効果(副交感神経優位)を理解しているかを問うている。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。