老いは『低下』ばかりではない ─ 増えるのは血圧
看護師国家試験 第109回 午後 第8問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
老年期にみられる身体的な変化はどれか。
- 1.血管抵抗の増大
- 2.消化管の運動の亢進
- 3.水晶体の弾性の増大
- 4.メラトニン分泌量の増加
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
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博士
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サクラ
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サクラPOINT
老年期の身体的変化の方向性(増加するものか低下するものか)を識別する問題。全般に機能低下だが、血管抵抗・収縮期血圧は『上昇』する点を押さえる。
解答・解説
正解は1です
問題文:老年期にみられる身体的な変化はどれか。
解説:正解は 1 の「血管抵抗の増大」です。加齢に伴い動脈壁のエラスチンが減少し、コラーゲンや石灰沈着が増えて血管壁が硬化します(動脈硬化)。また内膜の肥厚や平滑筋トーヌスの変化により末梢血管抵抗が増大し、収縮期血圧の上昇と脈圧の開大(孤立性収縮期高血圧)を生じやすくなります。一方、消化管運動は低下、水晶体は硬化し弾性を失って老視を起こし、メラトニン分泌は減少して睡眠障害につながるなど、老年期の変化は多くの機能で『低下・減少』方向に進むのが特徴です。
選択肢考察
- ○1. 血管抵抗の増大
動脈硬化と血管壁の弾性低下により末梢血管抵抗が増加し、収縮期高血圧の主要因となる。
- ×2. 消化管の運動の亢進
加齢で蠕動運動は低下し、弛緩性便秘を起こしやすい。亢進ではなく減弱が正しい。
- ×3. 水晶体の弾性の増大
水晶体は加齢で硬化し弾性が低下する。このため近見調節ができず老視となる。
- ×4. メラトニン分泌量の増加
松果体から分泌されるメラトニンは加齢で減少し、サーカディアンリズムの乱れから睡眠障害を招く。
老年期の主な身体変化は、①循環器系:動脈硬化、収縮期高血圧、最大心拍数低下、②呼吸器系:肺活量低下、残気量増加、③消化器系:蠕動低下、胃酸分泌減少、④腎・泌尿器:糸球体濾過量低下、膀胱容量減少、⑤感覚器:老視、老人性難聴(高音域から)、⑥神経・内分泌:メラトニン・成長ホルモン分泌低下、短期記憶低下。多くが『予備能の低下』として現れ、ストレス耐性が下がる。
老年期の身体的変化の方向性(増加するものか低下するものか)を識別する問題。全般に機能低下だが、血管抵抗・収縮期血圧は『上昇』する点を押さえる。
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