大腸の仕事は『水を吸って便を作る』——栄養素吸収との分業を整理
看護師国家試験 第109回 午後 第11問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
大腸で吸収されるのはどれか。
- 1.脂質
- 2.水分
- 3.糖質
- 4.蛋白質
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
消化管の部位別役割を整理する問題で、三大栄養素は小腸、水・電解質は大腸で吸収されるという分業を押さえることがポイント。
解答・解説
正解は2です
問題文:大腸で吸収されるのはどれか。
解説:正解は 2 です。消化管の役割は部位ごとに分業されており、三大栄養素である糖質・脂質・蛋白質の吸収はほぼ全てが小腸で行われる。大腸(盲腸・結腸・直腸)に送られてくる内容物は水分を多く含む半液状であり、大腸粘膜はここから水分と電解質(特にナトリウムやクロール)を再吸収することで内容物を固形の便へと形づくる。ゆえに大腸で吸収される代表的な物質は「水分」である。
選択肢考察
- ×1. 脂質
脂質は胆汁で乳化された後、膵リパーゼによって脂肪酸とモノグリセリドに分解され、小腸(主に空腸)の絨毛上皮細胞から吸収されてカイロミクロンの形でリンパ管に入る。大腸では吸収されない。
- ○2. 水分
大腸の主要な機能は水分と電解質の吸収である。1日に回盲部を通過する腸内容のうち大部分の水分が結腸で再吸収され、便として排出される水分は100〜200mL程度まで減る。この吸収能が低下すると下痢となる。
- ×3. 糖質
糖質はアミラーゼや二糖類分解酵素によってグルコース・フルクトース・ガラクトースなどの単糖まで消化され、小腸上皮からナトリウム共輸送体や促進拡散によって吸収される。大腸では吸収されない。
- ×4. 蛋白質
蛋白質は胃のペプシン、膵臓のトリプシン・キモトリプシンなどで分解され、最終的にアミノ酸やジ・トリペプチドとして小腸上皮から吸収される。大腸での吸収はない。
大腸はビタミンK・B群など腸内細菌が産生する一部のビタミンを吸収する働きもあり、抗菌薬の長期投与で腸内細菌叢が乱れるとビタミンK欠乏による出血傾向が問題になる。また、水分吸収が過剰に進めば便秘、不十分ならば下痢となるため、排便ケアを考える際には大腸の吸収機能を常に意識したい。
消化管の部位別役割を整理する問題で、三大栄養素は小腸、水・電解質は大腸で吸収されるという分業を押さえることがポイント。
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