入浴は最強のリラクセーション——温熱・水圧・浮力の三重奏
看護師国家試験 第109回 午後 第20問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
入浴の温熱作用はどれか。
- 1.筋緊張が増す。
- 2.末梢血管が拡張する。
- 3.慢性疼痛が増強する。
- 4.循環血液量が減少する。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
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サクラPOINT
入浴の3つの物理作用の区別を問う必修問題。温熱作用の代表的効果=末梢血管拡張を確実に押さえる。
解答・解説
正解は2です
問題文:入浴の温熱作用はどれか。
解説:正解は 2 です。入浴には温熱作用・静水圧作用・浮力作用の3つの物理的作用がある。温熱作用(38〜40℃のぬるめの湯が基本)は皮膚の毛細血管と皮下血管を拡張させて全身循環を促進し、筋肉を弛緩させ、副交感神経を優位にしてリラックス効果をもたらす。その結果、疲労回復・疼痛緩和・入眠促進・代謝亢進などの効果が得られる。
選択肢考察
- ×1. 筋緊張が増す。
温熱作用では筋肉は温められて弛緩し、筋緊張は低下する。温罨法・温湿布・入浴が肩こり・腰痛・月経痛の緩和に用いられるのはこの作用による。
- ○2. 末梢血管が拡張する。
温熱刺激により皮膚血管は拡張し、皮膚血流量が増加する。これが皮膚紅潮・発汗・放熱・筋弛緩・疼痛閾値上昇をもたらす中核機序である。
- ×3. 慢性疼痛が増強する。
温熱作用は血管拡張により老廃物・発痛物質を洗い流し、筋緊張を緩め、疼痛閾値を上げるため慢性疼痛は緩和される。ただし急性炎症期(腫脹・発赤・熱感のある時期)は冷罨法が原則。
- ×4. 循環血液量が減少する。
入浴時は末梢血管拡張と静水圧による静脈還流増加により、心拍出量は増加傾向になる。なお、長時間の発汗により脱水を起こせば循環血液量は減るため、入浴後の水分補給が重要。
入浴3作用の整理:①温熱作用→血管拡張・筋弛緩・副交感神経優位・疲労回復。②静水圧作用→下肢の血液を心臓に戻し静脈還流増加・心負担増(心不全患者は注意)。③浮力作用→体重が約1/9に感じられ関節負荷軽減・運動療法に応用。入浴時の事故で多いのはヒートショック(脱衣所と浴室の温度差で血圧変動)、長湯による脱水、熱い湯による交感神経過緊張。高齢者には38〜40℃で10分程度、入浴前後の水分補給、浴室の予備暖房、食直後・飲酒後・体調不良時の入浴回避を指導する。
入浴の3つの物理作用の区別を問う必修問題。温熱作用の代表的効果=末梢血管拡張を確実に押さえる。
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