自己効力感とは?成人のセルフケアを支える『できる』という確信
看護師国家試験 第109回 午後 第41問
国試問題にチャレンジ
成人のセルフケア行動に関する学習を促進するのはどれか。
- 1.自己効力感
- 2.パターナリズム
- 3.プレパレーション
- 4.ノンコンプライアンス
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
セルフケア行動という自律的な保健行動を支える心理学的概念を問う問題。『自分でできる』という認知=自己効力感が行動学習を促進する中心概念であることを押さえる。
解答・解説
正解は1です
問題文:成人のセルフケア行動に関する学習を促進するのはどれか。
解説:正解は 1 の自己効力感である。自己効力感(self-efficacy)はカナダの心理学者 Bandura(バンデューラ)が提唱した概念で、『ある状況において必要な行動をうまく遂行できる』という自分の能力に対する確信を指す。成人のセルフケア行動は本人の主体的な意思決定と継続的な自己管理を前提とするため、『自分にもできる』という信念=自己効力感が高いほど行動変容と学習が促進される。
選択肢考察
- ○1. 自己効力感
自分が目標行動を遂行できるという確信のこと。成功体験、代理的経験、言語的説得、生理的・情動的状態の4つの情報源によって高まり、慢性疾患の自己管理や禁煙・減量など行動変容型の学習を強力に後押しする。
- ×2. パターナリズム
強い立場の者が、相手の意思を問わずに『本人の利益のため』として介入・干渉する姿勢。本人の自律を阻害するため、自立的なセルフケア学習の促進とは正反対の概念である。
- ×3. プレパレーション
小児が検査・処置・手術を受ける際に、人形や絵本などを用いて発達段階に合わせた説明を行い、心理的準備を支える小児看護の技法。成人のセルフケア学習を説明する概念ではない。
- ×4. ノンコンプライアンス
患者が処方された内服や治療指示を守らない状態を指し、セルフケアの阻害要因となる現象。学習を促進するどころか、治療効果を損ねるため望ましくない状態である。
自己効力感を高める4つの情報源(Banduraの理論)は、(1)成功体験〈自分でやってできた経験〉、(2)代理的経験〈他者の達成を見る〉、(3)言語的説得〈できると励まされる〉、(4)生理的・情動的状態〈不安や疲労の低減〉。慢性疾患患者への教育では、小さな達成可能目標を積み重ねて成功体験を作ることが臨床的にも有効とされる。健康行動理論ではヘルスビリーフモデルやトランスセオレティカルモデル(行動変容ステージ)と並び頻出概念。
セルフケア行動という自律的な保健行動を支える心理学的概念を問う問題。『自分でできる』という認知=自己効力感が行動学習を促進する中心概念であることを押さえる。
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