リウマチのアンカードラッグMTX、見逃せない副作用「間質性肺炎」
看護師国家試験 第109回 午後 第53問
国試問題にチャレンジ
関節リウマチ( rheumatoid arthritis )で長期にわたりメトトレキサートを服用している患者の副作用〈有害事象〉で適切なのはどれか。
- 1.便秘
- 2.不整脈
- 3.聴力障害
- 4.間質性肺炎( interstitial pneumonia )
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
関節リウマチ治療の第一選択薬メトトレキサートの重篤副作用として間質性肺炎を覚える問題。骨髄抑制・肝障害と並ぶ三大副作用で、発熱と乾性咳嗽は警戒サインである。
解答・解説
正解は4です
問題文:関節リウマチ( rheumatoid arthritis )で長期にわたりメトトレキサートを服用している患者の副作用〈有害事象〉で適切なのはどれか。
解説:正解は4の間質性肺炎である。メトトレキサート(MTX)はジヒドロ葉酸還元酵素を阻害して葉酸代謝を妨げ、活性化リンパ球や滑膜細胞の増殖を抑制する疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)で、関節リウマチ治療の中心的な薬剤(アンカードラッグ)である。長期服用により細胞分裂が盛んな組織で毒性が生じやすく、骨髄抑制(汎血球減少)、肝機能障害、口内炎、脱毛、感染症のほか、発熱・乾性咳嗽・労作時呼吸困難を特徴とするMTX関連間質性肺炎・肺障害を引き起こす。発症すると致死的経過をとることもあり、咳嗽や呼吸困難の出現時は直ちに受診・中止・精査するよう指導する必要がある。
選択肢考察
- ×1. 便秘
メトトレキサートの消化器系副作用としては悪心、口内炎、下痢、食欲不振が主で、便秘は典型的な副作用ではない。
- ×2. 不整脈
メトトレキサートで不整脈は典型副作用として挙がらない。心毒性の強い薬剤としてはドキソルビシンなどのアントラサイクリン系があるが、MTXの主な毒性は骨髄・肝・肺である。
- ×3. 聴力障害
聴力障害(ototoxicity)はアミノグリコシド系抗菌薬、シスプラチン、ループ利尿薬などで問題になるが、MTXの代表的副作用ではない。
- ○4. 間質性肺炎( interstitial pneumonia )
MTX肺炎は頻度こそ高くないが重篤化しやすい副作用。乾性咳嗽・発熱・呼吸困難を呈し、速やかな中止とステロイド治療が必要となる。長期服用患者では定期的な胸部X線・HRCT・KL-6などの評価が勧められる。
メトトレキサートは通常週1〜2回の分割服用で、葉酸製剤(フォリアミンなど)を併用して副作用を軽減する。重篤副作用は骨髄抑制、間質性肺炎、重症感染症、肝障害、B型肝炎再活性化、リンパ増殖性疾患など。投与中は血液検査(血球・肝機能)を定期的にモニターし、発熱・咳嗽・口内炎・出血傾向などの異常時はすぐ受診するよう指導する。妊娠・授乳、腎障害、活動性感染症、間質性肺疾患は禁忌または慎重投与となる。
関節リウマチ治療の第一選択薬メトトレキサートの重篤副作用として間質性肺炎を覚える問題。骨髄抑制・肝障害と並ぶ三大副作用で、発熱と乾性咳嗽は警戒サインである。
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