触れただけでわかる進行胃がん ウィルヒョウ転移の正体
看護師国家試験 第109回 午前 第21問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
胃がんの Virchow〈ウィルヒョウ〉転移が生じる部位はどれか。
- 1.腋窩
- 2.鼠径部
- 3.右季肋部
- 4.左鎖骨上窩
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
胃がんのリンパ行性遠隔転移の中でも、胸管を介して左鎖骨上窩リンパ節に到達するウィルヒョウ転移の部位を問う問題。
解答・解説
正解は4です
問題文:胃がんの Virchow〈ウィルヒョウ〉転移が生じる部位はどれか。
解説:正解は 4 です。ウィルヒョウ転移とは、胃がんをはじめとする腹部消化器がんが、腹腔内のリンパ流を介して左鎖骨上窩リンパ節へ転移する現象を指す。腹腔内リンパ液は腸間膜リンパ節から乳び槽を経て胸管を上行し、左静脈角(左内頸静脈と左鎖骨下静脈の合流部)に注ぐ。このルートの最終地点に位置する左鎖骨上窩リンパ節に腫瘍細胞が流れ着くため、同部位にしこりを触れる場合は遠隔転移を示し、根治手術の適応外となる進行がんのサインとされる。
選択肢考察
- ×1. 腋窩
腋窩リンパ節は乳がんや上肢・胸壁からのリンパ流を集める部位であり、胃がんの典型的な転移先ではない。
- ×2. 鼠径部
鼠径リンパ節は下肢や外陰部、肛門などからのリンパ流を受け止める領域であり、胃がんの主要転移経路とは異なる。
- ×3. 右季肋部
右季肋部は肝臓が位置する体表領域を指す部位で、リンパ節の名称として用いる臨床用語ではない。胃がんの肝転移はあり得るが、ウィルヒョウ転移とは定義が異なる。
- ○4. 左鎖骨上窩
左鎖骨上窩リンパ節は胸管が左静脈角に合流する直前に位置しており、腹部がんのリンパ行性転移が到達する代表的な遠隔転移部位である。ウィルヒョウ転移として知られる。
胃がんの特徴的な遠隔転移には他にも、腹膜播種によりダグラス窩(直腸子宮窩・直腸膀胱窩)へ転移して直腸診で硬結として触れるシュニッツラー転移、卵巣へ転移してスキルス様の腫瘤を形成するクルッケンベルグ腫瘍がある。いずれもStageIV相当の進行がんであり、根治的手術の適応外で化学療法が中心となる。国試ではこの3つの名称と部位を結びつけて問われやすい。
胃がんのリンパ行性遠隔転移の中でも、胸管を介して左鎖骨上窩リンパ節に到達するウィルヒョウ転移の部位を問う問題。
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