WHO・ILO・FAO 国連専門機関の『守備範囲』で覚える国際保健
看護師国家試験 第109回 午前 第90問
国試問題にチャレンジ
世界保健機関〈 WHO 〉の主要な活動はどれか。2 つ選べ。
- 1.児童労働の撲滅
- 2.保健事業の技術的協力
- 3.人類の飢餓からの解放
- 4.感染症の撲滅事業の促進
- 5.労働者の労働条件の改善
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
国連専門機関の役割分担を問う問題。WHO=保健、ILO=労働、FAO=食料、の基本対応で整理する。
解答・解説
正解は2です
問題文:世界保健機関〈 WHO 〉の主要な活動はどれか。2 つ選べ。
解説:正解は 2 と 4 です。世界保健機関(WHO:World Health Organization)は1948年4月7日に設立された国連の専門機関で、『すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること』を目的とする。主要な活動は、(1)国際保健事業の指導と調整、(2)保健事業の強化に関する各国への技術協力、(3)感染症およびその他の疾病の撲滅事業の推進、(4)医学情報の総合調整、(5)保健分野の研究促進、(6)生物学的製剤・医薬品・食品の国際基準の発展など。
選択肢考察
- ×1. 児童労働の撲滅
国際労働機関(ILO)が担う活動。ILOは条約138号(最低年齢)、182号(最悪の形態の児童労働)を中心に児童労働撲滅を推進している。国連児童基金(UNICEF)も関連活動を行う。
- ○2. 保健事業の技術的協力
WHO憲章に明記された主要活動。加盟国に対して保健医療制度の強化、人材育成、ガイドライン作成などで技術的支援を提供する。
- ×3. 人類の飢餓からの解放
国際連合食糧農業機関(FAO:Food and Agriculture Organization)の主要活動。世界の食料安全保障や農業・漁業・林業の持続可能性を担う国連専門機関。
- ○4. 感染症の撲滅事業の促進
天然痘根絶(1980年宣言)、ポリオ根絶計画、結核・マラリア対策、HIV/AIDS対策、近年のCOVID-19対応など、WHOの代表的な活動領域。
- ×5. 労働者の労働条件の改善
国際労働機関(ILO)の主要活動。労働基準・労働者権利の確立を通じて『ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)』の実現を目指す。
国連専門機関の守備範囲整理:WHO(保健)、ILO(労働)、FAO(食料・農業)、UNESCO(教育・科学・文化)、UNICEF(児童)、UNHCR(難民)、WFP(食糧援助)、UNDP(開発)、UNFPA(人口・リプロダクティブヘルス)、UN Women(女性)。WHOの歴史的成果として1978年のアルマ・アタ宣言(プライマリヘルスケア)、1986年のオタワ憲章(ヘルスプロモーション)、2000年のMDGs、2015年のSDGs(特にGoal 3『すべての人に健康と福祉を』)が有名。本部はスイス・ジュネーブ、6つの地域事務局(アフリカ、米州、東南アジア、欧州、東地中海、西太平洋)を持ち、日本は西太平洋地域(WPRO)に属する。
国連専門機関の役割分担を問う問題。WHO=保健、ILO=労働、FAO=食料、の基本対応で整理する。
「国際看護・多文化看護」の関連問題
外国籍患者の祈りと同室者の安静をどう両立する?
多文化・多宗教の患者への対応では、信仰の自由を尊重しつつ同室者の療養環境も守る「両立可能な環境調整」を行うことが看護師の役割です。
115回
外国籍の家族に予防接種を伝える!多文化看護の基本対応
言語の壁を抱える外国籍家族への保健指導において、最も実用的で即時的な支援を選択できるかを問う問題。「対象者が今すぐ理解できる形での情報提供」が看護の基本姿勢。
114回
外国籍の家族への食事対応を考えよう
異文化背景を持つ患児と家族への食事支援において、まず家族の状況を理解する姿勢が問われている問題です。
113回
異文化家庭への生活指導、最初の一歩は『聞く』こと
生活指導の初回面談では、対象者の認識・価値観・生活背景を聴取することが最初の対応であるという原則と、多文化共生における文化尊重の姿勢を問う問題。
112回
プライマリヘルスケアって何?アルマ・アタ宣言から読み解く国際保健の原則
プライマリヘルスケアの5原則(住民参加・ニーズ対応・地域資源活用・適正技術・多分野協調)を理解し、国際協力の現場で具体的行動に落とし込めるかを問う問題。
112回
