発達段階別の小児入院ストレス因子
看護師国家試験 第111回 午前 第59問
国試問題にチャレンジ
入院中の小児のストレス因子と発達段階の組合せで正しいのはどれか。
- 1.見慣れない環境 ―――― 新生児期
- 2.プライバシーの侵害 ―― 幼児期
- 3.病気の予後への不安 ―― 学童期
- 4.母子分離 ――――――― 思春期
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
発達段階ごとの小児入院ストレス因子を適切に組み合わせられるかを問う問題で、学童期の認知発達と予後不安の関連がポイントです。
解答・解説
正解は3です
問題文:入院中の小児のストレス因子と発達段階の組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。入院中の小児が経験するストレスは発達段階によって質的に異なります。新生児期・乳児期は身体的不快(痛み・空腹・寒冷)や母子分離、幼児期は母子分離と自律性への制約、学童期は学業の中断と仲間関係の喪失・病気の予後への不安、思春期はボディイメージの変容・プライバシーの侵害・アイデンティティへの影響が中心となります。したがって「病気の予後への不安」が中心的ストレス因子となるのは学童期の組合せが適切です。
選択肢考察
- ×1. 見慣れない環境 ―――― 新生児期
新生児期は環境の認識能力が未熟で、「見慣れない環境」という認知的ストレスは生じにくく、主なストレスは身体的不快(痛み・空腹・寒冷)や母子分離です。「見慣れない環境」がストレス因子として顕在化するのは幼児期以降であり、組合せとして不適切です。
- ×2. プライバシーの侵害 ―― 幼児期
プライバシー概念が確立しストレス因子となるのは学童期後期から思春期です。特に思春期は身体的変化やアイデンティティ形成の時期で、診察時の裸体露出や個人空間の侵害が強いストレスとなります。幼児期には該当しません。
- ○3. 病気の予後への不安 ―― 学童期
学童期(6〜12歳)は論理的思考(ピアジェの具体的操作期)が発達し、自分の病気を理解し将来を予測する能力が育ちます。「治るのか」「また学校に行けるのか」「死んでしまうのか」といった予後への不安を感じ始める時期で、この組合せが正解です。
- ×4. 母子分離 ――――――― 思春期
母子分離不安は乳児期後期から幼児期前期(生後8か月〜3歳頃)に最も強く、Bowlbyの愛着理論やRobertsonの分離段階(抗議・絶望・脱愛着)で説明されます。思春期は逆に親からの心理的自立を図る時期で、母子分離よりもボディイメージやプライバシー、仲間関係がストレスの中心となります。
小児の入院ストレスの発達段階別整理:(1)新生児・乳児期=身体的不快、母子分離、見慣れない声や扱い、(2)幼児期=母子分離、自律性制約、処置の恐怖(注射など)、見慣れない環境、(3)学童期=学業中断、仲間関係喪失、病気の予後不安、身体活動制限、(4)思春期=ボディイメージ変容、プライバシー侵害、アイデンティティ危機、将来への不安、仲間との隔絶。看護では発達段階に応じたプレパレーション(処置前説明)、家族面会の保障、学習支援(院内学級)、仲間との交流機会の確保が重要です。覚え方は「学童期は『予後』が気になる、思春期は『プライバシー』と『ボディイメージ』」。
発達段階ごとの小児入院ストレス因子を適切に組み合わせられるかを問う問題で、学童期の認知発達と予後不安の関連がポイントです。
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