高齢者の眠りはなぜ浅い?加齢と睡眠の変化
看護師国家試験 第112回 午後 第86問
国試問題にチャレンジ
高齢者の睡眠で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1.単相性の睡眠になる。
- 2.浅い眠りが少なくなる。
- 3.総睡眠時間が延長する。
- 4.中途覚醒の回数が増加する。
- 5.入眠するまでに時間がかかる。
対話形式の解説
博士
サクラ
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博士POINT
高齢者の睡眠変化の典型像を問う。『浅い・短い・目覚めやすい・寝つけない』が基本キーワード。
解答・解説
正解は4です
問題文:高齢者の睡眠で正しいのはどれか。2つ選べ。
解説:正解は 4 と 5 です。加齢に伴い睡眠は浅く断片化し、体内時計が前進します。メラトニン分泌の減少により入眠潜時が延長し、深睡眠(ノンレム睡眠N3)の減少と浅睡眠の増加により夜間覚醒回数が増加します。さらに睡眠は単相性から多相性へ移行し、昼寝や居眠りが増え、総睡眠時間はむしろ短縮する傾向があります。
選択肢考察
- ×1. 単相性の睡眠になる。
加齢により夜間睡眠は分断され、昼寝が加わって多相性となる。単相性は成人の典型的パターン。
- ×2. 浅い眠りが少なくなる。
逆で、深睡眠(N3)が減少し、浅睡眠(N1・N2)の割合が増える。
- ×3. 総睡眠時間が延長する。
中途覚醒と早朝覚醒により、夜間の総睡眠時間はむしろ短縮する。
- ○4. 中途覚醒の回数が増加する。
浅睡眠が増え、夜間頻尿などで目が覚めやすくなり、中途覚醒が増加する。
- ○5. 入眠するまでに時間がかかる。
メラトニン分泌低下や日中活動量低下により入眠潜時が延びる。
高齢者の睡眠の4大特徴は『入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠困難』。背景にはメラトニン分泌低下、深睡眠の減少、体内時計の前進、夜間頻尿、慢性疾患による痛み、不安や抑うつなどが重なる。高齢者に多い睡眠障害には睡眠時無呼吸症候群(SAS)、レストレスレッグス症候群、レム睡眠行動障害(パーキンソン病やレビー小体型認知症の前駆症状になりうる)がある。看護援助として、日中の適度な活動と光曝露、規則的な生活リズム、夕方以降のカフェイン・アルコール制限、就寝環境の整備、安易なベンゾジアゼピン系使用を避けることが重要。
高齢者の睡眠変化の典型像を問う。『浅い・短い・目覚めやすい・寝つけない』が基本キーワード。
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