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眠りはライフステージで変わる!新生児から高齢者まで睡眠パターン総整理

看護師国家試験 第115午前38

国試問題にチャレンジ

115午前38

睡眠の特徴で正しいのはどれか。

  1. 1.新生児の睡眠は単相性である。
  2. 2.乳児の1日の総睡眠量は7時間前後である。
  3. 3.成人期では一晩で睡眠周期を10回程度繰り返す。
  4. 4.老年期では早朝覚醒が起こりやすい。

対話形式の解説

博士博士
今日のテーマは「睡眠の発達と加齢変化」じゃ。年齢によって眠り方がまったく違うこと、知っておるかな?
サクラサクラ
えーと、赤ちゃんはよく寝る、高齢者は早く起きる、くらいのイメージしかないです……。
博士博士
ふむ、その素朴な感覚は実は本質を突いておる。まず新生児からいくぞ。新生児は1日16〜20時間眠るのじゃが、その睡眠は「多相性」と言って、短い眠りを何度も繰り返すのじゃよ。
サクラサクラ
あ、だから2〜3時間ごとに起きて授乳が必要なんですね。じゃあ「単相性」ってどういう意味ですか?
博士博士
単相性とは、夜にまとめてドカッと眠るパターンのこと。大人の睡眠がまさにそれじゃ。新生児は昼夜の区別がついておらんから多相性で、生後3〜4か月頃から徐々に夜にまとまるようになる。
サクラサクラ
なるほど。じゃあ乳児期の総睡眠時間ってどのくらいなんですか?選択肢に「7時間前後」とありますけど。
博士博士
それは引っかけじゃな。乳児は1日12〜15時間眠るのが普通で、7時間というのはむしろ成人の標準値に近い。発達途上の脳と身体には、十分な睡眠が不可欠なのじゃ。
サクラサクラ
へぇ、大人の倍くらい眠るんですね。じゃあ成人の睡眠周期はどうなってるんですか?
博士博士
成人ではノンレム睡眠とレム睡眠が1セットとなって繰り返される。1周期は約90分で、一晩で4〜6回繰り返すのが標準じゃ。
サクラサクラ
選択肢には「10回程度」ってありますけど、それは多すぎますね。90分×10回だと15時間も寝ないといけない計算になっちゃう。
博士博士
その通り、計算で気づけるとミスを防げるのう。さて、いよいよ老年期じゃ。高齢者の睡眠は3つの特徴がある。入眠困難、中途覚醒、そして早朝覚醒じゃ。
サクラサクラ
早朝覚醒って、夜明け前に目が覚めて二度寝できないようなやつですか?
博士博士
まさにそれ。加齢でメラトニン分泌が減り、生体リズムが「位相前進」、つまり前にずれるのじゃ。だから夕方早く眠くなり、朝早く目覚める。深いノンレム睡眠も減るから、ちょっとした物音でも覚醒しやすい。
サクラサクラ
じゃあ正解は4の「老年期では早朝覚醒が起こりやすい」ですね。看護の現場では、高齢者の不眠ってどう支援すればいいんでしょう?
博士博士
良い問いじゃ。安易に睡眠薬に頼らず、まず日中の活動量、日光曝露、カフェイン摂取、夕方以降の昼寝を見直す。ベンゾジアゼピン系は転倒やせん妄のリスクがあるから、高齢者には慎重投与が原則じゃよ。
サクラサクラ
年齢のせいだけで片付けず、生活全体を見るんですね。睡眠ってその人の1日の過ごし方の鏡みたいですね。

POINT

ライフサイクルに伴う睡眠パターンの変化を理解しているかを問う問題。新生児・乳児・成人・高齢者それぞれの睡眠の特徴(多相性/単相性、総睡眠時間、睡眠周期、加齢変化)を比較できることが鍵となる。

解答・解説

正解は4です

問題文:睡眠の特徴で正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。加齢に伴い、睡眠の構造そのものが変化していきます。具体的には、深い睡眠(ノンレム睡眠のステージN3)の比率が減少し、浅い睡眠が中心となるため、外部刺激や軽い覚醒で目が覚めやすくなります。また、概日リズムを司るメラトニン分泌の低下や、加齢による位相前進(生体リズムが前にずれる現象)の影響で、就床時刻と起床時刻が早まる傾向があり、結果として「早朝覚醒」が起こりやすくなります。中途覚醒の増加とあわせて、高齢者の睡眠は「浅く・短く・分断されやすい」のが特徴です。

選択肢考察

  1. ×1.  新生児の睡眠は単相性である。

    新生児の睡眠はむしろ典型的な多相性睡眠です。1日に16〜20時間ほど眠りますが、1回あたりの睡眠は2〜4時間程度と短く、昼夜を問わず授乳のサイクルに合わせて何度も覚醒と睡眠を繰り返します。概日リズムが整い始め、徐々に夜にまとまって眠る単相性に近づくのは生後3〜4か月頃からです。

  2. ×2.  乳児の1日の総睡眠量は7時間前後である。

    乳児期(おおむね1歳未満)の必要睡眠時間は1日あたり12〜15時間程度とされ、7時間ではまったく足りません。7時間前後というのは成人の標準的な睡眠時間に近い数値であり、発達途上の乳児には大幅に不足します。睡眠時間は成長とともに段階的に短くなっていきます。

  3. ×3.  成人期では一晩で睡眠周期を10回程度繰り返す。

    睡眠は「ノンレム睡眠+レム睡眠」を1サイクルとし、その周期は約90分とされています。成人が一晩(6〜8時間)に経験するサイクル数はおよそ4〜6回で、10回というのは多すぎます。10回繰り返すと計算上15時間眠ることになり、現実的ではありません。

  4. 4.  老年期では早朝覚醒が起こりやすい。

    加齢に伴って深いノンレム睡眠が減り、中途覚醒や早朝覚醒が増加します。さらにメラトニン分泌の低下や生体リズムの位相前進により、就床・起床時刻が早まりやすく、本人が望む時刻より早く目覚めてしまう「早朝覚醒」が高齢者では一般的にみられます。

睡眠の発達的変化として押さえておきたいポイントは、(1)新生児・乳児は多相性で総睡眠時間が長い、(2)幼児期以降で夜間にまとまった単相性睡眠へ移行する、(3)成人では1サイクル約90分×4〜6回、(4)高齢者では睡眠の質が低下し、入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠感の低下が起こりやすい、の4点です。看護の場面では、高齢者の不眠を「年齢のせい」と片付けず、日中の活動量・光環境・カフェイン摂取・服薬(ベンゾジアゼピン系の蓄積など)を含めて総合的に評価することが大切です。また、レム睡眠時には急速眼球運動・筋緊張低下・夢を見ることが多い、ノンレム睡眠時には成長ホルモンが分泌されるといった生理学的特徴もあわせて整理しておきましょう。

ライフサイクルに伴う睡眠パターンの変化を理解しているかを問う問題。新生児・乳児・成人・高齢者それぞれの睡眠の特徴(多相性/単相性、総睡眠時間、睡眠周期、加齢変化)を比較できることが鍵となる。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。