高齢者の血液検査、どの値が上がる?加齢と臓器機能の変化
看護師国家試験 第112回 午後 第87問
国試問題にチャレンジ
高齢者の血液検査の結果で成人の基準値と比較して値が高くなるのはどれか。2つ選べ。
- 1.血小板数
- 2.尿素窒素
- 3.白血球数
- 4.食後血糖値
- 5.AST<GOT>
対話形式の解説
博士
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博士POINT
加齢変化に伴う血液検査値の傾向(腎機能低下と耐糖能低下)を問う問題。
解答・解説
正解は2です
問題文:高齢者の血液検査の結果で成人の基準値と比較して値が高くなるのはどれか。2つ選べ。
解説:正解は 2 と 4 です。加齢に伴い糸球体濾過量(GFR)が低下し、老廃物である尿素窒素(BUN)やクレアチニンの値が上昇します。また、膵β細胞からのインスリン分泌反応低下と、筋肉量減少・内臓脂肪増加による末梢のインスリン抵抗性増大により、食後血糖値は上昇しやすくなります。血小板数、白血球数、AST(GOT)は加齢による基準値の大きな変動はありません。
選択肢考察
- ×1. 血小板数
加齢による明確な変化は乏しく、基準値は成人と大きく変わらない。
- ○2. 尿素窒素
加齢で糸球体濾過量が低下するため、BUNやクレアチニンが上昇傾向となる。
- ×3. 白血球数
絶対数は大きく変わらないが、免疫機能の質的低下(T細胞機能低下)はみられる。
- ○4. 食後血糖値
インスリン分泌遅延と筋肉量減少に伴う抵抗性増大により、食後血糖が上昇しやすくなる。
- ×5. AST<GOT>
肝機能指標であるASTは加齢単独での明確な上昇はない。
加齢で上昇傾向を示す項目は『BUN、クレアチニン、食後血糖、中性脂肪、LDL-C、CRP(軽度慢性炎症)、ヘマトクリットは不変〜軽度低下』。低下傾向を示す項目は『総蛋白・アルブミン(栄養・肝合成低下)、赤血球数(加齢性貧血)、クレアチニン・クリアランス、動脈血酸素分圧PaO2』。高齢者の腎機能評価では血清クレアチニンのみに頼らず、推算糸球体濾過量(eGFR)やシスタチンCを用いる。薬剤投与量は腎機能に合わせて調整が必要で、とくに腎排泄型薬物(ジゴキシン、バンコマイシン、ガドリニウム造影剤など)で注意。
加齢変化に伴う血液検査値の傾向(腎機能低下と耐糖能低下)を問う問題。
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