不妊症1年定義と基礎体温、保険適用で変わった治療の今
看護師国家試験 第112回 午前 第62問
国試問題にチャレンジ
不妊症(infertility)について正しいのはどれか。
- 1.約6割は原因不明である。
- 2.検査に基礎体温測定がある。
- 3.治療の1つに不妊手術がある。
- 4.女性の年齢は治療効果に影響しない。
対話形式の解説
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サクラPOINT
不妊症の定義、原因割合、検査、治療の基本知識を幅広く問う総合問題。不妊手術と不妊治療を混同させる選択肢に注意。
解答・解説
正解は2です
問題文:不妊症(infertility)について正しいのはどれか。
解説:正解は 2 です。基礎体温測定は排卵の有無、黄体機能、高温相の長さを推定するスクリーニングとして女性不妊の検査に含まれる、簡便で非侵襲的な第一歩の方法である。起床直後、動く前に舌下で測定し、二相性を示せば排卵が推定できる。
選択肢考察
- ×1. 約6割は原因不明である。
原因不明(機能性不妊)の割合は約10〜15%とされる。原因は女性側(排卵障害、卵管因子、子宮因子など)、男性側(造精機能障害、精路通過障害など)、両方に分布し、男性因子は約半数に関与する。
- ○2. 検査に基礎体温測定がある。
基礎体温の二相性から排卵の有無が推定でき、高温相の短縮・不安定は黄体機能不全の手がかりとなる。家庭で継続できる基本的な検査法であり、ホルモン検査・超音波・子宮卵管造影・精液検査などと組み合わせて原因を絞り込む。
- ×3. 治療の1つに不妊手術がある。
不妊手術とは卵管結紮術や精管結紮術など生殖能力を永続的に失わせる避妊目的の手術であり、不妊症の治療ではない。不妊治療にはタイミング法、排卵誘発、人工授精、体外受精・顕微授精などがある。
- ×4. 女性の年齢は治療効果に影響しない。
女性の年齢は妊孕性と治療成績を左右する最大因子である。卵子の数と質は加齢とともに低下し、35歳以降に妊娠率が低下、40歳以降は体外受精の成功率も大きく落ち、流産率は上昇する。
日本の不妊症の定義は「妊娠を希望し避妊せずに性生活を送っても1年間妊娠しない状態」で、2015年の日本産科婦人科学会改訂で2年から1年に短縮された。2022年4月からは体外受精・顕微授精を含む基本的な不妊治療が保険適用となり、年齢・回数の要件はあるものの経済的負担が大幅に軽減された。カップルの約5.5組に1組が検査や治療を受けた経験があるとされ、受診の遅れが治療成績に直結するため早期受診の啓発が重要である。
不妊症の定義、原因割合、検査、治療の基本知識を幅広く問う総合問題。不妊手術と不妊治療を混同させる選択肢に注意。
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