ストレスチェックは何法?労働安全衛生法と労働基準法の住み分け
看護師国家試験 第112回 午前 第73問
国試問題にチャレンジ
職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。
- 1.1年以内ごとに1回、定期に心理的な負担の程度を把握するための検査を行う。
- 2.8時間を超える夜勤の時は1時間以上の休憩時間を確保する。
- 3.生理日に就業が著しく困難な場合は休暇の請求ができる。
- 4.妊娠中は請求すれば時間外労働が免除される。
対話形式の解説
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博士POINT
労働安全衛生法と労働基準法の守備範囲の違いを理解し、ストレスチェック制度の根拠法と実施基準を識別できるかを問う問題。
解答・解説
正解は1です
問題文:職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。
解説:正解は 1 です。労働安全衛生法は労働者の安全と健康を守るための法律で、その第66条の10に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業者には年1回のストレスチェック(心理的な負担の程度を把握するための検査)の実施が義務付けられています。職員300人の病院は当然対象となるため、選択肢1が労働安全衛生法の規定として正しい内容です。
選択肢考察
- ○1. 1年以内ごとに1回、定期に心理的な負担の程度を把握するための検査を行う。
労働安全衛生法第66条の10に規定されたストレスチェック制度。従業員50人以上の事業者に義務化されており(50人未満は努力義務)、検査頻度は1年以内ごとに1回と定められている。メンタルヘルス不調の一次予防を目的とする。
- ×2. 8時間を超える夜勤の時は1時間以上の休憩時間を確保する。
休憩時間に関する規定は労働基準法第34条である。労働時間が6時間超8時間以下なら45分以上、8時間超なら1時間以上の休憩付与が義務付けられている。労働安全衛生法の規定ではない。
- ×3. 生理日に就業が著しく困難な場合は休暇の請求ができる。
生理休暇は労働基準法第68条の規定である。女性労働者が請求した場合、使用者は就業させてはならない。労働安全衛生法には規定されていない。
- ×4. 妊娠中は請求すれば時間外労働が免除される。
妊産婦の時間外労働・休日労働・深夜業の制限は労働基準法第66条で規定されている。本人の請求を条件に使用者は就業させてはならない。労働安全衛生法の条項ではない。
労働安全衛生法は職場の安全衛生体制、健康診断、作業環境測定、メンタルヘルス対策など「労働者の健康と安全」に特化した法律である。一方、労働基準法は労働時間・休憩・休日・休暇・賃金など労働条件の最低基準を定める法律であり、守備範囲が異なる。国家試験では両者の混同を狙う設問が頻出するため、セットで整理しておきたい。なお、産業医の選任(50人以上)、衛生委員会の設置(50人以上)、定期健康診断の実施なども労働安全衛生法の規定である。
労働安全衛生法と労働基準法の守備範囲の違いを理解し、ストレスチェック制度の根拠法と実施基準を識別できるかを問う問題。
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