抗癌薬の副作用、なぜ血が減る?骨髄抑制を時系列で理解する
看護師国家試験 第114回 午前 第18問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
抗癌薬の副作用(有害事象)で骨髄抑制によるものはどれか。
- 1.嘔吐
- 2.脱毛
- 3.血球減少
- 4.神経障害
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
抗癌薬の多彩な副作用のうち、「骨髄抑制」が指す病態が血球減少であることを正しく区別できるかを問う問題。
解答・解説
正解は3です
問題文:抗癌薬の副作用(有害事象)で骨髄抑制によるものはどれか。
解説:正解は 3 の血球減少です。骨髄抑制とは、抗癌薬が骨髄の造血幹細胞や血液前駆細胞の細胞分裂を阻害することで、白血球・赤血球・血小板の産生が低下する状態を指します。抗癌薬投与後、白血球(特に好中球)は7〜14日後、血小板は7〜10日後、赤血球は数週間後にナディア(最低値)を迎えるのが典型です。発熱性好中球減少症、出血傾向、貧血が骨髄抑制の主要な臨床症状です。
選択肢考察
- ×1. 嘔吐
嘔吐は抗癌薬が延髄の化学受容器引金帯(CTZ)を刺激することで起こる副作用。骨髄抑制とは別機序で、5-HT3受容体拮抗薬などの制吐薬で予防する。
- ×2. 脱毛
脱毛は分裂が活発な毛母細胞が抗癌薬の影響を受けて起こる。投与後2〜3週間で出現し、治療終了後に再生する。骨髄抑制とは別の正常細胞障害。
- ○3. 血球減少
骨髄での造血が抑制されることによる白血球・赤血球・血小板の減少。骨髄抑制の本質的な臨床所見。
- ×4. 神経障害
末梢神経障害は微小管阻害薬(パクリタキセル、ビンクリスチンなど)や白金製剤で生じる手足のしびれ・感覚異常で、骨髄抑制とは独立した有害事象。
抗癌薬の副作用は出現時期で整理すると理解しやすい。①即時〜24時間以内:急性嘔吐・アレルギー反応・血管痛、②1〜2週間:骨髄抑制(好中球減少のナディアは7〜14日)、③2〜3週:脱毛、④長期:末梢神経障害・心毒性・腎毒性・二次発癌など。発熱性好中球減少症(FN:好中球500/μL未満+37.5℃以上の発熱)は緊急性が高く、血液培養採取後にエンピリック広域抗菌薬投与を行う。看護師は感染予防(手指衛生・面会制限・口腔ケア)、出血予防(採血・注射部位の十分な圧迫、歯ブラシは柔らかいものに変更)、貧血症状(息切れ・倦怠感)の観察が役割となる。G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)製剤で好中球回復を促す治療も併用される。
抗癌薬の多彩な副作用のうち、「骨髄抑制」が指す病態が血球減少であることを正しく区別できるかを問う問題。
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