膿の正体は何?急性炎症の主役・好中球を理解する
看護師国家試験 第114回 午前 第78問
国試問題にチャレンジ
急性の化膿性炎症で最初に血管外に遊走し炎症の中心となるのはどれか。
- 1.血小板
- 2.好酸球
- 3.好中球
- 4.赤血球
- 5.リンパ球
対話形式の解説
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サクラPOINT
急性炎症と慢性炎症の中心細胞、および各白血球の機能を区別する問題。「化膿性=好中球」がキーワード。
解答・解説
正解は3です
問題文:急性の化膿性炎症で最初に血管外に遊走し炎症の中心となるのはどれか。
解説:正解は 3 です。急性の化膿性炎症(細菌感染による炎症)では、まず血管が拡張し透過性が亢進する。続いて好中球が血管内皮に接着・遊走し(血管外遊走、ダイアペデーシス)、組織内へ浸潤して細菌の貪食・殺菌を行う。好中球は白血球の中で最も数が多く(白血球の50〜70%)、細菌感染における最前線の防御細胞として急性炎症の中心を担う。
選択肢考察
- ×1. 血小板
血小板は止血と血液凝固に関与する細胞断片で、炎症部位での組織浸潤の中心ではない。
- ×2. 好酸球
好酸球はアレルギー反応や寄生虫感染で活躍する細胞で、化膿性炎症の主役ではない。白血球中の割合も少ない。
- ○3. 好中球
急性炎症の主役。血管外へ遊走し、細菌や壊死組織を貪食・殺菌する。死滅した好中球と組織壊死成分の集まりが膿(pus)の正体。
- ×4. 赤血球
赤血球はヘモグロビンによる酸素運搬を担う細胞で、炎症部位への能動的遊走はしない。
- ×5. リンパ球
リンパ球はウイルス感染、慢性炎症、特異的免疫応答で中心的役割を果たすが、急性化膿性炎症の初期遊走の主役ではない。
急性炎症の細胞動態は、(1)血管の拡張と透過性亢進、(2)血流の停滞、(3)好中球の辺縁化と内皮接着(セレクチン・インテグリンを介した相互作用)、(4)血管外遊走(ダイアペデーシス)、(5)走化性因子による誘導、(6)貪食・殺菌の順で進む。好中球は活性酸素やリソソーム酵素により細菌を破壊するが、自身も短時間で死滅し、その死骸と崩壊組織が膿となる。慢性炎症ではマクロファージとリンパ球が中心となり、肉芽腫形成などの病像を示す。
急性炎症と慢性炎症の中心細胞、および各白血球の機能を区別する問題。「化膿性=好中球」がキーワード。
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