MMSEとHDS-Rの違いを一発で見抜く!3段階命令はどっち?
看護師国家試験 第115回 午後 第55問
国試問題にチャレンジ
認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれるのはどれか。
- 1.Clinical Dementia Rating〈CDR〉
- 2.Functional Assessment Staging〈FAST〉
- 3.改訂長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉
- 4.Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
認知機能スクリーニングテストの構成項目の違いを問う問題。MMSEに特徴的な「3段階命令」を識別できるかがポイント。
解答・解説
正解は4です
問題文:認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれるのはどれか。
解説:正解は 4 です。Mini-Mental State Examination(MMSE)は、1975年にFolsteinらによって開発された認知機能のスクリーニング検査で、30点満点で構成されています。MMSEには「右手にこの紙を持ち、それを半分に折りたたみ、私に渡してください」といった3段階の命令(3-step command)に従って行動してもらう項目が含まれており、聴覚的理解力・記憶保持・運動実行(行為)の統合機能を評価できます。一般に23点以下で認知症が疑われ、27点以下で軽度認知障害(MCI)の可能性が示唆されます。
選択肢考察
- ×1. Clinical Dementia Rating〈CDR〉
CDRは認知症の重症度を「記憶」「見当識」「判断力と問題解決」「社会適応」「家庭生活と趣味・関心」「介護状況」の6領域から半構造化面接で評価する尺度で、患者本人や家族からの情報をもとに判定する。0(健常)から3(高度認知症)の5段階で表現され、本人に課題を実施させる検査ではないため、3段階命令は含まれない。
- ×2. Functional Assessment Staging〈FAST〉
FASTはReisbergらが開発したアルツハイマー型認知症の進行段階を7段階で評価する尺度で、日常生活動作(ADL)や行動の様子から重症度を判断する。観察に基づく評価であり、本人に課題を出して回答を求める形式ではないため、3段階命令の項目はない。
- ×3. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉
HDS-Rは日本で広く用いられる30点満点の認知機能評価で、年齢・見当識・3単語の記銘・計算(100-7)・数字の逆唱・3単語の遅延再生・物品記銘・言葉の流暢性(野菜の名前を言う)の9項目で構成される。言語性課題が中心で、3段階命令や図形模写などの動作課題は含まれない。
- ○4. Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
MMSEは30点満点の認知機能評価で、時間と場所の見当識、即時再生、注意と計算、遅延再生、言語(呼称・復唱・3段階命令・読字・書字)、図形模写の11項目を含む。3段階の命令に従って紙を扱う課題が含まれており、これがHDS-Rとの大きな違いとなる。
MMSEとHDS-Rは認知機能スクリーニングの2大ツールとして頻出。両者の決定的な違いは「動作性課題の有無」で、MMSEには3段階命令・図形模写(五角形二つの模写)・読字・書字といった動作課題が含まれるのに対し、HDS-Rは口頭課題のみで構成される。そのため失語・失書・運動麻痺がある患者ではHDS-Rの方が施行しやすい一方、MMSEは視空間認知や行為機能まで評価できる利点がある。カットオフはMMSE 23/24点、HDS-R 20/21点が認知症疑いの目安。CDRやFASTは「重症度判定」のツールで、スクリーニングのHDS-R・MMSEとは目的が異なる点も整理しておきたい。
認知機能スクリーニングテストの構成項目の違いを問う問題。MMSEに特徴的な「3段階命令」を識別できるかがポイント。
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