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頭部切創の止血、まずは何をする?

看護師国家試験 第115午前41

国試問題にチャレンジ

115午前41

頭部の切創からの出血で選択する止血法はどれか。

  1. 1.止血帯法
  2. 2.タンポン法
  3. 3.間接圧迫止血法
  4. 4.直接圧迫止血法

対話形式の解説

博士博士
今日は救急処置の基本中の基本、止血法の話じゃ。頭から血が出ている人を見たら、君ならまず何をする?
サクラサクラ
えっと…頭の血ってすごく出るイメージがあって、ちょっとパニックになりそうです。
博士博士
そうじゃろう。頭皮は血流が非常に豊富で、小さな切り傷でも見た目には大出血に見えるんじゃ。じゃが落ち着いてほしい。実はその「見た目の派手さ」のわりに、止めるのは難しくないんじゃよ。
サクラサクラ
そうなんですか?どうやって止めるんですか?
博士博士
答えは「直接圧迫止血法」じゃ。清潔なガーゼやタオルを当てて、その上から手でぎゅっと押さえる。これが止血のいちばんの基本じゃ。
サクラサクラ
ガーゼがなかったらハンカチでも大丈夫ですか?
博士博士
緊急時はそれでよい。大事なのは「出血点を覆って、しっかり圧をかけ続ける」ことじゃ。頭は皮膚のすぐ下に頭蓋骨があるから、押さえると骨との間で血管がつぶれて止血しやすいんじゃ。
サクラサクラ
なるほど、骨が天然のまな板みたいになるんですね。じゃあ「止血帯」を巻いたらもっと早く止まりませんか?
博士博士
いい質問じゃ。じゃが止血帯は四肢の大量出血、たとえば腕や脚の切断のような場合に使う最終手段なんじゃ。頭には巻けんし、巻けば窒息してしまうわい。
サクラサクラ
た、たしかに首を絞めてしまいますね…。タンポン法はどうですか?
博士博士
タンポン法はガーゼを腔の中に詰める方法で、鼻出血や深い創、産科の出血などで使うんじゃ。頭皮の切創を覆うものではないんじゃよ。
サクラサクラ
じゃあ間接圧迫止血法は?
博士博士
それは出血部位より心臓に近い側の動脈を骨に押し付けて血流を減らす方法じゃ。直接圧迫の補助に使うことはあるが、頭部では使いにくいし、第一選択ではない。
サクラサクラ
やっぱり頭の出血には「直接圧迫」一択なんですね。
博士博士
そういうことじゃ。圧迫は最低でも5〜10分は手を離さず続けるのがコツでな。途中で「止まったかな?」と覗くと、できかけのかさぶたが剝がれてまた血が出てしまうんじゃ。
サクラサクラ
ガーゼが血でびしょびしょになったら取り替えるんですか?
博士博士
いや、剝がさず上から新しいガーゼを重ねるんじゃ。剝がすと凝固塊が一緒にとれてしまうからの。
サクラサクラ
勉強になります!あと頭の怪我だと、脳のほうも心配ですよね。
博士博士
おお、よいところに気づいた。頭部外傷では意識レベル、瞳孔、吐き気・嘔吐などをしっかり観察して、必要なら頸椎を動かさず救急要請することも忘れずにな。

POINT

外傷時の出血に対する応急止血法の第一選択を問う問題で、頭部切創には直接圧迫止血法が最も適切であることを理解しているかが問われています。

解答・解説

正解は4です

問題文:頭部の切創からの出血で選択する止血法はどれか。

解説:正解は4の直接圧迫止血法です。出血に対する応急処置の基本は、出血部位を清潔なガーゼやハンカチなどで覆い、その上から手で強く圧迫する直接圧迫止血法です。頭部は皮膚が薄く血管が豊富で、切創からは一見すると驚くほど大量に出血しますが、皮下にすぐ頭蓋骨があるため、ガーゼを当てて圧迫するだけでほとんどの出血を抑え込むことができます。直接圧迫止血法は特殊な器具を必要とせず、誰でも実施できるうえ、神経や血管への二次的損傷のリスクが低いため、応急処置のガイドライン(JRC蘇生ガイドラインなど)でも第一選択として位置づけられています。圧迫は5〜10分以上、ずっと押さえ続けることがコツで、途中で手を離して確認すると凝固しかけた血栓が剝がれて再出血しやすくなるため避けます。

選択肢考察

  1. ×1.  止血帯法

    止血帯法は四肢の切断や大量出血など、直接圧迫では制御できない致命的出血に対して用いる最終手段です。装着部位より末梢の血流が遮断されるため、長時間の装着は組織壊死や神経障害を招きます。頭部は止血帯を巻く解剖学的構造を持たないため、適応外です。

  2. ×2.  タンポン法

    タンポン法はガーゼなどを腔内に詰めて圧迫する方法で、鼻出血や手術創の深部出血、産科領域の止血などに使われます。体表の切創をふさぐ手技ではなく、頭皮の切創には用いません。

  3. ×3.  間接圧迫止血法

    間接圧迫止血法は、出血部位より中枢側にある動脈(上腕動脈や大腿動脈など)を骨に押し付けて圧迫する方法で、直接圧迫の補助として一時的に用います。頭部の出血に対応する明確な圧迫点を取りにくく、頭部切創では直接圧迫が優先されます。

  4. 4.  直接圧迫止血法

    直接圧迫止血法は、出血部位を清潔なガーゼなどで覆い、上から手のひらや指で強く押さえて止血する方法です。頭部は血流が豊富ですが背後に頭蓋骨があるため、押さえ込むことで効果的に止血できます。安全性が高く誰でも実施可能で、外傷時の止血の第一選択となります。

止血法には大きく分けて直接圧迫止血法・間接圧迫止血法・止血帯法の3つがあり、近年の救急ガイドラインでは「まず直接圧迫」「制御困難な四肢の大量出血では止血帯」という流れが標準です。実施時の注意として、感染防止のため可能ならディスポーザブル手袋を着用する、ガーゼが血で湿ったら剝がさず上から重ねて圧迫を続ける、頭部外傷では頸椎損傷や頭蓋内損傷の合併に注意し意識レベルを観察する、といった点が重要です。覚え方は「止血の基本はDirect(直接)」と押さえておきましょう。

外傷時の出血に対する応急止血法の第一選択を問う問題で、頭部切創には直接圧迫止血法が最も適切であることを理解しているかが問われています。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。