IADLとBADLの違いを見抜こう!訪問看護のアセスメント
看護師国家試験 第115回 午前 第44問
国試問題にチャレンジ
訪問看護師が利用者の手段的日常生活動作〈IADL〉を確認するための質問で正しいのはどれか。
- 1.「自分で洗濯ができますか」
- 2.「着替えは1人でできますか」
- 3.「ご飯は自分で食べられますか」
- 4.「1人でお風呂に入ることができますか」
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
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博士
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サクラPOINT
BADL(食事・更衣・入浴・排泄など基本動作)とIADL(家事・買い物・服薬管理など応用動作)の違いを区別できるかを問う基本問題です。洗濯はIADLの代表項目であることを押さえましょう。
解答・解説
正解は1です
問題文:訪問看護師が利用者の手段的日常生活動作〈IADL〉を確認するための質問で正しいのはどれか。
解説:正解は1の「自分で洗濯ができますか」です。日常生活動作の評価には、食事・更衣・入浴・排泄・移動など生命維持に直結する基本的な動作を評価するBADL(Basic ADL、基本的日常生活動作)と、家事・買い物・金銭管理・服薬管理・交通機関の利用・電話の使用など、地域社会で自立した生活を送るためにより複雑で応用的な能力を必要とする動作を評価するIADL(Instrumental ADL、手段的日常生活動作)の二段階があります。IADLはLawtonによって提唱された概念で、評価尺度としてLawtonのIADL尺度や老研式活動能力指標などが用いられ、軽度の機能低下を早期に把握できる点が特徴です。洗濯は道具を使い、洗剤の量を計り、干して取り込むなど複数の判断と工程を伴う家事行為であり、典型的なIADL項目です。訪問看護師は在宅生活の自立度を多面的に把握するため、BADLとIADLを区別しながらアセスメントを行います。
選択肢考察
- ○1. 「自分で洗濯ができますか」
洗濯は衣類の仕分け、洗剤の使用、洗濯機の操作、干す・たたむといった複数の工程を伴う家事動作で、IADLに分類されます。Lawtonの尺度でも洗濯は独立した評価項目として挙げられており、IADLを確認する質問として最も適切です。
- ×2. 「着替えは1人でできますか」
更衣(着替え)はBarthel IndexやFIMにも含まれる基本的日常生活動作(BADL)であり、IADLには含まれません。身辺自立に関する項目であるため、本問の答えにはなりません。
- ×3. 「ご飯は自分で食べられますか」
食事摂取動作(自力で食べる行為)はBADLの代表的項目です。なお「食事の準備や調理ができるか」という質問であればIADLになりますが、提示された質問内容は摂食行為を問うものなので不正解です。
- ×4. 「1人でお風呂に入ることができますか」
入浴動作はBADLに含まれる基本的なセルフケア項目で、Barthel Indexの10項目の一つです。IADLよりも生命維持・身辺処理に近い動作であるため、IADLを確認する質問としては不適切です。
Lawton-BrodyのIADL尺度は、(1)電話の使用、(2)買い物、(3)食事の準備、(4)家事、(5)洗濯、(6)交通手段の利用、(7)服薬管理、(8)金銭管理の8項目で構成され、女性は全項目、男性は買い物・食事準備・家事・洗濯を除く項目で評価されることがあります。一方Barthel IndexのBADLは、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段昇降、更衣、排便コントロール、排尿コントロールの10項目です。覚え方として、BADLは「自分の体を維持する動作」、IADLは「社会生活を営むための応用動作」と整理すると区別しやすくなります。高齢者では先にIADLが低下し、その後BADLが低下するため、IADLの評価は早期介入のきっかけとなります。
BADL(食事・更衣・入浴・排泄など基本動作)とIADL(家事・買い物・服薬管理など応用動作)の違いを区別できるかを問う基本問題です。洗濯はIADLの代表項目であることを押さえましょう。
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