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看護職員の交代勤務と夜勤中仮眠の重要性

看護師国家試験 第115午前71

国試問題にチャレンジ

115午前71

看護職員の交代勤務で正しいのはどれか。

  1. 1.サーカディアンリズムは保たれる。
  2. 2.メンタルヘルスへの影響は少ない。
  3. 3.2交代制より3交代制を採用する施設が多い。
  4. 4.2交代制における夜勤中の仮眠が推奨されている。

対話形式の解説

博士博士
今日は115回看護師国試午前71問目、看護職員の交代勤務についての問題じゃ。選択肢は4つ、正解は4番の「2交代制における夜勤中の仮眠が推奨されている」じゃ。
サクラサクラ
先生、まず交代勤務の基本から教えてください。看護師の働き方として2交代制と3交代制があるって聞きますが、どう違うんですか?
博士博士
よい質問じゃ。3交代制は日勤・準夜勤・深夜勤の3つに分け、それぞれ約8時間勤務する形式じゃな。一方、2交代制は日勤と夜勤の2つに分け、夜勤は16時間前後の長時間勤務になるんじゃ。
サクラサクラ
へえ、2交代の夜勤って16時間もあるんですね。それは大変そう……。最近はどちらが多いんですか?
博士博士
選択肢3にも関連するが、近年は2交代制を採用する病院が増えておる。日本看護協会の調査では病棟の半数以上が2交代制とされておるよ。申し送り回数が減り、休日もまとめて取りやすいというメリットがあるからじゃ。
サクラサクラ
なるほど。じゃあ選択肢1の「サーカディアンリズムは保たれる」はどうですか?
博士博士
これは明確に誤りじゃ。サーカディアンリズムは約24時間周期の体内時計のことでな、夜勤を含む交代勤務では本来眠るべき夜間に働くため、リズムは大きく乱れてしまうんじゃ。メラトニンやコルチゾールの分泌リズムが崩れ、睡眠障害や消化器症状の原因となるよ。
サクラサクラ
じゃあ選択肢2の「メンタルヘルスへの影響は少ない」も間違いですよね?
博士博士
その通り。交代勤務者は日勤のみの労働者と比較して、抑うつや不安、バーンアウトのリスクが高いことが多くの研究で示されておる。睡眠不足、生活リズムの乱れ、家族や友人との時間が合わないことなどが複合的に影響するんじゃ。
サクラサクラ
そして正解の選択肢4ですが、夜勤中の仮眠ってどれくらい取るのがいいんですか?
博士博士
日本看護協会のガイドラインでは、2交代制夜勤では1〜2時間程度の仮眠が推奨されておる。仮眠には疲労軽減、覚醒度の維持、医療事故予防という大きな効果があるんじゃよ。
サクラサクラ
2時間も仮眠が取れるんですね。でも仮眠後に眠気でぼんやりすることってないんですか?
博士博士
鋭いところに気づいたな。それを睡眠慣性と呼んでな、起床直後にぼんやりする現象じゃ。これを避けるため、20〜30分の短時間か、90分単位(睡眠周期1サイクル)で取るのが理想とされておる。仮眠後は明るい光を浴びたり軽い体操をしたりすると覚醒しやすいぞ。
サクラサクラ
勤務間インターバルって言葉も聞きますが、これは何ですか?
博士博士
勤務終了から次の勤務開始までの間隔のことじゃ。日本看護協会は11時間以上の確保を推奨しておる。夜勤明けの翌日にすぐ日勤を入れるような勤務は疲労が抜けず危険じゃからな。
サクラサクラ
他にも夜勤に関する基準ってあるんですか?
博士博士
あるとも。3交代では月8回以内、夜勤の連続は2連続まで、連続勤務は5日以内、夜勤後には暦日休日を確保するなど、11項目の勤務編成基準が示されておるよ。国試でも頻出じゃ。
サクラサクラ
交代の方向に「正循環」というのもあるんですよね?
博士博士
よく覚えておったな。日勤→準夜→深夜の順に時計回りに進む正循環の方が、逆循環よりも体への負担が少ないとされておる。これも生体リズムへの配慮じゃ。

POINT

看護職員の交代勤務に伴う健康影響と、勤務編成上の配慮事項(とくに夜勤中の仮眠確保の重要性)を問う問題です。

解答・解説

正解は4です

問題文:看護職員の交代勤務で正しいのはどれか。

解説:正解は4「2交代制における夜勤中の仮眠が推奨されている」です。看護職員の夜勤は長時間にわたって覚醒と業務遂行が求められるため、疲労の蓄積や注意力低下、医療事故リスクの上昇が問題となります。とくに2交代制では1回の夜勤時間が概ね16時間前後と長いため、勤務中に意図的な短時間の仮眠(パワーナップ)を取り入れることが、疲労回復、覚醒度の維持、業務の安全性確保に有効であるとされています。日本看護協会の「夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」でも、夜勤中の仮眠確保は重要な勤務編成上の配慮事項として位置づけられており、概ね2時間程度の仮眠が望ましいとされています。仮眠は睡眠慣性(起床直後の眠気・思考鈍化)の影響を避けるため、20〜30分または90分単位での確保が推奨される点も押さえておきましょう。

選択肢考察

  1. ×1.  サーカディアンリズムは保たれる。

    サーカディアンリズム(概日リズム)は約24時間周期で睡眠・覚醒、ホルモン分泌、体温などを制御していますが、夜勤を含む交代勤務では本来眠るべき時間帯に活動し、覚醒すべき時間帯に睡眠を取るため、生体リズムは大きく乱れます。メラトニン分泌の異常やコルチゾールのリズム変化が生じ、睡眠障害や消化器症状、心血管疾患リスクの上昇につながることが知られています。

  2. ×2.  メンタルヘルスへの影響は少ない。

    夜勤・交代勤務は睡眠不足、生体リズムの乱れ、家族・社会生活との不整合などから、抑うつ、不安、バーンアウト、適応障害などのメンタルヘルス不調と関連することが多くの研究で示されています。交代勤務者は日勤のみの労働者に比べてうつ症状の有訴率が高いとの報告もあり、影響は決して少なくありません。

  3. ×3.  2交代制より3交代制を採用する施設が多い。

    かつては3交代制(日勤・準夜・深夜)が主流でしたが、近年は2交代制(日勤・夜勤)を採用する施設が増加しており、日本看護協会の調査でも病棟の半数以上が2交代制を導入していると報告されています。2交代制は申し送り回数が少なく休日確保がしやすい一方、1回の夜勤時間が長くなるという課題があります。

  4. 4.  2交代制における夜勤中の仮眠が推奨されている。

    2交代制では夜勤が16時間前後と長時間に及ぶため、夜勤中に1〜2時間程度の仮眠を確保することが疲労軽減、覚醒度維持、医療安全の観点から推奨されています。日本看護協会の「夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」でも仮眠確保が重要な勤務編成上の配慮事項として明記されています。

看護職の夜勤・交代制勤務に関しては、日本看護協会が11項目の勤務編成基準を示しており、(1)勤務間隔11時間以上、(2)勤務拘束時間13時間以内、(3)夜勤回数(3交代月8回以内)、(4)夜勤の連続回数2連続まで、(5)連続勤務日数5日以内、(6)休憩時間(夜勤途中の1時間以上)、(7)夜勤時の仮眠、(8)夜勤後の暦日休日、(9)週末の連続休日、(10)交代の方向(正循環:日勤→準夜→深夜)、(11)早朝深夜の制限、などが挙げられます。臨床現場では、夜勤明けの直接帰宅、十分な勤務間インターバル、仮眠室の整備などが疲労管理のキーポイントです。

看護職員の交代勤務に伴う健康影響と、勤務編成上の配慮事項(とくに夜勤中の仮眠確保の重要性)を問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。