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ダウン症候群と先天異常

小児看護学 / 小児神経・運動器・発達障害

解説

今回はダウン症候群と先天異常について解説します。先天異常には染色体異常によるものと、単一遺伝子の変異による骨系統疾患などがあり、看護では身体的特徴と合併症の理解、そして家族支援が重要となります。

ダウン症候群の特徴

ダウン症候群とは、21番染色体トリソミーによる染色体異常で、最も頻度の高い常染色体異常です。新生児期から**筋緊張低下(ハイポトニア)**が顕著にみられ、外見上はつり上がった眼瞼裂、内眼角贅皮、鼻梁の低形成、小耳、手掌の猿線などの特徴を示します。口腔内が相対的に小さく舌が大きく見える巨舌の状態となり、吸啜力も弱いため哺乳に時間がかかります。知的発達や運動発達は緩やかですが確実に進むため、ダウン症児専用の成長曲線を用いて評価します。

主な合併症

ダウン症候群では多彩な合併症がみられます。約40〜50%に先天性心疾患を合併し、なかでも心内膜床欠損症や心室中隔欠損症が多くみられます。消化管奇形では十二指腸閉鎖や鎖肛が代表的で、その他、甲状腺機能低下症、一過性骨髄異常増殖症や白血病、難聴などがあります。これらの合併症は哺乳不良や体重増加不良を助長するため、早期発見が重要です。

乳児期の看護

哺乳力が弱く哺乳時間が長くなり、易疲労性のため哺乳途中で眠ってしまうことが多いため、少量頻回授乳を基本とします。哺乳後はゲップと呼吸状態を観察し、体重増加を継続的にモニタリングします。さらに家族の障害受容過程に寄り添う支援と、早期療育への橋渡しが看護師の重要な役割です。

軟骨無形成症

軟骨無形成症とは、FGFR3遺伝子の変異により軟骨内骨化が障害される骨系統疾患で、多くは新生突然変異による常染色体顕性遺伝です。上腕や大腿といった四肢近位部の短縮と著明な低身長、三尖手、頭囲拡大、前額部の突出、鼻根部陥凹といった特徴的顔貌を呈しますが、知能は正常に発達します。合併症として大後頭孔狭窄、水頭症、脊柱管狭窄症、中耳炎反復などに注意します。ターナー症候群やクラインフェルター症候群、ダウン症候群などの染色体異常疾患と、軟骨無形成症や骨形成不全症などの骨系統疾患は区別して理解しましょう。

まとめ

ダウン症候群は21番染色体トリソミーによる先天異常で、筋緊張低下と特徴的顔貌、先天性心疾患をはじめとする多彩な合併症を伴います。哺乳支援と合併症の観察、家族の受容支援が看護の柱です。一方、軟骨無形成症はFGFR3遺伝子変異による骨系統疾患で、低身長と特徴的体型を示しますが知能は正常です。疾患の特徴を整理し、それぞれに応じた支援につなげましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    ダウン症候群は( )番染色体トリソミーによる先天異常である。

  2. 2.

    ダウン症候群の新生児期から顕著にみられる、筋緊張低下の状態を( )という。

  3. 3.

    ダウン症候群で約40〜50%に合併し、心内膜床欠損症などがみられる疾患は( )である。

  4. 4.

    ダウン症候群の乳児では哺乳力が弱く易疲労性のため、( )授乳を基本とする。

  5. 5.

    ダウン症児の成長評価には( )専用の成長曲線を用いる。

  6. 6.

    軟骨無形成症は( )遺伝子の変異により軟骨内骨化が障害される骨系統疾患である。

  7. 7.

    軟骨無形成症は多くが新生突然変異による( )顕性遺伝形式をとる。

  8. 8.

    軟骨無形成症では四肢近位部の短縮と著明な低身長がみられるが、( )は正常に発達する。

  9. 9.

    ダウン症候群でみられる消化管奇形として、十二指腸閉鎖や( )が代表的である。

ダウン症候群と先天異常」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。