染色体番号で覚える!Down症候群と仲間たちのトリソミー
看護師国家試験 第115回 午前 第7問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
Down(ダウン)症候群の原因となるのはどれか。
- 1.5番染色体
- 2.13番染色体
- 3.18番染色体
- 4.21番染色体
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
Down症候群の原因染色体が21番染色体(21トリソミー)であることを理解しているかを問う基礎的な遺伝学の問題。あわせて13・18トリソミーとの組み合わせを整理しておく。
解答・解説
正解は4です
問題文:Down(ダウン)症候群の原因となるのはどれか。
解説:正解は4の「21番染色体」です。Down症候群(ダウン症候群)は、本来2本ペアであるべき21番染色体が3本存在する『21トリソミー(trisomy 21)』を原因とする先天性疾患です。1866年にイギリスの医師John Langdon Downが症候群として報告し、1959年にLejeuneらが21番染色体の過剰を遺伝学的に証明しました。発生機序の約95%は減数分裂時の不分離(nondisjunction)による標準型21トリソミーで、約4%が転座型(特にロバートソン転座)、約1%がモザイク型です。出生頻度はおよそ1/600〜1/1,000で、母体年齢の上昇とともに発生率が上がることが知られています(35歳で約1/350、40歳で約1/100程度)。臨床像としては、特徴的顔貌(眼瞼裂斜上、内眼角贅皮、低い鼻根、平坦な後頭部、巨舌など)、筋緊張低下、知的発達遅滞、約40〜50%に合併する先天性心疾患(とくに心内膜床欠損症/房室中隔欠損)、十二指腸閉鎖、白血病リスクの上昇、早発性アルツハイマー病の合併などがあげられます。
選択肢考察
- ×1. 5番染色体
誤りです。5番染色体の代表的な異常は短腕欠失(5p−)による『猫鳴き症候群(Cri du chat症候群)』で、子猫の鳴き声に似た甲高い泣き声、小頭症、特徴的顔貌、重度の知的障害を呈します。Down症候群の原因染色体ではありません。
- ×2. 13番染色体
誤りです。13番染色体が3本となる『13トリソミー』はPatau(パトー)症候群と呼ばれ、口唇口蓋裂、多指症、全前脳胞症、重度の中枢神経奇形を伴い、生命予後は極めて不良で1歳までの死亡率が90%以上とされます。Down症候群とは別疾患です。
- ×3. 18番染色体
誤りです。18番染色体が3本となる『18トリソミー』はEdwards(エドワーズ)症候群と呼ばれ、低出生体重、特徴的な握り拳(第2・5指が第3・4指に重なる)、揺り椅子状の足底(rocker-bottom foot)、重度の心奇形を伴い、生命予後は不良です。Down症候群の原因ではありません。
- ○4. 21番染色体
正解です。21番染色体が1本過剰(3本)となる『21トリソミー』がDown症候群の原因です。常染色体トリソミーの中では発生頻度が最も高く、出生児にも比較的多くみられます。診断は染色体検査(核型分析)で確定し、出生前診断としてはNIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)、母体血清マーカー、絨毛採取、羊水検査などが用いられます。
国家試験で頻出の常染色体トリソミーは『13・18・21』の3つで、覚え方は『13=Patau(パトー)、18=Edwards(エドワーズ)、21=Down(ダウン)』。番号が大きいほど(=染色体が小さいほど)遺伝子量の過剰が少なく、生命予後が良い傾向にあり、Down症候群は成人まで生存可能なケースが多い一方、13・18トリソミーは生命予後が厳しいのが特徴です。また性染色体異常として、Turner症候群(45,X)、Klinefelter症候群(47,XXY)も国試頻出。Down症候群では先天性心疾患(特に心内膜床欠損)、消化管奇形(十二指腸閉鎖、Hirschsprung病)、白血病、甲状腺機能異常、頸椎不安定性などへの注意が必要です。
Down症候群の原因染色体が21番染色体(21トリソミー)であることを理解しているかを問う基礎的な遺伝学の問題。あわせて13・18トリソミーとの組み合わせを整理しておく。
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