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介護保険施設とサービス分類

健康支援と社会保障制度 / 医療保険・社会保障制度

解説

高齢化が進むわが国では、介護を必要とする高齢者の生活を支えるために介護保険制度が整備されています。この制度のなかで提供されるサービスは大きく分類されており、それぞれの施設やサービスの機能・根拠法・対象者を整理して理解することは、国家試験で頻出のテーマです。本稿では、看護学生がゼロから介護保険施設とサービス分類を理解できるように、用語の意味から順を追って解説していきます。

介護保険サービスの3つの分類

介護保険法に基づくサービスは、大きく居宅サービス地域密着型サービス施設サービスの3つに分類されます。この3分類は介護保険制度を理解するうえでの土台となるため、まず全体像を把握することが大切です。

居宅サービスとは、自宅で生活する要介護者・要支援者に提供されるサービスで、訪問介護、訪問看護、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステイ)、特定施設入居者生活介護などが含まれます。地域密着型サービスは2006年の介護保険法改正で創設された比較的新しい類型で、認知症高齢者や中重度の要介護者が住み慣れた地域で生活を継続できるよう支援するために設けられました。施設サービスは、要介護1〜5の認定を受けた人が介護保険施設に入所して受けるサービスを指します。

介護保険施設の3類型

介護保険施設は現在、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、特養)、介護老人保健施設(老健)、介護医療院の3種類です。かつて存在した介護療養型医療施設(療養病床)は2024年3月末で廃止され、その多くが介護医療院などへ転換しました。

介護老人福祉施設は、いわゆる「終のすみか」として位置づけられる生活の場であり、原則として要介護3以上の重度の方を対象とした長期入所が中心です。根拠法は介護保険法ですが、福祉施設としての根拠は老人福祉法にあるという二段構造になっています。

介護老人保健施設は、介護保険法第8条第28項に定義される施設で、要介護者に対して看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的としています。在宅復帰を目指す中間施設として位置づけられ、医師が常勤配置される点が特養との大きな違いです。入所期間はおおむね3〜6か月を目安にリハビリテーションを行い、自宅や特養などへの移行を支援します。

介護医療院は、長期的な医療と介護を必要とする要介護者を対象とし、医療ニーズの高い高齢者の長期療養と生活機能の確保を一体的に提供する施設です。

地域密着型サービスの特徴

地域密着型サービスの最大の特徴は、市町村が事業者を指定・監督し、原則としてその市町村の住民のみが利用できる点にあります。代表的なものに認知症対応型共同生活介護(グループホーム)があり、ほかに定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(定員29人以下の特養)などが含まれます。

訪問看護を提供できる職種と保険適用

介護保険法に基づく訪問看護は、看護職員である保健師・助産師・看護師・准看護師に加え、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士も提供することができます。訪問看護ステーションの管理者は常勤の保健師または看護師でなければならず、看護職員は常勤換算で2.5人以上の配置が必要です。

訪問看護は介護保険と医療保険の両方から提供されますが、両者の併用はできず、要介護認定を受けている場合は原則として介護保険が優先されます。ただし例外として、厚生労働大臣が定める疾病等(いわゆる別表第7)に該当する場合は、要介護認定を受けていても医療保険による訪問看護が提供されます。別表第7には、末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病関連疾患、脊髄小脳変性症、後天性免疫不全症候群などの神経難病や進行性疾患が列挙されています。また、急性増悪期などに特別訪問看護指示書が交付された場合も最大14日間は医療保険が適用されます。

まとめ

介護保険サービスは居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービスの3つに大別され、施設サービスの対象となる介護保険施設は特養・老健・介護医療院の3類型です。なかでも介護老人保健施設は医学的管理のもとで在宅復帰を目指す中間施設として位置づけられ、医師の常勤配置という特徴があります。訪問看護では介護保険優先の原則と別表第7に該当する疾患では医療保険が適用されるという例外を区別して覚えることが重要です。各施設の根拠法・目的・対象者・人員配置を整理し、サービス分類と合わせて体系的に理解しておきましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    介護保険法に基づくサービスは、居宅サービス、、施設サービスの3つに大別される。

  2. 2.

    要介護者に対し、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療や日常生活上の世話を行う施設をという。

  3. 3.

    介護保険施設は、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、の3種類である。

  4. 4.

    認知症高齢者が住み慣れた地域で共同生活を送るための地域密着型サービスを(グループホーム)という。

  5. 5.

    訪問看護ステーションの管理者は、常勤の保健師またはでなければならない。

  6. 6.

    介護保険法に基づく訪問看護では、看護職員のほかに理学療法士、作業療法士、が訪問してサービスを提供することができる。

  7. 7.

    要介護認定を受けていても、厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)に該当する多発性硬化症やALSなどの場合、訪問看護は保険から提供される。

  8. 8.

    介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への新規入所は、原則として要介護以上の人が対象である。

介護保険施設とサービス分類」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。