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血球と体液

成人看護学 / 血液・免疫・膠原病

解説

血球と体液とは、血液を構成する細胞成分と、体内に存在する水分のことを指します。今回は血球の種類や働き、基準値、そして体液の分布について解説します。

血液の構成

血液は液体成分である血漿と、細胞成分である血球からなります。血球は骨髄の造血幹細胞から分化・成熟し、赤血球・白血球・血小板の3種類に分けられます。赤血球は酸素運搬、白血球は生体防御、血小板は止血を担います。

赤血球

赤血球は中央がくぼんだ両凹円盤状の無核細胞で、内部に酸素運搬タンパク質であるヘモグロビンを大量に含みます。肺胞で酸素と結合し、動脈を通じて全身の組織に酸素を届けるのが主な役割です。寿命は約120日で、老化すると主に脾臓で破壊されます。

赤血球の産生は腎臓から分泌されるエリスロポエチンによって調節されており、腎不全で貧血が起こりやすいのはこのためです。基準値は成人男性が約410〜530万/μL、成人女性が約380〜480万/μLで、男性のほうがやや高値を示します。ヘモグロビン値の基準は男性13〜18g/dL、女性12〜16g/dL程度です。

白血球

白血球は骨髄の造血幹細胞から分化した有核細胞で、生体防御を担います。基準値は約3,300〜9,000/μLです。白血球は顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)と無顆粒球(単球・リンパ球)に大別されます。

白血球分画と役割

健康な成人の末梢血では好中球が白血球全体の約40〜70%を占めて最も多く、次いでリンパ球が約20〜40%、単球が約2〜8%、好酸球が約2〜5%、好塩基球が0〜1%と続きます。

好中球は強い貪食能と殺菌酵素をもち、細菌感染による急性炎症で最初に感染巣に遊走・浸潤する白血球です。好酸球は寄生虫感染やアレルギー反応に関与し、好塩基球はヒスタミンを放出します。単球は組織に移行してマクロファージとなり貪食と抗原提示を行います。リンパ球にはT細胞(細胞性免疫)、B細胞(抗体産生による液性免疫)、NK細胞(ウイルス感染細胞や腫瘍細胞の傷害)があります。

細菌感染では好中球が増加し、ウイルス感染ではリンパ球が増加するという特徴があります。

血小板

血小板は止血を担う無核の細胞片で、基準値は15〜35万/μLです。

体液の分布

成人の体重に占める水分量は約60%で、その内訳は細胞内液が約40%、細胞外液が約20%です。したがって体重に対する割合が最も高い体液は細胞内液となります。細胞外液はさらに間質液が約15%、血漿が約5%に分けられます。

電解質組成は区画ごとに異なり、細胞内液には主にカリウム(K⁺)、細胞外液には主に**ナトリウム(Na⁺)**が多く含まれます。

新生児では体水分量が約80%と多く、高齢者では約50%へと減少します。体液バランスの異常は脱水や浮腫の病態理解に直結する基本知識です。

まとめ

血球は骨髄の造血幹細胞から分化し、赤血球が酸素運搬、白血球が生体防御、血小板が止血を担います。白血球分画では好中球が最多で、細菌感染時の急性炎症で最初に動員されます。成人の体液は体重の約60%を占め、細胞内液が最も多い区画である点を押さえておきましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    赤血球の産生は腎臓から分泌されるによって調節される。

  2. 2.

    成人の老化した赤血球は主にで破壊される。

  3. 3.

    細菌感染による急性炎症で最初に感染巣に遊走する白血球はである。

  4. 4.

    健康な成人の白血球分画において最も割合が高いのはである。

  5. 5.

    白血球のうち、抗体産生による液性免疫を担うのはである。

  6. 6.

    成人の体重に占める水分の割合は約%である。

  7. 7.

    成人の体液のうち最も割合が高いのはである。

  8. 8.

    細胞内液に多く含まれる陽イオンは(K⁺)である。

血球と体液」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。