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画像検査と放射線療法

疾病の成り立ちと回復の促進 / 検査と症候

解説

今回は画像検査と放射線療法について解説します。看護師国家試験では、検査の原理、適応、禁忌、看護上の注意点、そして放射線の単位や治療の有害事象まで幅広く問われます。臨床現場でも頻用される領域ですので、しっかり整理しておきましょう。

画像検査の分類

画像検査は大きく形態検査機能検査に分けられます。形態検査は単純X線、CT、MRI、超音波などで、臓器や組織の解剖学的構造変化を描出します。一方、機能検査はPET、SPECT、シンチグラフィといった核医学検査で、代謝・血流・受容体結合などの生理機能を評価します。両者を組み合わせることで、病変の存在と性質をより正確に把握できます。

PET検査

PETは陽電子放出断層撮影の略で、放射性薬剤FDG(18F-フルオロデオキシグルコース)を静注し、ブドウ糖代謝の盛んな組織に集積させて陽電子を検出します。がん細胞・脳・心筋・炎症部位などに集まりやすく、がんの診断、病期診断、治療効果判定に用いられます。

検査前は6時間以上の絶食が必要で、血糖を下げてFDGの腫瘍への取り込みを最適化します。糖尿病で高血糖状態だと正常組織にFDGが取り込まれ、偽陰性となる可能性があります。最近ではPET-CTやPET-MRIで形態情報と機能情報を融合して評価できます。

核医学検査の種類と注意点

骨シンチグラフィは99mTc標識リン酸化合物を用い、骨転移や骨折の評価に用います。心筋シンチは201Tlや99mTc、甲状腺シンチは123Iや131Iを使用します。

妊婦・授乳婦は原則禁忌または慎重投与となります。検査後は水分摂取を促し排泄を促進し、尿などの排泄物の取扱いに注意します。

造影CTの禁忌

ヨード造影剤は気管支喘息既往でアナフィラキシー発生率が約10倍に上昇します。原則禁忌はヨードアレルギー、重篤な甲状腺疾患、重度腎障害、ビグアナイド系糖尿病薬服用中などです。投与時には救急カートを準備しておきます。

X線検査と被曝

単純X線、CT、消化管造影、血管造影は被曝を伴います。妊婦では腹部を遮蔽し線量を最小化します。

胸部X線:心胸郭比(CTR)

CTR=心臓最大横径÷胸郭最大横径×100(%)で、立位吸気時の正面像で50%未満が正常です。50%以上は心拡大を示し、うっ血性心不全、拡張型心筋症、心嚢液貯留などが疑われます。透析患者ではドライウェイトの指標としても用いられます。

腹部単純X線:イレウス所見

**ニボー像(鏡面像、air-fluid level)**はイレウス(腸閉塞)の典型所見です。腸管拡張、ケルクリングひだ(小腸)、ハウストラ(大腸)、free air(消化管穿孔)などが評価されます。イレウスの臨床4徴は腹痛、嘔吐、排ガス・排便停止、腹部膨満です。

放射線療法と単位

放射線の単位は混同しやすいため正確に覚えましょう。**Gy(グレイ)**は吸収線量(J/kg)で治療の照射量に用います。**Sv(シーベルト)**は等価線量・実効線量で人体への影響を表します。**Bq(ベクレル)**は放射能で1秒間に崩壊する原子核数を示します。

治療には電離放射線(X線・γ線・電子線・粒子線)が用いられ、電子線は表在病変に適応されます。多門照射で正常組織の線量を低減します。**強度変調放射線治療(IMRT)定位放射線治療(SRT)**では腫瘍への線量集中と正常組織保護が両立できます。

有害事象には皮膚炎、粘膜炎、骨髄抑制、放射線肺臓炎などがあり、照射部位や線量により発現時期が異なります。

脳梗塞の画像診断

脳梗塞の超急性期診断には**MRI拡散強調画像(DWI)**が有用で、発症30分〜数時間で梗塞巣を高信号として描出できます。CTでの低吸収域明瞭化には12〜24時間を要します。

臨床では単純CTでまず脳出血を除外し、その後MRI(DWI+FLAIR+T2*+MRA)で梗塞巣と責任血管を評価します。

治療ではrt-PA静注療法は発症4.5時間以内、血管内治療(機械的血栓回収)は最大24時間まで適応となります。早期発見のため、**FAST評価(Face、Arm、Speech、Time)**が重要です。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    画像検査は解剖学的構造変化を描出する検査と、代謝や血流などを評価する検査に大別される。

  2. 2.

    PET検査では放射性薬剤であるを静注し、検査前は時間以上の絶食が必要である。

  3. 3.

    骨シンチグラフィでは標識リン酸化合物が用いられ、骨転移の評価に有用である。

  4. 4.

    ヨード造影剤は既往でアナフィラキシー発生率が約10倍となり、系糖尿病薬服用中は原則禁忌である。

  5. 5.

    胸部X線で心胸郭比(CTR)は%未満が正常とされ、これ以上ではを示唆する。

  6. 6.

    腹部単純X線でイレウスの典型所見である鏡面像を像といい、消化管穿孔ではがみられる。

  7. 7.

    放射線の単位のうち、吸収線量は、人体への影響を表す等価線量・実効線量は、放射能はで表される。

  8. 8.

    腫瘍への線量集中と正常組織保護を両立する治療法として、強度変調放射線治療()や定位放射線治療()がある。

  9. 9.

    脳梗塞の超急性期診断にはMRIの画像(DWI)が有用で、発症30分〜数時間で高信号として描出される。

  10. 10.

    脳梗塞に対するrt-PA静注療法は発症時間以内が適応で、早期発見のためFace、Arm、Speech、Timeからなる評価が用いられる。

画像検査と放射線療法」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。