StudyNurse

Bq・Gy・Sv、どれがどれ?放射線の単位完全整理

看護師国家試験 第112回 午前 第46問 / 成人看護学 / がん看護

国試問題にチャレンジ

112回 午前 第46問

放射線治療で人体の吸収線量を表す単位はどれか。

  1. 1.Bq
  2. 2.eV
  3. 3.Gy
  4. 4.Sv

対話形式の解説

博士 博士

今日は放射線の単位について学ぶぞ。国試でも定番じゃ。

アユム アユム

ベクレル、グレイ、シーベルト…名前は聞いたことありますが、違いがよく分かりません。

博士 博士

そこが混同しやすいポイントじゃ。結論から言うと、この3つは『誰』が『どんな』放射線を持っているかで使い分けるのじゃ。

アユム アユム

誰が、ですか?

博士 博士

まずBq(ベクレル)は『放射性物質が放射線を出す能力』を表す。つまり放射線の発信源側の単位じゃ。1秒間に1個の原子核が壊変すると1Bq。

アユム アユム

発信源の強さなんですね。食品の放射能汚染で聞きます。

博士 博士

その通り。福島の原発事故後、食品中の放射性セシウムの量などがBqで表現された。

アユム アユム

ではGyは?

博士 博士

Gy(グレイ)は『物質が放射線から吸収したエネルギー量』を表す。受け手側の単位で、吸収線量と呼ぶ。1kgあたり1ジュールを吸収したら1Gyじゃ。

アユム アユム

受け手側なんですね。放射線治療でよく使われるんでしたっけ。

博士 博士

そう、例えば前立腺癌の放射線治療では腫瘍に70〜80Gyを数週間かけて当てる。処方線量の単位じゃ。

アユム アユム

Svは?

博士 博士

Sv(シーベルト)は『人体が受けた生物学的影響』を表す。GyにX線・γ線・α線など放射線の種類ごとの重み係数を掛けたものじゃ。

アユム アユム

生物学的影響ですか。

博士 博士

同じ1Gyを吸収しても、α線はβ線やγ線の約20倍生体影響が大きい。だから純粋なエネルギーだけでなく、質の違いも含めて評価するのがSvじゃ。

アユム アユム

なるほど、医療被曝の管理はSvで行うんですね。

博士 博士

その通り。胸部X線1回で約0.06mSv、胸部CTで5〜10mSv、日本の自然放射線が年間約2.1mSvじゃ。

アユム アユム

eVは何ですか?選択肢にありましたよね。

博士 博士

eV(電子ボルト)は素粒子一個のエネルギー単位で、物理学で使う。医療現場の放射線量の単位としては使わない引っかけじゃ。

アユム アユム

『Bq=発信源、Gy=吸収、Sv=人体影響』と整理できました。

博士 博士

素晴らしい!『放射能→吸収→影響』という流れで覚えれば混同しないぞ。

アユム アユム

しっかり使い分けられるようになりました。

POINT

放射線関連の単位はBq(ベクレル)・Gy(グレイ)・Sv(シーベルト)・eV(電子ボルト)を区別することが重要です。Bqは放射性物質が放出する放射能の強さ、Gyは物質が吸収したエネルギー量(吸収線量)、Svは人体への生物学的影響(等価線量・実効線量)、eVは粒子1個のエネルギーを表します。放射線治療の処方線量にはGyが、被曝管理にはSvが使われます。看護師は医療被曝の管理や患者への説明の場面でこれらの単位を正しく理解し、安全な放射線管理に関わる必要があります。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:放射線治療で人体の吸収線量を表す単位はどれか。

解説:正解は3の『Gy(グレイ)』です。Gy(グレイ)は物質が放射線から吸収したエネルギー量、すなわち『吸収線量』を表す単位であり、1Gy=1J/kg(1kgの物質が1ジュールのエネルギーを吸収した状態)と定義されます。放射線治療では腫瘍への処方線量をGyで表現し、例えば前立腺癌の根治的放射線治療では70〜80Gy程度を数週間かけて分割照射します。

選択肢考察

  1. × 1.  Bq

    Bq(ベクレル)は放射性物質が放射線を出す能力(放射能)の強さを表す単位。1秒間に原子核が1個壊変すると1Bq。食品や環境の放射能汚染評価に用いられる。

  2. × 2.  eV

    eV(電子ボルト)は素粒子や原子・分子のエネルギーを表す単位で、医療での放射線量の単位としては使われない。主に物理学の分野で用いられる。

  3. 3.  Gy

    Gy(グレイ)は吸収線量の単位。1kgの物質が1Jのエネルギーを吸収した量を1Gyとする。放射線治療の処方線量として標準的に使われる。

  4. × 4.  Sv

    Sv(シーベルト)は人体が受けた放射線の生物学的影響を考慮した『等価線量』や『実効線量』を表す単位。被曝管理や放射線防護の場面で用いられる。

放射線関連の単位は混同しやすいため整理して覚える必要がある。『Bq=放射性物質が出す放射線の量』『Gy=物質が吸収したエネルギー量』『Sv=人体への生物学的影響』『eV=粒子のエネルギー』と覚えると良い。SvはGyに放射線の種類や組織による生物学的重み付け係数を掛けた値で、同じ吸収線量でもα線はβ線やγ線より20倍程度生物影響が大きい。医療被曝管理では胸部X線1回で約0.06mSv、CTで5〜30mSvなどの目安がある。

放射線の単位Bq、Gy、Svの違いを明確に区別できるかを問う基本問題。『放射能(Bq)→吸収線量(Gy)→生物影響(Sv)』という流れで理解する。