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医療的ケア児の退院支援と多職種連携

看護師国家試験 第103回 午後 第116問 / 地域・在宅看護論 / 状況設定問題

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第116問

次の文を読み、問いに答えよ。 Aちゃん(2歳4か月、女児)は、母と会社員の父と3人で暮らしている。Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。3か月前に、誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由1級)を所持している。 Aちゃんの家族への指導は順調に行われ退院することになった。 Aちゃんの退院に向けて訪問看護師が連携をとる職種はどれか。

  1. 1.保健師
  2. 2.保育士
  3. 3.社会教育主事
  4. 4.介護支援専門員

対話形式の解説

博士 博士

Aちゃんは2歳4か月で気管切開・夜間人工呼吸器使用、身体障害者手帳1級じゃ。退院時に訪問看護師が連携する職種を考えるんじゃよ。

アユム アユム

選択肢には保健師・保育士・社会教育主事・介護支援専門員がありますね。

博士 博士

正解は1の保健師じゃ。

アユム アユム

どうして保健師なんですか。

博士 博士

地域では市町村の保健センター等に所属する保健師が、母子保健法と地域保健法に基づいて乳幼児健診や発達支援、障害児支援を担っておるからじゃ。

アユム アユム

2の保育士はどうですか。

博士 博士

Aちゃんは保育園入所の予定もなく寝たきりじゃから、退院時点での保育士連携の優先度は高くないんじゃ。

アユム アユム

3の社会教育主事は。

博士 博士

これは教育委員会で社会教育に携わる専門職で、医療的ケア児の在宅支援には直接関与せん。

アユム アユム

4の介護支援専門員は。

博士 博士

ケアマネは介護保険のサービス調整役じゃ。介護保険は原則40歳以上の特定疾病か65歳以上が対象じゃから、2歳のAちゃんは対象外じゃよ。

アユム アユム

医療的ケア児支援法もあるんですよね。

博士 博士

そう、2021年施行で各自治体に医療的ケア児支援センターが設置され、多職種連携が推進されておる。乳幼児期は保健師が継続フォローの中心じゃ。

アユム アユム

地域とつなぐ要が保健師なんですね。

博士 博士

そうじゃ、訪問看護師と保健師が両輪となって支えるイメージじゃよ。

POINT

医療的ケア児の在宅支援では、地域の保健師が乳幼児健診・発達支援・家族支援の中核を担う。訪問看護師は保健師と密に連携することで継続的支援を実現する。保育士・社会教育主事・介護支援専門員は対象外または優先度が低い。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:次の文を読み、問いに答えよ。 Aちゃん(2歳4か月、女児)は、母と会社員の父と3人で暮らしている。Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。3か月前に、誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由1級)を所持している。 Aちゃんの家族への指導は順調に行われ退院することになった。 Aちゃんの退院に向けて訪問看護師が連携をとる職種はどれか。

解説:正解は 1 です。Aちゃんは2歳4か月の乳幼児で、地域における乳幼児健診・発達相談・障害児支援などの中心的役割を担うのは市町村の保健センター等に所属する『保健師』です。母子保健法・地域保健法に基づき、保健師は妊産婦・乳幼児の健康管理と発達支援、障害児への継続支援、家族支援を行うため、医療的ケア児の地域生活を支える要として訪問看護師との連携が必須となります。

選択肢考察

  1. 1.  保健師

    乳幼児健診や発達支援、障害児の継続支援を担う地域の中核職種で、医療的ケア児の在宅支援に欠かせない連携先です。

  2. × 2.  保育士

    Aちゃんは保育園入所予定はなく寝たきりの状態のため、退院時点で保育士との連携の優先度は高くありません。

  3. × 3.  社会教育主事

    教育委員会で社会教育に従事する専門職で、医療的ケア児の在宅支援には直接関与しません。

  4. × 4.  介護支援専門員

    ケアマネジャーは介護保険の対象者を支援する職種であり、2歳のAちゃんは対象外です。

医療的ケア児支援法(2021年)により、自治体は医療的ケア児支援センターを設置し、保健師・相談支援専門員・訪問看護師・主治医・教育機関などが多職種連携することが推進されています。乳幼児期は特に保健師が継続的フォローの中心となります。

医療的ケアを要する乳幼児の在宅生活において、訪問看護師が地域で連携すべき中核職種を問う問題です。