胸骨圧迫の深さはどれくらい?
看護師国家試験 第110回 午前 第25問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
成人の心肺蘇生時の胸骨圧迫の深さの目安はどれか。
- 1.2cm
- 2.5cm
- 3.8cm
- 4.11cm
対話形式の解説
博士
BLSの基本、胸骨圧迫の深さをしっかり覚えるぞ。
サクラ
成人では5cmと習いましたが合っていますか?
博士
その通りじゃ。約5cm、ただし6cmを超えないのがガイドラインじゃよ。
サクラ
浅いとどうなりますか?
博士
2cm程度では血液を送り出せず、脳や心臓に循環が行き渡らんのじゃ。
サクラ
逆に深すぎると?
博士
8cmや11cmでは肋骨骨折や内臓損傷のリスクが高まるぞ。
サクラ
テンポはどのくらいですか?
博士
1分間に100〜120回のリズムじゃ。早すぎても遅すぎてもいかん。
サクラ
手の置き方は?
博士
胸骨の下半分に手掌基部を置き、もう片方を重ねて肘を伸ばすのじゃ。
サクラ
圧迫解除のときに注意することは?
博士
胸郭を完全に戻すこと、これをリコイルと言うぞ。
サクラ
中断は最小限にするんですよね。
博士
そうじゃ、2分ごとに交代して質を保つことも大事じゃ。
サクラ
小児や乳児では?
博士
小児は胸郭の1/3、乳児は約4cmが目安じゃよ。
POINT
成人の胸骨圧迫は深さ約5cm、6cmを超えない範囲で実施します。テンポは100〜120回/分、完全なリコイル、中断最小限が質の高いCPRの条件です。浅すぎれば循環が保てず、深すぎれば内臓損傷を招くため、適切な深さでテンポよく行うことが救命率向上の鍵となります。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:成人の心肺蘇生時の胸骨圧迫の深さの目安はどれか。
解説:正解は2です。JRC蘇生ガイドラインでは、成人の胸骨圧迫は約5cm沈むように圧迫し、6cmを超えないことが推奨されています。十分な血流を生むために必要な深さで、浅すぎも深すぎも避けるべきです。
選択肢考察
-
× 1. 2cm
2cmでは心臓への圧迫が不十分で、冠動脈・脳への循環が確保できません。圧迫としては浅すぎ、蘇生効果が得られない深さです。
-
○ 2. 5cm
成人では約5cm(6cmを超えない)が推奨の深さです。両肘を伸ばし、手掌基部を胸骨下半に置いて、1分間100〜120回のテンポで圧迫します。圧迫解除時は胸郭を完全に戻すことも重要です。
-
× 3. 8cm
8cmの圧迫は深すぎて、肋骨骨折や胸骨骨折、肺・心臓・肝臓などの損傷リスクが高まります。ガイドラインの上限を超えており不適切です。
-
× 4. 11cm
成人の胸郭で11cm圧迫することは物理的にも困難で、重大な内臓損傷を起こしかねません。推奨値から大きく外れる深さです。
成人のBLSでは「質の高い胸骨圧迫」が最重要で、深さ約5cm(6cm以内)、テンポ100〜120回/分、圧迫解除時は完全にリコイル(胸郭を戻す)、中断時間を最小限にすることが求められます。小児では胸郭の約1/3、乳児では約4cmが目安です。AEDの使用や2分ごとの交代もセットで覚えておきましょう。
成人の胸骨圧迫の深さの目安を問う問題です。JRCガイドラインの「約5cm・6cmを超えない」を正確に把握しているかがポイントになります。
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