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看護師も知っておきたい労働基準法の基本

看護師国家試験 第103回 午前 第3問 / 必修問題 / 看護における倫理と法律

国試問題にチャレンジ

103回 午前 第3問

労働基準法で原則として定められている休憩時間を除く1週間の労働時間はどれか。

  1. 1.30時間を超えない。
  2. 2.40時間を超えない。
  3. 3.50時間を超えない。
  4. 4.60時間を超えない。

対話形式の解説

博士 博士

今日は労働基準法の問題じゃ。看護師は交代勤務や夜勤がある職種じゃから、労働法の基礎は必修知識じゃぞ。

サクラ サクラ

博士、労働基準法って具体的に何を定めている法律なんですか?

博士 博士

労働条件の「最低基準」を定める法律じゃ。労働時間、休日、賃金、年次有給休暇など、これを下回る労働契約は無効になるんじゃ。労働者を守るための基本法とも言える。

サクラ サクラ

この問題で問われている1週間の労働時間は何時間ですか?

博士 博士

労働基準法第32条で「休憩時間を除き1週間40時間、1日8時間」と定められておる。これを「法定労働時間」と呼ぶんじゃ。だから正解は2の40時間じゃな。

サクラ サクラ

週40時間ということは、1日8時間×5日でちょうどですね。

博士 博士

そのとおり。この週40時間制は1987年の改正で導入され、1997年から完全実施になった。それ以前は週48時間制だったんじゃよ。

サクラ サクラ

じゃあ40時間を超えて働く場合はどうなるんですか?

博士 博士

労働基準法第36条に基づく労使協定、いわゆる「36(サブロク)協定」を締結して労働基準監督署に届け出る必要がある。さらに割増賃金の支払いも必要じゃ。時間外は25%以上、深夜は25%以上、休日労働は35%以上の割増となる。

サクラ サクラ

看護師は夜勤がありますよね。深夜労働の割増賃金ってどう計算するんですか?

博士 博士

22時から翌5時までが深夜業の時間帯じゃ。この時間に働くと25%以上の割増賃金が必要。さらに残業を兼ねていれば時間外25%+深夜25%で合計50%以上、休日労働なら35%+25%で60%以上の割増になることもあるんじゃ。

サクラ サクラ

なるほど、夜勤の手当ってちゃんと法律で守られているんですね。

博士 博士

そうじゃな。さらに2019年施行の「働き方改革関連法」で時間外労働の上限規制も法定化された。原則月45時間・年360時間、特別条項付きでも年720時間以内、月100時間未満などじゃ。

サクラ サクラ

休憩時間や休日のルールはどうなっていますか?

博士 博士

休憩は労働6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上必要じゃ。休日は毎週少なくとも1回、または4週で4日以上の付与が義務付けられておる。

サクラ サクラ

年次有給休暇については?

博士 博士

6か月継続勤務し、所定労働日の8割以上出勤した労働者に10日が付与される。勤続年数とともに増えて、6年6か月以上で20日になるんじゃ。2019年からは年5日の取得が義務化されたぞ。

サクラ サクラ

他の選択肢を見ると、60時間が紛らわしいですね。

博士 博士

いいところに気づいたな。月60時間超の時間外労働には割増賃金率が50%以上という規定があるが、これは週の法定労働時間とは別の話じゃ。混同しないように注意するんじゃ。

サクラ サクラ

労働基準法、看護師として自分の働き方を守るためにも大切ですね!

POINT

労働基準法第32条により、法定労働時間は1週間40時間・1日8時間(休憩時間を除く)と定められています。これを超える労働には36協定の締結と割増賃金の支払いが必要で、2019年からは時間外労働の上限規制も法的に明文化されました。看護師は交代勤務や夜勤を行うため、深夜業の割増賃金(25%以上)、休憩時間、年次有給休暇、休日付与などの規定を含めた労働基準法の総合的な理解が重要です。労働者の権利を守るとともに、医療安全と看護の質を維持する観点からも労働法の知識は必須です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:労働基準法で原則として定められている休憩時間を除く1週間の労働時間はどれか。

解説:正解は 2 です。労働基準法第32条では、使用者は労働者に休憩時間を除き1週間に40時間、1日に8時間を超えて労働させてはならないと定められています。これを「法定労働時間」と呼びます。週40時間制は1987年の労働基準法改正で導入され、1997年から完全実施となりました。これを超えて労働させる場合には、労働基準法第36条に基づく労使協定(いわゆる「36(サブロク)協定」)の締結と労働基準監督署への届出、さらに割増賃金(時間外労働25%以上、深夜労働25%以上、休日労働35%以上)の支払いが必要です。さらに2019年施行の働き方改革関連法により、時間外労働の上限規制(原則月45時間・年360時間、特別条項付きでも年720時間以内など)が法的に定められました。なお医師については2024年4月から、看護師等の医療従事者全般についても夜勤交代制を含む独自の労働時間管理が議論されています。看護師は交代勤務や夜勤を伴うため、労働基準法と関連法規(看護職員夜勤等指針、医療法など)の理解が業務管理上極めて重要です。

選択肢考察

  1. × 1.  30時間を超えない。

    誤りです。30時間は法定労働時間ではありません。週30時間以下の働き方はパートタイム労働の目安として用いられることはありますが、法律上の上限ではありません。

  2. 2.  40時間を超えない。

    正しい選択肢です。労働基準法第32条で1週間40時間(休憩時間を除く)と定められており、これを「法定労働時間」と呼びます。1日あたりは8時間が上限です。

  3. × 3.  50時間を超えない。

    誤りです。50時間は法定労働時間ではありません。週50時間労働は法定労働時間(40時間)を超えており、36協定がなければ違法となります。

  4. × 4.  60時間を超えない。

    誤りです。60時間は労働基準法上の法定労働時間ではありません。なお時間外労働が月60時間を超える場合は割増賃金率が50%以上となる規定があり、これと混同しないよう注意が必要です。

労働基準法は労働条件の最低基準を定める法律で、これを下回る労働契約は無効となります。看護師に関連する重要規定として、休憩時間(労働6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上)、休日(毎週少なくとも1回または4週で4日以上)、年次有給休暇(6か月勤続で10日付与)、深夜業(22時から翌5時、25%以上の割増賃金)などがあります。看護師の夜勤交代制では、これらの規定に加え、日本看護協会の「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」なども実務上参照されます。

労働基準法では1週間40時間・1日8時間が法定労働時間と定められている。