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水痘の発疹はどう進む?小児発疹性疾患の鑑別チャート

看護師国家試験 第106回 午後 第16問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

106回 午後 第16問

水痘( varicella )の症状はどれか。

  1. 1.耳下腺の腫脹
  2. 2.両頰部のびまん性紅斑
  3. 3.水疱へと進行する紅斑
  4. 4.解熱前後の斑状丘疹性発疹

対話形式の解説

博士 博士

今日は水痘(みずぼうそう)を学ぶぞ。小児の発疹性疾患は国試で頻出じゃから、代表疾患の皮疹の特徴をセットで覚えるのじゃ。

アユム アユム

水痘はどんなウイルスが原因ですか?

博士 博士

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)じゃ。ヘルペスウイルス科の仲間で、初感染で水痘、再活性化で帯状疱疹を起こす一粒で二度美味しいウイルスじゃよ。

アユム アユム

水痘の発疹はどう進むんですか?

博士 博士

発熱と同時に赤い斑点(紅斑)ができ、数時間で丘疹→水疱→膿疱→痂皮(かさぶた)と進んでいくのじゃ。

アユム アユム

全部同時に出るわけじゃないんですね。

博士 博士

よく気づいた!水痘の特徴は「新旧の発疹が同時に混在する」こと。紅斑・水疱・痂皮が同じ時期に見られるのじゃ。

アユム アユム

麻疹の発疹とはどう違うんですか?

博士 博士

麻疹は2峰性の発熱で、コプリック斑のあと解熱とともに発疹が出る。発疹は赤い斑点と丘疹で、水疱にはならん。色素沈着を残して消えていくぞ。

アユム アユム

風疹は?

博士 博士

風疹は発熱と同時に発疹が出て、耳後部や後頭部のリンパ節腫脹が特徴。発疹は淡い紅斑で3日ほどで消え、色素沈着も残さん。

アユム アユム

突発性発疹は?

博士 博士

選択肢4にある「解熱前後の斑状丘疹性発疹」がそれじゃ。3〜4日の高熱の後、解熱と同時に体幹中心に発疹が出る。ヒトヘルペスウイルス6/7が原因で乳児期に多い。

アユム アユム

伝染性紅斑(りんご病)は?

博士 博士

選択肢2じゃな。両頬に平手打ちのような紅斑が出るのが特徴で、パルボウイルスB19が原因。発疹が出た時にはもう感染力がほぼなくなっとる変わった病気じゃ。

アユム アユム

耳下腺の腫れは、おたふくかぜですね。

博士 博士

正解!流行性耳下腺炎、別名ムンプスじゃ。耳の下から顎にかけて腫れて痛む。無菌性髄膜炎や難聴、精巣炎などの合併症が怖い。

アユム アユム

水痘は感染力が強いと聞きます。

博士 博士

その通り。空気感染・飛沫感染・接触感染のどれでも成立するから、入院患者では陰圧個室管理が必要じゃ。

アユム アユム

ワクチンはあるんですか?

博士 博士

2014年10月から水痘ワクチンが定期接種になった。1〜3歳未満で2回接種する。以前は自費だったから、成人でも水痘の既往がある人が多いのう。

アユム アユム

妊婦が感染すると危険と聞きました。

博士 博士

そう。妊娠初期だと先天性水痘症候群、分娩直前・直後だと新生児水痘で重症化することがある。女性は妊娠前にVZV抗体価を確認するのが望ましい。

アユム アユム

発疹性疾患の鑑別、原因ウイルスと皮疹の特徴をセットで覚えるとわかりやすいですね。

POINT

水痘は水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の初感染による疾患で、紅斑→丘疹→水疱→膿疱→痂皮と進行する皮疹が特徴です。新旧の発疹が同時に混在する点が麻疹や風疹との鑑別ポイントです。空気感染・飛沫感染・接触感染のいずれも成立する強い感染力を持ち、2014年から定期接種化されています。耳下腺腫脹は流行性耳下腺炎、両頬紅斑は伝染性紅斑、解熱前後の発疹は突発性発疹と、小児発疹性疾患は皮疹の特徴で鑑別できることを押さえておくと、看護師として感染対策や保護者への指導に役立ちます。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:水痘( varicella )の症状はどれか。

解説:正解は 3 です。水痘は水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の初感染によって生じる急性ウイルス感染症で、小児を中心に発症する。発熱に続いて全身に紅斑が出現し、数時間のうちに水疱となり、膿疱から痂皮(かさぶた)へと進行する。紅斑・丘疹・水疱・膿疱・痂皮が同一部位に混在するのが特徴で、すべての発疹が痂皮化するまで隔離が必要となる。

選択肢考察

  1. × 1.  耳下腺の腫脹

    耳下腺(下顎の後下方)の腫脹と疼痛は流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)の特徴。ムンプスウイルスによる飛沫感染症で、難聴・無菌性髄膜炎・精巣炎などの合併症に注意。

  2. × 2.  両頰部のびまん性紅斑

    両頬にりんごのように平手打ちされたような紅斑が出るのは伝染性紅斑(りんご病、第五病)。パルボウイルスB19による感染症で、頬部紅斑出現時には感染力はほぼ消失している。

  3. 3.  水疱へと進行する紅斑

    水痘の典型的皮疹。紅斑→丘疹→水疱→膿疱→痂皮と進行し、掻痒を伴う。新旧の発疹が同時に混在する点が水痘の特徴で、麻疹や風疹との鑑別ポイントになる。

  4. × 4.  解熱前後の斑状丘疹性発疹

    3〜4日間の高熱の後、解熱と同時に体幹中心に赤い斑状丘疹が出現するのは突発性発疹(ヒトヘルペスウイルス6/7による)。乳児期に多く「熱が下がったら発疹」が特徴。

水痘は空気感染・飛沫感染・接触感染のいずれも成立する強い感染力を持ち、院内では陰圧個室管理が必要。妊婦が妊娠初期に初感染すると先天性水痘症候群を起こすことがあり、分娩直前・直後の感染は新生児水痘となり重症化しやすい。2014年10月からは水痘ワクチンが定期接種化された(1歳〜3歳未満に2回接種)。再活性化すると帯状疱疹として発症し、神経に沿った片側性の水疱と強い痛みを伴う。小児の発疹性疾患の鑑別(麻疹・風疹・水痘・突発性発疹・伝染性紅斑・手足口病など)は国試頻出。

小児発疹性疾患の代表である水痘の皮疹の特徴(紅斑→水疱→痂皮)を問う問題。