感染症法の分類と結核
看護師国家試験 第111回 午前 第25問 / 必修問題 / 徴候と疾患
国試問題にチャレンジ
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、結核が分類されるのはどれか。
- 1.一類
- 2.二類
- 3.三類
- 4.四類
- 5.五類
対話形式の解説
博士
今日は感染症法における結核の分類についてじゃ。結核はどの類に入るか答えられるかな?
サクラ
結核は二類感染症です!空気感染で感染力が強いので重い分類ですよね。
博士
そのとおり、正解は2の二類じゃ。感染症法は一類から五類に、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症を加えた分類で感染症を管理しておるのじゃ。
サクラ
一類にはどんなものが含まれますか?
博士
一類はエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱の7疾患じゃ。いずれも致死率が極めて高く、原則入院勧告の対象じゃ。
サクラ
二類には結核の他に何がありますか?
博士
急性灰白髄炎(ポリオ)、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザのH5N1とH7N9も二類じゃ。状況に応じて入院勧告となる。
サクラ
三類のコレラや赤痢は飲食物経由ですよね?
博士
そのとおり。三類はコレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフスの5疾患で、食品取扱い業などの特定職種への就業制限が行われるのが特徴じゃ。
サクラ
四類と五類の違いがよくわからなくなります。
博士
四類は主に動物や飲食物を介してヒトに感染するもので、E型肝炎、A型肝炎、黄熱、狂犬病、デング熱、マラリアなどじゃ。媒介動物や輸入規制が対策の中心となる。
サクラ
五類は?
博士
五類は発生動向調査(サーベイランス)の対象で、インフルエンザ、麻しん、風しん、梅毒、AIDS、MRSAなど幅広い疾患が含まれる。2023年5月からは新型コロナウイルス感染症も五類へ移行したのじゃ。
サクラ
結核はどのような対応が必要ですか?
博士
空気感染じゃから陰圧個室隔離、医療者はN95マスクを着用する。診断は胸部X線、喀痰塗抹・培養、核酸増幅検査(PCR)じゃ。
サクラ
治療はどうするんですか?
博士
DOTS(直接監視下短期化学療法)と呼ばれる方法で、イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、エタンブトールなど複数の薬を6ヶ月以上内服する。服薬を確実に行うことが耐性菌出現防止の鍵じゃ。
サクラ
結核は今でも新規発生があるんですよね。
博士
そのとおり。日本は結核中蔓延国から低蔓延国へ移行する段階じゃが、高齢者や外国出生者での発症は依然多いのじゃ。看護師として早期発見と感染対策の知識は必須じゃぞ。
サクラ
分類を丸暗記するより、代表疾患で覚えた方がよさそうですね。
博士
うむ、それぞれの類の代表的な疾患を結びつけて覚えるのがコツじゃ。
POINT
感染症法では結核は二類感染症に分類されます。一類は致死率の高いエボラ出血熱など、二類は結核やSARS、三類はコレラや腸管出血性大腸菌感染症、四類は動物・飲食物由来のA型肝炎や狂犬病、五類はインフルエンザやCOVID-19などサーベイランス対象疾患です。結核は空気感染するため陰圧個室隔離とN95マスクが必須で、DOTSによる6ヶ月以上の多剤併用療法が標準治療となります。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、結核が分類されるのはどれか。
解説:正解は 2 です。感染症法では感染症を感染力や重篤性などに基づき一類〜五類、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症に分類しています。結核は二類感染症に分類され、状況に応じて入院勧告・就業制限の対象となります。同じ二類には急性灰白髄炎(ポリオ)、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(H5N1およびH7N9)があります。
選択肢考察
-
× 1. 一類
一類感染症はエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱の7疾患で、原則入院となる最も危険度が高い感染症群です。
-
○ 2. 二類
結核は二類感染症に該当します。状況に応じて入院勧告の対象となり、就業制限や公費による医療体制が整備されています。
-
× 3. 三類
三類感染症はコレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフスの5疾患で、特定職種への就業制限が行われます。
-
× 4. 四類
四類感染症はE型肝炎、A型肝炎、黄熱、狂犬病、デング熱など動物や飲食物を介してヒトに感染するもので、媒介動物対策が中心です。
-
× 5. 五類
五類感染症は発生動向調査の対象で、インフルエンザ、麻しん、風しん、梅毒、AIDS、MRSAなどが含まれます。2023年5月からは新型コロナウイルス感染症も五類へ移行しました。
結核は空気感染する慢性感染症で、診断には胸部X線・喀痰塗抹・培養・核酸増幅検査(PCR)を用います。直接監視下短期化学療法(DOTS)でイソニアジド・リファンピシンなど複数薬を6ヶ月以上内服します。医療機関では陰圧個室隔離と標準予防策+空気感染予防策(N95マスク)が必要です。
感染症法における主要な感染症の分類、特に結核が二類に位置づけられていることを問う問題です。
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