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頓服ってどう飲む薬?看護師が押さえる服薬指導の基本

看護師国家試験 第109回 午前 第39問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

109回 午前 第39問

薬の内服方法における頓用で正しいのはどれか。

  1. 1.週に 1 回服用する。
  2. 2.食事の前に服用する。
  3. 3.指定された時間に服用する。
  4. 4.症状が現れたときに服用する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は基本中の基本、頓用について学ぶのじゃ。用語が曖昧なまま患者指導をすると事故につながるから、定義をしっかり押さえよう。

サクラ サクラ

頓用と頓服って同じですか?

博士 博士

基本的には同義と考えてよい。『頓』は『その場で』という意味で、症状が出たときに必要に応じて飲むという用法じゃ。

サクラ サクラ

定期薬との違いは何ですか?

博士 博士

定期薬(定時薬)は毎日決まった時間に飲んで血中濃度を一定に保つ薬。頓服は時間ではなく『症状が出たとき』に飲む薬。狙いが違うのじゃ。

サクラ サクラ

頓服の代表例を教えてください。

博士 博士

解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、ロキソプロフェン)、睡眠導入薬、狭心症のニトログリセリン舌下錠、下剤、抗不安薬などじゃ。患者さんが自分で判断して使うのが特徴。

サクラ サクラ

だからこそ看護師の指導が重要ですよね。

博士 博士

その通り。『どんな症状のときに使うか』『何時間空けるか』『1日最大量』『使ったら記録する』の4点を必ず伝える。特に睡眠薬や抗不安薬は依存形成にも注意じゃ。

サクラ サクラ

問題の選択肢を整理しましょう。週1回服用は?

博士 博士

週1回は骨粗鬆症のビスホスホネートなど、週1回製剤の用法。例えばアレンドロン酸は週1回、起床時に多めの水で服用し30分臥床しない、といった独自の注意がある。頓用とは別物じゃ。

サクラ サクラ

食事の前に服用は?

博士 博士

食前薬の用法で、食事30分前が目安。漢方薬や一部の糖尿病薬(α-グルコシダーゼ阻害薬やグリニド系は食直前)などがある。

サクラ サクラ

指定された時間に服用は?

博士 博士

定時薬の用法。例えば抗菌薬や抗てんかん薬、降圧薬など、血中濃度を一定に保つ必要のある薬はこれ。

サクラ サクラ

症状が現れたときに服用、が頓用の定義ですね。

博士 博士

その通り、選択肢4が正解。頓服は症状中心、定時は時間中心と覚えるとよい。

サクラ サクラ

頓用薬を使うときの記録はなぜ重要ですか?

博士 博士

頻回に使うようであれば定時処方への変更や、原疾患のコントロール不良を示唆する。記録があれば医師と相談する材料になる。特に疼痛管理ではレスキュー頓用の回数が重要な指標になる。

サクラ サクラ

がんの痛みの場合は定時+レスキューですよね。

博士 博士

WHO三段階除痛ラダーで定時のオピオイドを設定し、突出痛にはレスキューの速放性オピオイドを頓用する。レスキュー回数が増えたら定時用量を見直すのが基本じゃ。

サクラ サクラ

高齢者での頓服の注意点も教えてください。

博士 博士

高齢者は複数科受診や薬剤数が多く、重複や相互作用のリスクが高い。眠剤頓用でのふらつき・転倒、NSAIDs頓用での消化管出血・腎障害など、頓服も副作用が積み重なることを忘れてはいかんのじゃ。

サクラ サクラ

頓用は自由そうに見えて、実は看護の目配りが欠かせないんですね。

POINT

頓用(頓服)は症状が出現したときに必要に応じて服用する方法で、毎日決まった時間に服用する定時薬と明確に区別されます。解熱鎮痛薬、睡眠薬、抗不安薬、ニトログリセリン、下剤などが代表例で、患者が自己判断で使用するため『使用の条件』『間隔』『最大量』『記録』に関する看護指導が欠かせません。本問の正解は選択肢4『症状が現れたときに服用する』で、週1回・食前・指定時間はそれぞれ別の用法概念にあたります。頓服の使用回数は原疾患のコントロール状況を映す指標でもあり、臨床現場ではレスキュー管理を含めた継続的アセスメントが求められます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:薬の内服方法における頓用で正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。頓用(頓服)とは、毎日決まった時間に飲む定期薬と異なり、症状が出現したときに必要に応じて服用する内服方法である。疼痛、発熱、不眠、発作、便秘、不安発作などに対して処方され、医師の指示により『○時間空けて』『1日○回まで』などの条件が付されることが多い。頓用薬には解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなど)、睡眠導入薬、ニトログリセリン舌下錠、下剤、ベンゾジアゼピン系抗不安薬などが代表例として挙げられる。

選択肢考察

  1. × 1.  週に 1 回服用する。

    週1回服用は週1回製剤(骨粗鬆症治療のビスホスホネート製剤など)の用法であり、頓用ではない。頓用は時間で決めず症状で決める。

  2. × 2.  食事の前に服用する。

    食前服用は『食前薬』の用法で、食事30分前が目安。糖尿病薬の一部や漢方薬などで用いられる。頓用とは異なる概念。

  3. × 3.  指定された時間に服用する。

    指定された時間に飲むのは『定時薬(定期薬)』の用法。毎日同じ時刻に服用することで血中濃度を一定に保つ目的がある。

  4. 4.  症状が現れたときに服用する。

    頓用の定義そのもの。症状発現時に必要に応じて服用する方法で、痛みや発熱、発作、不眠などで用いられる正解。

内服薬の用法は、定時薬(食前・食間・食後・就寝前など)、頓服薬、週1回・月1回製剤などに大別される。看護師は頓用薬の使用について『どんな症状のとき』『何時間間隔を空けるか』『1日最大量』『使用したら記録する』を患者に指導し、また連続的な症状出現時は定時処方への変更を医師と相談する必要がある。高齢者では頓服の乱用や重複投与、相互作用に注意。痛みの頓用ではWHO三段階除痛ラダーと合わせて、定時処方+レスキュー頓用の併用が基本となる。

内服方法の用語『頓用(頓服)』の定義を正確に理解しているかを問う基本問題。定時薬との違いを整理しておきたい。