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尿失禁の分類と対応をマスターしよう

看護師国家試験 第110回 午前 第34問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第34問

尿失禁( incontinence of urine )の種類と対応の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.溢流性尿失禁( overflow incontinence of urine ) ---- 排尿間隔の記録
  2. 2.機能性尿失禁( functional urinary incontinence of urine ) ---- 骨盤底筋訓練
  3. 3.切迫性尿失禁( urge incontinence of urine ) -------- 下腹部への軽い刺激
  4. 4.反射性尿失禁( reflex incontinence of urine ) ------ 間欠的自己導尿

対話形式の解説

博士 博士

尿失禁は種類ごとに対応が違うから、セットで覚えるのが鉄則じゃ。

アユム アユム

まず溢流性ってどんな状態ですか?

博士 博士

前立腺肥大などで尿が出にくく、膀胱にたまりすぎてあふれるタイプじゃ。

アユム アユム

対応は排尿間隔の記録でいいんでしょうか?

博士 博士

いや、閉塞を取り除く治療や導尿が必要じゃ。記録だけでは解決せん。

アユム アユム

機能性尿失禁はどうですか?

博士 博士

排尿機能は正常じゃが、歩行困難や認知症でトイレに間に合わん状態じゃ。

アユム アユム

では骨盤底筋訓練ではなく、排尿誘導や環境整備ですね。

博士 博士

その通り、トイレまでの動線を整え声かけで誘導するのじゃ。

アユム アユム

切迫性はどう対応しますか?

博士 博士

過活動膀胱が原因じゃから、薬物療法や膀胱訓練、骨盤底筋訓練じゃな。

アユム アユム

下腹部を刺激するとむしろ漏らしてしまいますよね。

博士 博士

うむ、刺激は排尿反射を誘発するからNGじゃ。

アユム アユム

反射性尿失禁は脊髄損傷などで起こるんですね。

博士 博士

そうじゃ。尿意を感じず反射で排尿が起こるから、間欠的自己導尿で計画的に出すのじゃ。

アユム アユム

放置すると腎機能まで悪くなるんですよね。

博士 博士

そうじゃ、残尿と感染から腎障害につながるからのう。

アユム アユム

病態に合わせて対応を選ぶ視点が大切なんですね。

POINT

尿失禁は溢流性・機能性・切迫性・反射性・腹圧性などに分類され、それぞれ対応が異なります。反射性は脊髄損傷などで尿意を感じず反射的に排尿が起こるため、間欠的自己導尿が標準的対応です。溢流性は閉塞解除、機能性は排尿誘導、切迫性は薬物と膀胱訓練が基本となり、病態ごとに適切な看護を選択することが重要です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:尿失禁( incontinence of urine )の種類と対応の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は4です。反射性尿失禁は脊髄損傷などにより尿意を自覚できず、膀胱の反射的収縮で不随意に尿が漏れる状態で、残尿や尿路感染、腎機能障害を防ぐため間欠的自己導尿(CIC)による定期的な膀胱排出が基本となります。

選択肢考察

  1. × 1.  溢流性尿失禁( overflow incontinence of urine ) ---- 排尿間隔の記録

    溢流性は前立腺肥大などによる下部尿路閉塞が原因で、閉塞解除のための薬物・外科治療や導尿が必要であり、排尿間隔の記録だけでは対応になりません。

  2. × 2.  機能性尿失禁( functional urinary incontinence of urine ) ---- 骨盤底筋訓練

    機能性は排尿機能自体は正常で、ADL低下や認知機能障害でトイレに間に合わない状態であり、排尿誘導や環境整備が対応の基本です。

  3. × 3.  切迫性尿失禁( urge incontinence of urine ) -------- 下腹部への軽い刺激

    切迫性は過活動膀胱が主因で、抗コリン薬・β3作動薬、膀胱訓練や骨盤底筋訓練が対応となります。下腹部への刺激はむしろ排尿を誘発し不適切です。

  4. 4.  反射性尿失禁( reflex incontinence of urine ) ------ 間欠的自己導尿

    脊髄損傷などにより尿意を伴わず反射的に排尿が起こる状態で、腎障害や感染予防のために間欠的自己導尿で計画的に排尿管理を行います。

尿失禁は成因により5つ(腹圧性・切迫性・混合性・溢流性・機能性)に分類され、これに反射性を加えて整理されます。腹圧性は咳やくしゃみで漏れるタイプで骨盤底筋訓練が第一選択です。対応を誤ると皮膚障害・尿路感染・腎機能障害を招くため、病態に応じた介入を選ぶ視点が重要です。

尿失禁の病態分類ごとに適した対応を結びつけられるかが問われています。