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輸血製剤の保存温度を制する者は国試を制す!成分別の覚え方

看護師国家試験 第112回 午前 第41問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

112回 午前 第41問

輸血用血液製剤と保存温度の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.血小板成分製剤 ――― 2〜6℃
  2. 2.赤血球成分製剤 ――― 2〜6℃
  3. 3.血漿成分製剤 ―――― 20〜24℃
  4. 4.全血製剤 ―――――― 20〜24℃

対話形式の解説

博士 博士

今日は輸血用血液製剤の保存温度について整理するぞ。臨床でも頻出じゃし、国試でも定番の問題じゃ。

サクラ サクラ

血液製剤って、全部冷蔵庫で保存すると思っていました…違うんですか?

博士 博士

そこが落とし穴じゃ。成分によって最適な保存温度は全く異なるのじゃよ。赤血球、血小板、血漿、全血で温度帯がそれぞれ違う。

サクラ サクラ

えっ、そんなに違うんですね。まず赤血球成分製剤はどう保存するんですか?

博士 博士

赤血球成分製剤は2〜6℃で冷蔵保存じゃ。採血後28日間が有効期間で、冷やすことで代謝を抑え溶血や細菌繁殖を防いでおる。

サクラ サクラ

なるほど、では血小板はどうですか?

博士 博士

血小板成分製剤は意外にも20〜24℃の室温で、しかも水平に振盪し続けて保存するのじゃ。低温にすると機能が落ちて凝集してしまうからのう。有効期間はわずか4日間じゃ。

サクラ サクラ

振盪し続けるんですか!有効期間も短くて大変ですね。血漿は?

博士 博士

新鮮凍結血漿はマイナス20℃以下で凍結保存じゃ。使う時は30〜37℃の温湯で融解する必要がある。有効期間は1年間と長いぞ。

サクラ サクラ

冷凍なんですね。じゃあ全血製剤は?

博士 博士

全血製剤は赤血球と同じく2〜6℃で21日間じゃが、現在は成分輸血が主流で全血はほとんど使われなくなっておる。

サクラ サクラ

なるほど、成分ごとにまとめると頭に入りますね。ところで、輸血の時に看護師が注意すべき点は他にありますか?

博士 博士

良い視点じゃ。輸血前は必ずダブルチェックで患者氏名・血液型・製剤番号を確認すること。そして投与開始後5分、15分は特に注意して副作用を観察するのじゃ。アナフィラキシーや溶血反応は初期に起こりやすい。

サクラ サクラ

最初の15分がヤマ場なんですね。温度管理だけでなく投与後の観察も看護師の重要な仕事なんだと実感しました。

POINT

輸血用血液製剤は成分ごとに保存温度と有効期間が異なります。赤血球成分製剤と全血製剤は2〜6℃で冷蔵保存、血小板成分製剤は20〜24℃で振盪しながら室温保存、新鮮凍結血漿はマイナス20℃以下で凍結保存するのが原則です。これらは各成分の生物学的特性に基づく管理方法であり、温度逸脱は製剤の品質低下や患者の安全を脅かすため厳格に守られます。看護師は保存温度の知識だけでなく、輸血投与時のダブルチェックや副作用観察までを含めて安全な輸血管理を担う役割があります。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:輸血用血液製剤と保存温度の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は2の『赤血球成分製剤 ――― 2〜6℃』です。赤血球成分製剤は冷蔵(2〜6℃)で保存し、有効期間は採血後28日間とされています。低温保存することで細胞の代謝を抑え、溶血や細菌増殖を防ぎます。冷凍すると赤血球膜が破壊されて溶血し、加温すると蛋白変性や細菌増殖のリスクが高まるため、温度管理は厳密に行う必要があります。

選択肢考察

  1. × 1.  血小板成分製剤 ――― 2〜6℃

    血小板成分製剤は20〜24℃で水平振盪しながら保存します。低温では血小板の機能が失われ、凝集してしまうためです。有効期間は採血後4日間と短いのが特徴です。

  2. 2.  赤血球成分製剤 ――― 2〜6℃

    赤血球成分製剤の保存温度は2〜6℃で冷蔵保存するのが正しい。温度が外れると溶血や細菌繁殖のリスクがあり、有効期間は採血後28日間です。

  3. × 3.  血漿成分製剤 ―――― 20〜24℃

    新鮮凍結血漿(FFP)は−20℃以下で凍結保存する。使用時には30〜37℃の温湯で融解してから投与する。有効期間は採血後1年間である。

  4. × 4.  全血製剤 ―――――― 20〜24℃

    全血製剤は赤血球と同様に2〜6℃で冷蔵保存します。有効期間は採血後21日間で、現在はほとんど使用されず成分輸血が主流となっています。

血液製剤の保存温度と有効期間は「赤(あか)=2〜6℃・28日」「血小板=20〜24℃振盪・4日」「血漿=−20℃以下・1年」と成分の特性に紐づけて覚えると混同しにくい。血小板は常温振盪が必須という点、血漿は凍結という点が特に問われやすい。輸血実施前には交差適合試験(クロスマッチ)と患者氏名・血液型・製剤ロットのダブルチェックを行うことも看護業務の重要事項である。

各種血液製剤の保存温度と関連する有効期間、保存形態(振盪・冷蔵・冷凍)を正しく結びつけられるかを問う問題。成分ごとの特性とセットで押さえることがカギ。