クリティカル・シンキングとは何か
看護師国家試験 第107回 午後 第32問 / 基礎看護学 / 看護の基本となる概念
国試問題にチャレンジ
クリティカル・シンキングの思考過程で正しいのはどれか。
- 1.物事を否定的にみる。
- 2.主観的情報を重視する。
- 3.直感的にアプローチをする。
- 4.根拠に基づいた判断を行う。
対話形式の解説
博士
今日はクリティカル・シンキングについて学ぶぞい。どんなイメージを持っておるかのう?
アユム
批判的思考…とにかく反対意見を言うことですか?
博士
よくある誤解じゃな。批判的といっても否定するわけではないんじゃ。根拠を吟味して、本当にそうなのかと問い直す姿勢を言うんじゃよ
アユム
なるほど。ただ否定するのではなくて、確かめるんですね
博士
その通り。看護の現場では観察した情報が正しいのか、何が根拠なのかを常に考える必要があるんじゃ
アユム
たとえば患者さんの痛みの訴えだけで判断せず、バイタルや表情も照らし合わせるということですか?
博士
まさにそれじゃ。主観的情報だけでなく客観的情報も組み合わせて総合的に判断するんじゃな
アユム
直感で動くのは危険ということですね
博士
経験も大切じゃが、直感に頼ると根拠のないケアになりかねん。エビデンスに立ち返ることが重要じゃ
アユム
つまり正解は「根拠に基づいた判断を行う」ですね
博士
その通りじゃ。選択肢4が正解となる
アユム
クリティカル・シンキングは看護過程を支える思考力なんですね
POINT
クリティカル・シンキングは、情報を鵜呑みにせず客観的根拠を吟味して論理的に判断する思考過程です。否定や直感、主観重視ではなく、エビデンスに基づく意思決定が核心となります。看護過程の各段階で必要な基盤的能力であり、国家試験では「根拠に基づく判断」というキーワードを押さえておくことが重要です。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:クリティカル・シンキングの思考過程で正しいのはどれか。
解説:正解は 4 です。クリティカル・シンキングとは、得られた情報を鵜呑みにせず、客観的な事実と根拠に基づいて論理的に判断していく思考プロセスを指します。看護においては、観察した情報の意味を吟味し、エビデンスに裏づけられた判断を行うことで、最適なケアの選択につなげる役割を担います。
選択肢考察
-
× 1. 物事を否定的にみる。
「批判的思考」と訳されますが、物事を否定したり拒絶したりする姿勢ではありません。先入観を排除して客観的に検討する態度を指します。
-
× 2. 主観的情報を重視する。
主観よりも客観的な事実や測定値など信頼性の高い情報を重視し、バイアスを取り除きながら結論を導きます。
-
× 3. 直感的にアプローチをする。
直感や勘ではなく、段階を踏んだ論理的推論と根拠の検証によって判断していくことが核心です。
-
○ 4. 根拠に基づいた判断を行う。
客観的データや文献、観察事実などの根拠(エビデンス)を照合し、論理的に結論を導くプロセスがクリティカル・シンキングの本質です。
看護過程のアセスメント段階では、SOAP記録やフィジカルアセスメントの結果を吟味し、複数の可能性を比較検討するクリティカル・シンキングが不可欠です。似た概念にリフレクティブ・シンキング(実践を振り返る思考)、ロジカル・シンキング(論理的思考)がありますが、クリティカル・シンキングは「疑いながら吟味する」点が特徴です。
クリティカル・シンキングは客観的根拠に基づく論理的思考であり、否定や直感ではなく吟味と検証の姿勢を意味する。
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