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急変発見時の最初の行動

看護師国家試験 第110回 午後 第40問 / 基礎看護学 / 看護の基本となる概念

国試問題にチャレンジ

110回 午後 第40問

夜勤帯に看護師が病棟のトイレ内で倒れている患者を発見した。呼びかけても反応がない。この看護師が最初に実施すべきなのはどれか。

  1. 1.脈拍を確認する。
  2. 2.胸骨圧迫を開始する。
  3. 3.トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。
  4. 4.自動体外式除細動器<AED>を取りに行く。

対話形式の解説

博士 博士

今日は急変時のBLSに関する問題じゃ。

アユム アユム

夜勤のトイレで反応のない患者を見つけた場面ですね。

博士 博士

さて、看護師が最初にすべきことは何じゃ。

アユム アユム

胸骨圧迫ですか。

博士 博士

心停止と判断できれば重要じゃが、一人で始めてもAEDも来ない。まず応援を呼ぶのが先じゃ。

アユム アユム

ナースコールを押すのですね。

博士 博士

そうじゃ、患者のそばを離れずに最速で人を集められる手段じゃ。

アユム アユム

AEDを取りに行くのは。

博士 博士

発見者が現場を離れると観察や処置が止まる。応援者に持って来てもらうのが適切じゃ。

アユム アユム

脈拍確認は。

博士 博士

呼吸とあわせて10秒以内に確認するが、応援要請と並行または直後に行う。

アユム アユム

BLSの順序をまとめるとどうなりますか。

博士 博士

安全確認、反応の確認、応援要請とAED要請、呼吸脈拍確認、胸停止なら胸骨圧迫、AED装着じゃ。

アユム アユム

救命の連鎖ですね。

博士 博士

その通り、早期認識と通報が二番目のカギじゃ。

アユム アユム

夜勤は人員が少ないから余計に大事ですね。

博士 博士

単独で頑張りすぎると処置の質が落ちる。応援確保を最優先にするのじゃ。

アユム アユム

では正解は3のナースコールですね。

博士 博士

その通り、3が正解じゃよ。

POINT

急変発見時は安全確認の直後に応援要請とAED要請を行うのが鉄則です。夜勤帯でもナースコールで最速で人を集め、応援到着後に呼吸脈拍確認、胸骨圧迫、AED装着と進みます。単独で処置を始めると質が落ち救命率が下がるため、早期通報を最優先に判断しましょう。救命の連鎖の考え方も合わせて整理しておきます。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:夜勤帯に看護師が病棟のトイレ内で倒れている患者を発見した。呼びかけても反応がない。この看護師が最初に実施すべきなのはどれか。

解説:正解は 3 です。呼びかけに反応がない患者を発見した場合、一人で対応しようとすると処置や記録が遅れ、救命率が大きく低下します。BLSアルゴリズムでは安全確認の直後に「大声で応援を呼び、救急コールとAEDを要請する」ことが明記されており、院内では最も早く人を集められる手段としてナースコールの使用が適切です。患者のそばを離れず、応援到着後に呼吸確認・胸骨圧迫・AED装着へと段階的に進めていきます。

選択肢考察

  1. × 1.  脈拍を確認する。

    脈拍の確認は呼吸確認とあわせて行う重要な評価ですが、一人で行っていては同時にAEDや救命チームを呼ぶことができません。応援を要請したうえで、10秒以内を目安に呼吸と脈拍を確認し、心停止が疑われれば直ちに胸骨圧迫に移行します。

  2. × 2.  胸骨圧迫を開始する。

    胸骨圧迫は心停止と判断した段階で速やかに開始すべきですが、人員が集まる前に単独で始めると疲労して質が落ち、AED到着も遅れます。応援要請→呼吸・脈拍評価→心停止確認→胸骨圧迫の順で進めるのが救命連鎖の原則です。

  3. 3.  トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。

    夜勤帯の少ない人員で急変に対応するためには、発見後ただちに応援と機材を呼ぶことが最優先です。患者のそばを離れずに済むナースコールは院内で最速の救援要請手段で、応援者が救急カートやAEDを持って駆けつけることで蘇生の質が大きく向上します。

  4. × 4.  自動体外式除細動器<AED>を取りに行く。

    AEDは早期除細動のため不可欠ですが、看護師自身がその場を離れてしまうと患者の観察や胸骨圧迫が中断されます。ナースコールで応援と同時にAEDを持って来るよう依頼するのが適切で、自分が取りに走るのは単独発見時の最終手段です。

救命の連鎖(心停止の予防・早期認識と通報・一次救命処置・二次救命処置と集中治療)の二番目にあたる「早期の通報」は、院内では急変コール(コードブルーなど)として整備されています。BLSの手順は、安全確認、反応の確認、応援要請とAED依頼、呼吸・脈拍確認(10秒以内)、心停止確認、胸骨圧迫(100~120回/分、深さ5~6cm)、気道確保と人工呼吸の比30:2、AED到着後の心電図解析の流れです。応援が来るまでは胸骨圧迫を単独で継続することも臨床では起こり得るため、応援依頼と平行して観察・評価を進める判断力も求められます。

急変発見時のBLSの手順を理解し、とくに単独発見時に最優先すべき行動が応援要請と救命資源の確保であることを識別できるかを問う問題です。