フレイル判定の5項目、覚えてるかな
看護師国家試験 第110回 午前 第90問 / 老年看護学 / 高齢者の健康
国試問題にチャレンジ
身体的フレイルの評価基準はどれか。2つ選べ。
- 1.視力低下
- 2.体重減少
- 3.聴力低下
- 4.歩行速度の低下
- 5.腸蠕動運動の低下
対話形式の解説
博士
フレイルとは何か説明できるかな
アユム
健康と要介護の中間の状態ですよね
博士
その通り。加齢で予備能が低下し、ストレスで容易に要介護に転じる状態じゃ
アユム
どうやって判定するんですか
博士
FriedらのCHS基準が有名じゃ。5項目あるんじゃが
アユム
体重減少、歩行速度低下、握力低下…
博士
よく覚えておる。あと疲労感と身体活動量低下の計5つじゃ
アユム
3つ以上でフレイル、1〜2つでプレフレイルなんですね
博士
その通り。日本版J-CHSでは体重減少は6か月で2kg以上、握力は男性28kg・女性18kg未満、歩行速度1.0m/秒未満が目安じゃ
アユム
視力低下は入らないんですか
博士
入らん。ただし転倒リスクを高める要因として別途評価される
アユム
聴力低下も含まれませんか
博士
含まれん。社会的フレイルに関連する因子として扱うことはあるがのう
アユム
腸蠕動運動は
博士
便秘の一因じゃが、フレイル項目には入らん
アユム
フレイルは治るんですか
博士
可逆的じゃ。栄養・運動・社会参加で改善できるのが要介護状態との違いじゃ
アユム
だから早期発見が大事なんですね
博士
その通り。特に高齢者のサルコペニアとも重なるから、筋力と歩行速度を定期評価する
アユム
3側面から見ることも大切ですね
博士
身体的・精神的・社会的フレイルを総合的に評価するぞ
POINT
身体的フレイルの評価にはFriedのCHS基準が標準で、体重減少・握力低下・疲労感・歩行速度低下・身体活動量低下の5項目中3項目以上該当で判定します。視力・聴力・腸蠕動低下は加齢性変化ですが評価項目には含まれません。フレイルは可逆的な状態であり、栄養改善・運動療法・社会参加の促進で改善が期待できます。早期発見・早期介入が要介護予防の鍵となります。
解答・解説
正解は 2 ・ 4 です
問題文:身体的フレイルの評価基準はどれか。2つ選べ。
解説:正解は2と4です。身体的フレイルの評価にはFriedらによるCHS基準が広く用いられ、①体重減少、②筋力(握力)低下、③主観的疲労感、④歩行速度低下、⑤身体活動量低下の5項目中3項目以上該当でフレイル、1〜2項目でプレフレイルと判定します。体重減少と歩行速度低下はともにこの5項目に含まれます。
選択肢考察
-
× 1. 視力低下
視力低下は加齢に伴う感覚機能変化ですが、身体的フレイルのCHS基準には含まれません。転倒リスクを高める要因として別途評価されます。
-
○ 2. 体重減少
CHS基準では6か月で2〜3kg以上または年間で体重の5%以上の意図しない減少がフレイルの評価項目となります。サルコペニアと重なる重要な指標です。
-
× 3. 聴力低下
聴力低下も加齢性変化で社会的孤立を招く因子ですが、身体的フレイルの評価項目には含まれていません。社会的フレイルに関連する要因として位置づけられます。
-
○ 4. 歩行速度の低下
通常歩行速度1.0m/秒未満が基準で、下肢筋力低下や身体機能低下を反映します。サルコペニアやロコモティブシンドロームの診断にも用いられる汎用的な指標です。
-
× 5. 腸蠕動運動の低下
加齢による腸蠕動低下は便秘の一因ですが、フレイルの評価項目ではありません。栄養状態悪化に間接的に関与する可能性はあります。
フレイルは身体的・精神的・社会的の3側面から評価します。日本版CHS基準(J-CHS)の具体的カットオフは、体重減少6か月で2kg以上、握力男性28kg未満・女性18kg未満、歩行速度1.0m/秒未満、疲労感「ここ2週間わけもなく疲れたような感じがする」あり、身体活動「軽い運動・体操や定期的な運動・スポーツをしていますか」いずれも「していない」です。フレイルは可逆的で、栄養・運動・社会参加で改善可能です。
身体的フレイルのCHS評価基準の5項目を理解し、加齢性変化と区別できるかを問う問題です。
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