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筋骨格系の変化が関わる疾患はどれ?

看護師国家試験 第107回 午後 第76問 / 老年看護学 / 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第76問

筋骨格系の加齢に伴う変化が発症の一因となるのはどれか。

  1. 1.肺結核( pulmonary tuberculosis )
  2. 2.骨盤臓器脱( pelvic organ prolapse )
  3. 3.前立腺肥大症( prostatic hyperplasia )
  4. 4.加齢黄斑変性( age-related macular degeneration )
  5. 5.慢性閉塞性肺疾患< COPD >( chronic obstructive pulmonary disease )

対話形式の解説

博士 博士

この問題は加齢による筋骨格系の変化が原因になる病気を選ぶんじゃ。

アユム アユム

5つの選択肢はどれも高齢者によく見る疾患ですね。

博士 博士

そこが引っかけじゃ。加齢で起きるのと、加齢で筋骨格が変化して起きるのは違うぞ。

アユム アユム

肺結核はどうですか?

博士 博士

肺結核の原因は結核菌。免疫低下が加齢と関連するが、筋骨格系は関係ないの。

アユム アユム

前立腺肥大症は?

博士 博士

性ホルモンのバランスが主因じゃ。筋骨格系ではない。

アユム アユム

加齢黄斑変性は目の病気ですね。

博士 博士

そう、網膜の加齢変化じゃ。筋骨格とは別物じゃな。

アユム アユム

COPDは喫煙が原因ですよね。

博士 博士

その通り。気道や肺胞の病気じゃ。

アユム アユム

残るは骨盤臓器脱ですね。

博士 博士

これじゃ。骨盤底筋群や靭帯が緩むことで膀胱や子宮が下がってくるんじゃよ。

アユム アユム

出産や加齢で筋肉が弱くなるからですね。

博士 博士

そう、まさに筋骨格系の加齢変化が発症要因じゃ。

アユム アユム

高齢女性に多いんですね。看護ではどう関わるのですか?

博士 博士

骨盤底筋体操の指導や、ペッサリー管理、羞恥心への配慮が大事じゃ。

POINT

加齢に伴う筋骨格系の変化が発症の一因となるのは選択肢2の骨盤臓器脱です。骨盤底筋群や支持靭帯の弛緩により膀胱・子宮・直腸などが下垂し、腟から脱出します。肺結核は感染症、前立腺肥大はホルモン、加齢黄斑変性は網膜、COPDは喫煙が主因で、いずれも筋骨格系ではありません。看護では骨盤底筋訓練の指導と羞恥心に配慮した関わりが重要です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:筋骨格系の加齢に伴う変化が発症の一因となるのはどれか。

解説:正解は2です。骨盤臓器脱は骨盤底筋群や支持靭帯が加齢・分娩などにより脆弱化することで生じる疾患で、筋骨格系の加齢変化が直接の一因となります。

選択肢考察

  1. × 1.  肺結核( pulmonary tuberculosis )

    肺結核は結核菌感染による呼吸器感染症です。加齢で免疫力が低下し発症しやすくなりますが、原因は筋骨格系ではなく感染症です。

  2. 2.  骨盤臓器脱( pelvic organ prolapse )

    骨盤底筋や支持靭帯の弛緩・萎縮により膀胱・子宮・直腸などが腟内へ下垂する疾患で、筋骨格系の加齢変化が直接の発症要因となります。経産婦や肥満、慢性便秘でリスクが増します。

  3. × 3.  前立腺肥大症( prostatic hyperplasia )

    加齢に伴う男性ホルモンなど性ホルモン環境の変化が主因で、筋骨格系の加齢変化が原因となる疾患ではありません。

  4. × 4.  加齢黄斑変性( age-related macular degeneration )

    網膜黄斑部の加齢変性が原因で、筋骨格系ではなく眼組織の変化により生じます。

  5. × 5.  慢性閉塞性肺疾患< COPD >( chronic obstructive pulmonary disease )

    喫煙などの有害物質の長期吸入により生じる気道・肺の炎症性疾患で、筋骨格系の加齢変化は主因ではありません。

骨盤臓器脱は子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤などの総称で、高齢女性に多く見られます。治療はペッサリーによる保存療法や骨盤底筋体操、手術療法があります。排尿障害や性交障害を伴いQOL低下に直結するため、羞恥心に配慮した問診が重要です。

骨盤臓器脱=骨盤底筋の加齢・分娩による脆弱化と押さえましょう。